神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

GOIN' HOME / A TRIBUTE TO FATS DOMINO

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ACのCMで、必要のない買い物はやめようって言ってるけど、必要のない買い物をこれからずっとやめていけば必要のない売り物を生産する必要もなくなって、そうすると間違いなく経済の大きさは小さくなって少し貧しくなるんだろうけど、もしかすると原発もいらなくなるかもしれない。

豊かだけど危険なのと、貧しくても安全なのと、どっちがいい?
おれは貧しくても安全なほうがいい。

とくに子供が安全なヨノナカ希望。

もし真夏も計画停電があってエアコンがあちこちで止まるようなことになると、そりゃあ猛烈に暑いだろうと思う。

けどもあの室外機からほとんど24時間ごうごうと吹き出され続ける熱風が減れば、もしかして夏の東京の屋外って少し涼しくなるってことはないんだろうか。エアコン切って窓を開ける壮大な社会実験になるかもしれない。

しかし大気中に放射性物質が飛び交ってなけりゃ、の話だけど。

東京でもまだ日に1回か2回は余震があって、どうも二六時中身体が揺れてるような感じが抜けない。

だからあれ以来レコードを聴いてないんです。
ようやく音楽を聴く気分だけは取り戻したんだけどレコードはまだ恐くてターンテーブルの上に載せられない。地震で装置がワヤクチャになっちゃった人たちには申し訳ないような言いぐさですけど、盤に針を落としたあとで地震が来たらどうなるんだろうと思うと、載せられない。

せんだっても大西順子のいちばん新しいCDを聴いてたんだけども、聴いたひとならわかるようにあのアルバムはかなりミンガス的で、でもおれはどうもあれを聴いてると「的」なものより聴くなら「そのもの」だろうって猛然とミンガスが聴きたくなるんだけども、ミンガスはレコードばかりでCD持ってない。だから困ったなあ、なんてこともあったりして余計なストレスが増えたりする。

このファッツ・ドミノのトリビュートアルバムってのはずいぶんまえに出たものなんだけど買おうか買うまいかと迷ってるうちに3年くらいたってしまいました。それをいまになって買ってきたのはラジオでこのアルバムにオル・ダラの演奏が収録されてることを知ったからなんでした。

んーむ。気がついてりゃ出たとき買ってたぜ。

買って聴いてみるとオル・ダラに限らずこのトリビュートアルバムは楽しめますね。
ノーラ・ジョーンズとかB.B.キングとかエルトン・ジョンとかポール・マッカートニーとかウィリー・ネルソンとかロバート・プラントとかニール・ヤングとかのビッグネームがキラ星のごとく並んでるわけですけど、そこをドクター・ジョンとかアラン・トゥーサンとかアート・ネヴィルとかトロンボーン・ショーティーとかジョン・クリアリーとかダーティー・ダズン・ブラス・バンドとかね。やっぱファッツ・ドミノのトリビュートですから当然そういうニューオーリンズ勢が脇を固めてるというか。

でもさ。そういうゴーカなスター陣に混ざったオル・ダラの音楽ってのがね、なんつうか高級住宅地に突如出現した掘っ立て小屋つうかさ。なんかそんな雰囲気でね。あのウマいんだかヘタなんだかわかんないヴォーカル(たぶんヘタなんだと思う。味はあるけど)にアボリジナル・トランペットってよくわかんない楽器を吹いて、いつもながらのユルいバンド。そこにニューオーリンズのドナルド・ハリソン(as)が加わってソロ取るんだけど、これもなんかユルくてさ。

でもそのユルさのなかに、ほんのごくわずか不穏なものを感じさせるような、
なんかすごく目立つ掘っ立て小屋。

んーむ。おれはこの掘っ立て小屋がいいよなあ。

とにかくね、サイドメンとして入ったアルバムは探せば無数にあるんだけど、オル・ダラがリーダーのアルバムはたった2枚しかなくて、この先もう出ないんじゃないかと思うことすらある状況だとこのコンピレに入ってるトラックはけっこう貴重なんじゃないかと思うんです。

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by god-zi-lla | 2011-03-26 08:01 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)