Pharoah Sanders Live! at "Billboard Live Tokyo"2011.10.25
2011年 10月 26日
おれはファラオ・サンダースのライヴ聴くのこれが初めてなんでした。
後期のコルトレーンといっしょに、たとえば写真左上カドがジャケットの一部分だけどヴィレッジ・ヴァンガード・アゲインなんかに録音が残ってるあの荒々しく濁ったトーンでフリーキーなインプロヴィゼーションで地の底から一気に駆け上がってくるファラオ・サンダースというのがおれの認識つか抜きがたい先入観ね。
でも、そういう演奏を72歳の老テナーマンに期待しちゃいけないんだよ。
ソニー・ロリンズだって初めてライヴに接したときはものすごい勢いで吹いてたけど、いまはもうそんな演奏はしない。そうなんだよ。そうやって変化していくのが音楽と人間てもんだ。
じつは最初少しもの足らなかったんだけど、途中でハタとそう気づいた。
そう思い直したらもうとても素晴らしい、おれにとったらすごくジャズらしいジャズつう感じで何から何までストンと音がするように腑に落ちる音楽をファラオ・サンダースに聴かしてもらったなあという感じだった。
セットリストは
My Favotrite Thingsたまたまなのか、ファラオ・サンダースはいつもこんな感じなのか最初の曲は説明不要のコルトレーンチューン。3曲目も説明不要コルトレーンのBALLADSのA面冒頭の超有名曲。Blues For Santa Cruzは写真右上カドのLIVE!っていうアルバムに入ってる曲でThe Creator Has A Master Planは写真まん中のちょっとサイケなジャケットのKARMAのA面。
Blues For Santa Cruz
Say It
The Creator Has A Master Plan
わたしファラオ・サンダースのレコードこの2枚しか持ってないのに、そこからオリジナル2曲。
なんか試験のヤマ張りがどんぴしゃ当たった気分です(笑)
聴きながら、コルトレーンはあんなふうにのたうち回るように苦悩しながら音楽を作り出していく人生をわずか40年ちょっとで終わらせてしまったけども、もし健康にもう少しだけ恵まれてこのサンダースと同じ72歳に辿り着いたとしたら、こんなふうにスピリチュアルなものはそっと残しながらも少しゆったりと自分の曲を演奏するようになってたんだろうか、なんてことをふと思ったりした。
そしてそういうことを、やはりファラオ・サンダースも演奏しながら考えたりしてるんだろうか。
なにかそんな、噛んで含めるような演奏の夜なんでした。
by god-zi-lla
| 2011-10-26 18:40
| 物見遊山十把一絡げ
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