神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

なんか本末転倒な感じがするんだよな(高橋悠治/ジョン・ケージ:プリペアドピアノ協奏曲)

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そもそもどうせレコードで音楽聴くんなら、ちっとでもいい音で聴きたいよなと思って始めたオーディオなのに、オーディオのほうにかまけて買ってきたレコードやらCDやらをじっくり聴けないとなると、それはなんか違うんじゃないかって気がするときもあるんだよな。

いや知らない装置の試聴したりするのは、それはそれで楽しいんだけどさ。でもやっぱ、このブログだって何回かオーディオの話題を続けちゃったりすると、なんかこう落ち着かなかったりしてね。

この盤も先般エサ箱から引っこ抜いてきてたもんですけど、なかなか聴けなかった1枚で高橋悠治が弾いたケージのプリペアドピアノ協奏曲。

プリペアドピアノの曲って88組の弦を張った「1台の楽器」、平均律というほんらい人間のアタマん中で作られた理屈を具象化したピアノという楽器を、弦1本ごとに1個の楽器ってとこまでバラバラに解体して、非西欧的で曖昧で不定形な、それでいて楽しい音楽を紡ぎ出す、ある意味素朴な楽器にしてしまうところに一番の魅力をおれは感じてんだけどね。

それが災いしてか、コンチェルトみたいな枠組みのなかにプリペアドピアノを放り込んでしまうと、オーケストラっつう西洋合奏団体と何かアジア・アフリカ合同民族合奏団みたいなのが同時に且つてんでばらばらに演奏してるようにしか、おれにはきこえないんでした。

しかし、もしかすると高橋悠治のことだからそういう音楽をさらに再解体して再構築して、違うものが見えるような演奏になってるかなと、ちょっと期待してたんですけども、うーむ、いっかな天才タカハシでもさすがに違う曲にきこえるというようなことはなかったなあ。

このレコード、B面に入ってるのは指揮をしてるルーカス・フォスって人の「バロック変奏曲」っていう全然知らない曲。うーん変奏っつーのかコラージュっつーのか。なんか非常に音量が小さいのでこりゃまたどーなっちゃってんでしょーかと少しづつヴォリュームを上げてったら、これがあなた最終楽章でパーカッションの強烈な連続爆音炸裂じゃあございませんか。

レーベルがNONESUCHだし、名前も聞いたことない曲だし爆音あるし、いかにも故・長岡鉄男先生が喜びそうな曲ではありますですね。
Commented by pippinechoes at 2007-10-04 09:57 x
本末転倒って、全く同感ですけど、悲しい「人間の性」が出て来てしまいますよね。どうしても、機器を目の前にしてしまうと、そっちのテンションが高くなってしまったり。
だから、いつも中古レコード行っては「安箱」のぞいては、自戒しています(笑。
Commented by god-zi-lla at 2007-10-04 10:42
>ピピエコさん。
あっ、まさかこの瞬間に読まれた人がいるとは思わなかったので、タイトル変えてしまいました。しまったなー。

コメントのご趣旨がわからなくなってしまうので、これから再度タイトル変更します。

でもホント悲しいサガです。ときどき自分で何やってんだかわからなくなるときがあります。
Commented by pippinechoes at 2007-10-04 18:25 x
なんか、変なタイミングにコメントしてしまって、お手数おかけしました。
自分なんて「Plextor Premium」で、相当一人で盛り上がってしまいました。全くの時季はずれといえば、時季はずれ。しょうもなしです。
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by god-zi-lla | 2007-10-04 09:40 | 常用レコード絵日記 | Comments(3)