神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

「あのひとは今」だってか (TOKYO MADNESS / RICHIE COLE)

「あのひとは今」だってか (TOKYO MADNESS / RICHIE COLE)_d0027243_2191331.jpgなんかさ、「あのひとは今」っつーよりか「消し去りたい過去」なんて思ってる人もいるんじゃないのかね。「リッチー・コール? けっ」みたいな感じだったもんねブームが去ったあとは。

しかしあの一時期のリッチー・コール人気の異常さって、ホントは日本ジャズ史に残るんじゃないかと思うんだけどね。このジャケット写真だって、まあふつう引いちゃうよな。印半纏だもん組頭だもん。なんか一事が万事こういうノリの印象だったもんなあ。

しかしはっきり申し上げますけど、あたしゃリッチー・コール好きです。だって楽しいんだもん聴いてると。LPは10枚くらい持ってます。CDも何枚かあります。あのジャズ界のスーパースター(日本じゃそうでもないけど)、バディ・リッチ・オーケストラの1枚がけしからんことにリッチー・コールが在籍してたもんだからリッチー・コール名義でリリースされたりしたのも持ってんだかんね。便乗商法とはいえヒドいもんだねえ。

でも世間様ではきれいさっぱり忘れ去られてますもんね。
ブームが去ったあと、リッチー・コールが好きなんて恥ずかしくって口に出せない時代が長く続きましたから。あ、もしかしたら今も続いてるか。

この写真のレコード、リッチー・コールの「トーキョー・マッドネス」。1981年読売ホールのライヴ録音なんだけどさ、プロデューサーがあの「スーパーアナログディスク」を作ったキングレコードの高和元彦さんなんですね。これはもう推して知るべし。ちょっとライヴレコーディングとは思えないような高音質。もしかするとリッチー・コールのレコード全体のなかでもトップクラスの録音かもしんないこれは実に見事な録音なのね。

もうね、演奏のほうはブッ飛びコール節ですから言うことありません。

リッチー・コールが急速に忘れ去られたのは格式ばって小うるさいジャズファンの方々が眉をひそめるよーなギミック満載の演奏にあるんだと思うんだけどさ、まずひとつはそういうものを楽しめない窮屈なジャズの聴き方ってのがイカンと思うんだよな。それからそれによってマスクされてしまってる、あるいは意図的に話をそらされてしまっているリッチー・コールの演奏のすごさ。

御託並べたってしょーがないな。まあ一度聴いてくださいましね。

このレコード、中古屋じゃたぶん500円、もしかすると300円、場合によっちゃ100円均一のエサ箱の放り込まれてる可能性も大ですな。よーするにそういう存在になっちゃってんのね今や。あたしゃ定価2800円で四半世紀前に買いましたけどね。

もし見つけたら騙されたと思ってエサ箱から救出して聴いてやってくださいな。500円なら騙されたって怒んないでしょ。ワンコインでできる人生勉強よ。

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TOKYO MADNESS / RICHIE COLE & ALTO MADNESS
(SEVEN SEAS K28P-6067 LP 国内盤)
Richie Cole(as,ts),Bruce Forman(g),Smith Dobson(p),Marshall Hawkins(b),Scott Morris(ds)
1981年2月1日読売ホール
Commented by suwano at 2018-02-08 20:35 x
こんちは。
はい。私。
当時、ビッグバンドやってたんですけど、後輩に誘われまして。
彼の初来日のライブ、新宿アルタに行きました。
あんときは、めっちゃ流行ってましたよね。
懐かしいですねえ。
Commented by god-zi-lla at 2018-02-09 08:03
suwanoさん こんにちは。古い記事を掘り出していただき恐縮です。

そうなんですよ。たぶん「笑っていいとも」に出演したのがデカかったと思うんですけど、あの頃の日本のリッチー・コールブームはすごかったですね。
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by god-zi-lla | 2007-05-06 21:57 | 常用レコード絵日記 | Comments(2)