ジェフ・ベックのニューアルバムが来た(LOUD HAILER)
2016年 07月 22日
右は〈THERE AND BACK〉。
いや、ジェフ・ベックのニューアルバムをLPで買うなんてずいぶん久しぶりなんじゃないかって思って棚を眺めてたら〈THERE AND BACK〉以来だった。80年のアルバムだ。なんとなく思い出してきたが、おれはこのアルバムを新宿の帝都無線で買ったようなかすかな記憶があるんだ。80年というともう就職して2年目で、どっちかっつうと日常的な活動範囲が有楽町日比谷銀座界隈に移りつつあった時期なのにさ。
おれはだいたいロックってほとんど聴いてなかったからレコードも買わなかった。ジャズのレコードは無数に買ってきたから、どれをどこでいつ買ったかなんて大抵覚えてないけど〈WIRED〉を誰かに聴かされたとき、あんまり格好良くてひっくり返りそうになったもんだから大学の生協に飛んでって買ったのを覚えてる(大学生協は再販商品なのに割引があって安かったからね)。それがたぶん78年。わずかに後追いでリアルタイムじゃない。
それから〈Jeff Beck with the Jan Hammer Group Live〉邦題「ライブワイヤー」もたぶん生協で買い、学校出て1年してから新宿で〈THERE AND BACK〉だ。それから36年たった。
その次に買ったジェフ・ベックのニューアルバムというと〈GUITAR SHOP〉で、これはもうCDだ。89年。それからあとジェフ・ベックの新しいアルバムといえばみんなCDで買ってきたわけだ。
それが36年もたってから再びニューアルバムをLPで手にするなんて、そういう日がまた巡ってきたってこと自体がなんかホントかよって感じで、なにかがぐるっと1回転したような、すごく不思議な気分だ。時代遅れだってあっさり捨てられてたものが、こんなふうに戻ってくることがあるんだな。そりゃあ、もちろんうれしいに決まってるからなんの文句もありません。
ところで〈LOUD HAILER〉ってなにかと英和辞典を引いたら「=megaphone」とある。ジャケットにはデモの写真がドーナッツ状にコラージュされて(プラカードには曲名がハメ込まれてるようだ)そのドーナッツのまん中に、言い慣れた言い方でいえば「トラメガ」が切り抜かれてる。なんだ、そのものズバリなだけなのか。
ところで今度のアルバムでジェフ・ベックは若い女子ふたりのバンドを率いてるらしいんだな。大半のトラックにその女子のヴォーカルが入ってるそうじゃないか。じつは届いて2日たったんだけど、まだ聴いてないんです。
ここんとこ地震が日に1回くらいあってその最初の地震のあったときちょうどレコードを聴いてたもんだから、針が盤面をギギギギイーっとすごくイヤな音を立てて滑ってキズが付き、針はそこから前へ進まなくなった。
ルーペ片手に待ち針で崩れた溝の「土手」をつんつん均してみたらなんとか針は前に進むようになったんだが、それ以来どうもレコードをターンテーブルに乗せる気にならなくて困ってる。
大地震の被害に遭った人たちが大勢いるのに言えるようなことじゃないのは重々承知しておりますけれども、日がな1日レコード聴いてるわけでもないのにちょうどその瞬間だけグラグラっとくるなんてちょっとイジワルすぎじゃないですかなんて、やっぱりちょっと思う今日このごろなのであった。
今日ぐらい、もういいかな。
by god-zi-lla
| 2016-07-22 11:23
| 常用レコード絵日記
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