傘寿ロリンズ
2010年 10月 08日
「80歳記念」だそうで(81歳だと思うんだけど)、2年ぶり。
この不敵なツラダマシイのときのロリンズは52年前だから28歳か。
んーむ。唸るしかない。
きのうのロリンズはといえば白髪のアフロヘアともじゃもじゃの白いヒゲ。前半は真っ赤な、後半は真っ白なだぶだぶのシャツ。足どりは前回よりさらにおぼつかなくなって、きのう会場にいたお客のほとんどが今回がロリンズの見納めかもなあって思ったんじゃないかな。
こんかいはピアノレスでギター、ベース、ドラムス、パーカッションの変則しかもワンホーンなクインテット。ここ20年くらいは毎度毎度おなじみだった甥っ子の巨漢トロンボーン、クリフトン・アンダーソン抜き。
ベースは変わらないねえボブ・クランショウ。
この人だって80歳くらいじゃないですか。
えーと、いまスイングジャーナル刊、新・世界ジャズ人名辞典で調べたら32年生まれの78歳だ。
クランショウの、ロリンズのバンドに加わって最初のレコーディングは多分RCAの〈The Bridge〉でしょ。
これが62年。んー。半世紀のお付き合いかあ。
まあそれはともかくとしてだな。
音楽についてあれこれいうことありません。
悠々とロリンズ音楽を奏でるのみ。
わしも楽しむから、みんなも楽しめよ、という感じ。
ずっと以前からこの人のコンサートはレコードやCDとは違ってラフで、
アルバムよりさらにずっとバンドサウンドというよりロリンズ偏重。
こんかいは延々吹きっぱなしのロングソロはそれほどでもなくて、ドラムスやパーカッションとの4小節交換のソロがすごく多くて御大掛け合いでおおいに楽しんでもいたんでしょうけど、あれはやっぱり体力的なこともあったんだろうな。
それでもまあ、いろんなフレーズがつぎからつぎと溢れて出て、やっぱ1曲15分から20分はやってたね。
アンコールにセント・トーマス。大歓声。
終わったら観客総スタンディング・オベーション。
このへんにもちょっと見納め感か。
おれが初めてロリンズ聴きに行ったのが下のチケットだから79年芝の郵便貯金会館。
そのころ有楽町に国際フォーラムなんてものはなくって、あそこは丹下健三先生作の東京都庁でした。
さてもう1回、来てくれるかな。
来てくれたら、来てくれるかぎり、これはもう聴き続けるしかないよ。
最後のツアーっていってから、これでもう2回も来日したんだから、
ぜひ長生きして、あと5回くらいは来てください。
ロリンズは、神様級です。
神様は死なない。
by god-zi-lla
| 2010-10-08 12:26
| 物見遊山十把一絡げ
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