神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

鱒が

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またこんな写真撮って「でへへへへ」っつうようないつものブログをいっちょデッチ上げてやるまいことかと、いつものようにジャケットを床に並べてたと思し召せ。

扇のカナメに近いほうの2枚をせんだって1月のなかごろだか御茶ノ水のユニオンで買い求めてきて、まあそれについて自慢たらたらやってやろうとしてたらちょっとした問題発生。いや問題ってべつになんのモンダイもないんですけどね。問題なんていうと後で叱られちゃいそうなことなんですけど、とにかくヘンなことに気づいてしまったんでした。

あ、あのですね。
なんだかしょっちゅう登場して申し訳ないんですけど、どれも中身はおんなじウェストミンスター盤のシューベルトの五重奏曲「鱒」、ピアノがパウル・B=スコダにバリリ四重奏団とコントラバスがオットー・リュームという50年代ウェストミンスターに2種あるB=スコダの「鱒」のうちのステレオ録音のほう。

コンツェルトハウス四重奏団と演ったモノラル盤のほうは名盤のホマレ高いんだけど、こっちのステレオのほうはそこまでの評価じゃないみたいなんだけどね。

とにかく6枚ともその中身は同じステレオ盤なんです。
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で、この左のやつがその先月買った盤で、右はたしか去年手に入れたやつで両方ともUS盤だけど今回のやつのほうが古いプレスすね。

いやそれで何がいったいモンダイなのかというとジャケットです。

どっちもなんだかクラシックのLPレコードにありげなどーってことない風景写真でさ。
しかも垢抜けないっつうのか、左のなんかは垢抜けないどころか、どーしてこんなことするんですかっていうくらい品のないSTEREOの文字が肝心の「TROUT」よりデカい図体で躍ってたりしてもう何をか言わん哉でございましょ。

だけど使われてる写真はどっちもおんなじなんだ。
どーってことないってば、どーてことのない渓流の写真。

ところがですね。
その品のない黒べた帯に赤と黄色のだんだらSTEREO盤の写真左下のスミっこ。
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おー、そうだったんですか。
これはたんなる渓流の風景写真じゃなくって鱒が水面からぴちっと跳ね上がった決定的瞬間をとらえた、なかなかみごとなネイチャーフォトというようなものではありますまいか。

んー、しかしこれってどうやって撮ったんだろ。
狙って撮ったんだったら、すごいですね。

きっと何日も何日もここで張り込み続けて、ここだってところに目星をつけてじいーっと待って待って待って一瞬のチャンスを逃さなかったってことなんだろうか。

いや、だけどたまたまシャッター切ったらそこに鱒が跳ねてるのが写ってたとしたって、それはそれでやっぱスゴイことではあるよなあ。

んー。どっちにしたって、なかなか撮れるような写真じゃなさそうです。
それをどーってことのない風景写真だなんて、たとえ一瞬とはいえホント申し訳ないことを考えてしまいました。ごめんなさい。

だけど同じ写真を使ったジャケットをまえから持ってたのに、おれいままでそんなこと全然気づいてなかったじゃんか。いやーマジ観察力ってのが足らないからさーおれって。ほんと自慢にもなんにもなりませんけど。
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あたたたたた。

と思ったらおれが気づかなかったんじゃなくて、右のジャケットの左下すみっこにゃモトモト鱒なんてどこにもいないじゃんか。おいおいおいおいおい、こりゃまたいったいぜんたいどうしたことですか。

いや、よく見るといないわけじゃなくてアタマだけちょっと見えてるわ。
だけどこのアタマだけじゃわからんてば。少なくともこれが鱒だってわかるひとはエラい。

いやーしかしなんだな。
先に手に入れてたこっちのジャケットの盤ってウェストミンスターがABCパラマウントの傘下に入ってからの再発のようなんだけど、再発を担当したデザイナーだかABCのひとだか知りませんが、とにかくおれよりまだそうとう観察力つうか注意力つうか、そーゆーもんの足らないうすらトンマなやつの仕業だぜこれってば。

ここにこんなふうに鱒がピチピチっと跳ねてて、だからわざわざこの「鱒」のジャケットにこの写真使ったんだってことを、こーゆーふうにトリミングしちゃった張本人はまーったくわかってなかったつうことだよな。

まあたいがいのクラシックレコードに使われる風景写真なんてべつにたいした意味なんかなさそうだから、これもテキトーに選んだアリモノの風景写真だと思ったんだな、きっとよく見もしないでさ。

だけどトリミング変えるときに気づかなかったのかなあホントに。
鱒のアタマんとこで切ってんだぜ。

ばっかだねえ。

(つうわけでヘンなことに気を取られてしまったんで自慢たらたらはあらためてやることにする)
Commented by matantz7 at 2012-02-20 19:38
すごいー。
大発見ですねえ。
Commented by ノイ at 2012-02-20 21:21 x
これのオリジナルジャケには左下に熊がいて、鱒が驚いて跳ねたわけよ


なんちて

Commented by god-zi-lla at 2012-02-21 06:37
matantz7さん。

これをアップしてから、いちばん上の写真の左上から2つめのジャケット(国内盤)も同じ写真が使われていて、ここにはちゃんと飛んでるマスが写ってるのに気づきました。

おれがいちばんうすらトンマでバカじゃんか〜(笑)
Commented by god-zi-lla at 2012-02-21 06:40
ノイさん。

しかもオリジナルジャケの熊には、おかあさんが晩ご飯のマスを獲ってくれるのを待つ小熊が2匹もくっついてきてるんですよ、

なわけねーよ(爆)

だけど、そーゆージャケだったら欲しいかも。
Commented by mono-mono at 2012-02-21 07:32 x
実は下から2番目のジャケットがどんな具合か気になってたんです。
一番上のとレコード会社のマークが同じに見えるし。
もしかして下から2番目はモノ盤で、ステレオ盤とはトリミングが違うんじゃないか、とか思ったりしましたが、6まい全部同じステレオ盤だっていうじゃないすか。
(手前味噌ですがこういうこと:http://mono-mono.jugem.jp/?eid=106)
実は写真の魚はマスじゃなくって、その辺りに配慮してトリミングされた、なんてのはいかがでしょうか(笑)。
Commented by god-zi-lla at 2012-02-21 10:17
mono-monoさん。

お言葉ですが、これはマス(の種類の魚)です(笑)
魚類図鑑持ってないので、食材図典で調べました(爆)

ご指摘は、ステレオ初期によくあったステレオ・モノ共通の刷本を製本のさいに位置をズラしてジャケットのボール紙に貼っていたアレのことですよね。そのせいで写真下部のトリミングが変わってしまったと。

このステレオ盤て、ウェストミンスターとしては同じB=スコダの「鱒」のモノ盤出してからあまり時を経ずにステレオで録り直してるので、だからこういうふうに(美観を損ねてでも)デカくSTEREO表示する必要があったんじゃないかと想像してるんですが、それでもちゃんとマスは画面に入ってる(笑)

ちなみに上の段左から3枚はいずれも国内盤で、いちばん右のがUS盤です。
なのでジャケットの印刷を共用しているということはありません。
(このとき写真を撮ってます→ http://sgodzi.exblog.jp/12768302/)

だから、やっぱこの跳ねるマスがこの写真のキモなんです。
きっとNYにあるレンタル写真屋のアーカイブを「TROUT」で検索したら、まさにお誂え向きのこの写真が出てきたんですね(笑)

勝手に想像してるだけですが(笑)
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by god-zi-lla | 2012-02-20 16:33 | 常用レコード絵日記 | Comments(6)