あんまり情報がないからSTEREO SOUND誌のバックナンバーを
2012年 09月 14日
ふつう気温28度を秋とはいわんよなあ。
とかブツブツ文句言いながら今朝もヤカン1杯麦茶沸かした。
麦茶も麦酒も満載で冷蔵庫のなかはまだ真夏のままだ。
Rogers Studio 2aってネット検索してもほとんど情報がないんだ。
それも検索したら自分のブログがいの一番に引っかかってきたりして、思わずこういうのも循環参照っていうんですかねえなんて、まったく困ったモンだぜ。
べつに情報がなくったってげんにスピーカーは元気に鳴ってくれてるわけだしさ。いいっちゃあいいんだけどいちおうどういう素性でどういう仕様のスピーカーなのか知っときたいっていうのがあるわけです。それがなんかのときに役立たないわけでもないからね。
このStudio 2aってスピーカーがどんな音がするっていう印象や評判や伝聞なんて実際にもう1週間も聴いてるんだからまったく不要なんですけど、そういう情報だってほとんど引っかかってこない。
つうことは、あんまり売れてなかったんだろうな。
とくに日本国内で。
まあそうだよな。
このいかにも時代遅れな四角四面で愛想もクソもない風采で黙って突っ立ってるだけだったら、店頭でもフェアの会場でも全然注目されそうにないもんなあ。
なんたってオーディオに限らず、だれかが言ったとおりヨノナカ見かけが九割だから。
じゃなかったら、だれも「モノゴトの本質を見よ」とか、
「ヒトは外見で判断しちゃイケマセン」なんてことは言わない。
それはともかくとして、とにかくよくわからないモンだからこういう場合は雑誌のバックナンバーに当たってみるにかぎるだろうと調べてみたらステレオサウンド誌No.90、1989年春号の新製品紹介欄に載ってることがわかったので、中野のほうの古本屋さんから送ってもらったのが写真です。
筆者は故・山中敬三さんだ。
Studio 2aはBBCモニターLS5/8のコンシューマー版という位置づけなんだ。
なるほどなるほど、それでこんなふうに無愛想で四角いジミな2ウェイなのね。
ウーファーは自社開発の30.5cm口径ポリプロピレンコーンユニット。
素材がポリプロピレンてことは冷蔵庫に入ってる麦茶のポットと同じだぜい。
なんか親近感わくなあ(わかねーよ)。
トゥイーターはセレッション社製の3.4cmアルミドームユニット。
おー、さいしょに見たときおれの弟が長年愛用してるセレッションのSL6sのツィーターとそっくりだと思ったんだけど当たりだったか。そういや、あれもすごく良い音のするスピーカーなんだよなあ。弟がくれるといったらすぐもらってくるつもりなんだけど、絶対言うわけないよな。
ん? 出力端子は「同社が強く推進しているバイワイアリング方式の結線に対応できるものとなっている点も見逃せない」。そうだったのかロジャースがバイワイヤリングを進めてたのか。そういえばそうだったのかもしれない。つうことはこの端子はたんに「できまっせ」じゃなくってもっと積極的に「オススメ」してるわけね。
ようするに、こういう種類の情報が意外と有用なわけです。
そういやこのバイワイヤ端子ってリアバッフルから直出しで真鍮ムクの万力式ネジ込み端子が4つ出てて、しかもバナナプラグに非対応でさ。なんかクセ者っぽいよなーと思ったんだよね。そうかそうか、このクセ者端子にぜってーバイワイヤ接続しろよなってジム・ロジャースは言ってるわけだな(もう、いなかったのか)。
たんにバイワイヤリングやろうと思えば出来ますっていうだけのことだったら、まあそのうちやってみましょうかねなんてってるうちにすぐ10年くらいたっちゃってそれっきりだったりするのがおれのばやい普通なんですけど「こっちが本筋」って言われちゃったら、それじゃあいっちょうやってみなきゃいかんなーってことになるじゃんか。
イマドキのスピーカーだとバイワイヤリング端子付きのほうが標準で、どれも同じように見える汎用品のプラスティック製バイワイヤ端子板を付けてることが多い。むしろシングルワイヤ専用端子が付いてるほうがメーカーの個性や主張を感じちゃったりするでしょ。だけどやっぱり1989年当時はそうじゃなかったわけだ。
しかしこの足だな。
写真に写ってるこの足、つかスタンド。
別売り専用スタンド、ペアで48,000円。
高さ30センチ以上はありそうだな。
かっちょ悪いなあー。
専用となってるけど、これ純正かなあ。
もしかして日本の代理店が作ったんじゃないの。
なんか取って付けたようだし、すごく不安定に見えるし。
まあ適当な高さのスタンドに乗せたほうが、たとえフロア型スピーカであっても良質の低音が出せるというのがオーディオのセオリーなんでしょうし、ツィーターの高さをリスナーの耳の高さに揃えるってのもまたセオリーなんだろうとは思いますけど、まあセオリーはたんにセオリーってもんで王選手は一本足打法だし野茂投手はトルネード投法だ。
とにかく、かっちょ悪いのはヤダ。
なにせオーディオは見かけが九割ですもんね。
ウチはいまのとこアコリバのアンダーボードRST64に乗っけてるだけですけど、とくにこの低音マズいなあと思うことは全然ないし、おれはスピーカーは見上げるより見下ろしていたい。いままでの人生なんでも見上げて暮らしてきたんだから、たまに音楽聴くときにスピーカーくらいは見下ろさしてよね。なんちて。
しかしこのステレオサウンドN0.90、おれ間違いなく出たとき買って読んだな。
傅さんが日本に1台しかないウィルソンのWAMMを聴きに行った記事、これ覚えてるもん。
だけどStudio 2aを山中敬三さんが紹介してたなんてまったく覚えてないよ。
きっと読んだにちがいないんだけど、このスピーカーに興味なかったんだろうな。
89年ていうと平成元年か。
あの年の初めは仕事がすごかったなあ。
いやホントはあの冬じゅう、大変だったんだ。
1月6日、仕事を終えて帰ったのが翌7日の午前4時。
ほとんど寝る間もなくウチを出たのが午前6時。
ついさっきまでおれとあと3人くらいしかいなかった仕事場に着いたらそこはもう恐ろしいような修羅場で、そのまま息をするヒマも目の回るヒマもないくらい働きづめに働いて気がついたら外はまた暗くなってた。
おれが32歳のあの年の春に出た、これはステレオサウンドだったんだな。
あのころウチで鳴ってたのが、先週Studio 2aと入れ替わりに出ていったJBL4412だった。
Studio 2aのリアバッフルには小さなチェックシートが貼ってある。
それを見るとこいつが工場を出たのは89年12月6日だ。
関係ない話になっちゃったな。
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KT
at 2012-09-14 20:54
x
ケーブル代が2倍で、倍ワイヤリング?
貧乏人向けじゃないですなぁ。
平成元年、昭和最後の日は、自粛ムード無視で、スキー場の宿で大宴会でした。
翌日のスキー場は、スピーカーから流れる音楽もなく(自粛だそうだ。でも営業していた。)、リフトのカラカラという音しか聞こえなかったのでした。
貧乏人向けじゃないですなぁ。
平成元年、昭和最後の日は、自粛ムード無視で、スキー場の宿で大宴会でした。
翌日のスキー場は、スピーカーから流れる音楽もなく(自粛だそうだ。でも営業していた。)、リフトのカラカラという音しか聞こえなかったのでした。
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god-zi-lla at 2012-09-15 06:40
KTさん。こんちは。
じつはウチではかれこれ10年、1メートル千円を超えるような「貧乏人向けじゃない」スピーカーケーブルを使ったことがありません。だからまあ、倍ワイヤリングはラクじゃないですけど、いま使ってるケーブルを同じ長さだけ買い足すくらいのことだったら1か月レコード買うのをガマンすれば(それが出来ればの相談ですけど)、やってもいいかなあと思ってるんです。
バイワイヤリングを当時のロジャースが「推進」してたとなれば、なおさら興味がわいてきます。
あとで振り返れば昭和最後の日々となったあの冬の毎日は、まあおおっぴらには言えない狂騒の日々でした(仕事的に)。
懐かしくは全然ないですけど、記憶は強烈ですね。
じつはウチではかれこれ10年、1メートル千円を超えるような「貧乏人向けじゃない」スピーカーケーブルを使ったことがありません。だからまあ、倍ワイヤリングはラクじゃないですけど、いま使ってるケーブルを同じ長さだけ買い足すくらいのことだったら1か月レコード買うのをガマンすれば(それが出来ればの相談ですけど)、やってもいいかなあと思ってるんです。
バイワイヤリングを当時のロジャースが「推進」してたとなれば、なおさら興味がわいてきます。
あとで振り返れば昭和最後の日々となったあの冬の毎日は、まあおおっぴらには言えない狂騒の日々でした(仕事的に)。
懐かしくは全然ないですけど、記憶は強烈ですね。
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野本
at 2012-09-16 22:38
x
なぜ、突然No.90が、、、108ページにうちのスピーカーがあって、316ページにうちのフォノイコが載ってる号なので大事にとってあるんです。フォノイコはコメント通りの音だとは思いませんけど、スピーカーは当たってると思います。平成元年ですか、、、今や大卒の平成生まれがうちの職場にもおります。うちの機材も年くってきたはずです。倍ワイヤリングやってます、、、安めのケーブルで、、、メーター1000円なんてしませんけど、それでも長さが長さだけにけっこうなお値段になっちゃいますね。倍ワイヤリングも効果ありましたけど、ひねりをいれた方が効果高かったです、うちのWE14ゲージだと。長さが長さだけに4本まとめてひねるのはえらくしんどかった。
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god-zi-lla at 2012-09-17 07:02
へえ、野本さんちのスピーカーってこれだったんですね。
野本さんの使用機器の欄にあるJean maurerって、なんて読むんだろうと思ってましたが、これだったんですか。この菅野沖彦さんの試聴記読んだら思い出しました。リニアフェイズなんですね。
4412を売り払った(改造品につきタダ同然でしたけど)いま、ウチで使っているオーディオ装置のなかで一番長く使っているのはレコードプレーヤーになってしまいましたが、これを買ったのが昭和63年、昭和最後の一年になった年でした。関係ないけど。
ウチの息子は平成2年生まれで、今年から会社勤めしてます。
きっと職場でメイワクかけてんだろうなあ。
「これだからユトリ世代は…」なんてボヤかれて。
これも関係なかったっすね。
ウチでも倍ワイヤリングをいつか試してみようと思ってるんですが、ここんとこスピーカーやレコード以外にも余計な買い物しちゃったので、当分おあずけです。
まあ古いけど新しいスピーカーが来たばかりなので、最低3か月はこのままなんにもせずに鳴らし続ける予定ですから、そのあいだに小遣い貯めてみます。
ウェスタンの14ゲージの単線4本、手で撚ったんですか。
指紋、なくなりそうだなあ。
野本さんの使用機器の欄にあるJean maurerって、なんて読むんだろうと思ってましたが、これだったんですか。この菅野沖彦さんの試聴記読んだら思い出しました。リニアフェイズなんですね。
4412を売り払った(改造品につきタダ同然でしたけど)いま、ウチで使っているオーディオ装置のなかで一番長く使っているのはレコードプレーヤーになってしまいましたが、これを買ったのが昭和63年、昭和最後の一年になった年でした。関係ないけど。
ウチの息子は平成2年生まれで、今年から会社勤めしてます。
きっと職場でメイワクかけてんだろうなあ。
「これだからユトリ世代は…」なんてボヤかれて。
これも関係なかったっすね。
ウチでも倍ワイヤリングをいつか試してみようと思ってるんですが、ここんとこスピーカーやレコード以外にも余計な買い物しちゃったので、当分おあずけです。
まあ古いけど新しいスピーカーが来たばかりなので、最低3か月はこのままなんにもせずに鳴らし続ける予定ですから、そのあいだに小遣い貯めてみます。
ウェスタンの14ゲージの単線4本、手で撚ったんですか。
指紋、なくなりそうだなあ。
by god-zi-lla
| 2012-09-14 06:57
| オーディオもねぇ…
|
Comments(4)