神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

もしかしてウチじゃいちばん古いステレオ録音かも(WILBER DE PARIS AT SYMPHONY HALL)

もしかしてウチじゃいちばん古いステレオ録音かも(WILBER DE PARIS AT SYMPHONY HALL)_d0027243_17441172.jpg
暑いねえ。真夏だねえ。
もう息も絶え絶えですけども洗濯物はよく乾くから、なんのこれしき。
でもやっぱ暑いわ。たまりません。暑くて死ぬかと思った。洗濯物と命は引き替えられん。
命の洗濯とは別物す。

虫が知らせたわけもないけど先頃亡くなった平岡正明の新著「黒人大統領誕生をサッチモで祝福する」を読んでたもんで当然ながらサッチモが出てくればニューオーリンズに話は飛ぶわけで、この話の飛び方の飛んでもなさに平岡節の真骨頂があるわけですけどそれはさておき。

ちょうど渋谷行きのバスん中でそんなとこを読んでたもんだからレコファンにたどりついて新着箱ぱたぱたやってる手が止まった1枚がこれなんでした。

トラディショナルジャズってエサ箱があって覗いてみてもなかなかこいつがまた周囲に教えてくれる先生もいないもんですから、よくわかんないんだよな。いまのニューオーリンズ音楽が好きだったって、じゃあ古いニューオーリンズジャズってのも聴くのかっていわれると聴いてません。嫌いじゃないんだけどさ。嫌いじゃないんだけどわかんないの。だれのなに聴いていいのか。

じゃ、なんでこいつのとこでパタパタの手が止まったかってえと左肩のとこの銀色の「STEREO DISC」て印刷してあるシール。これに目が止まったのね。初めて見ましたアトランティックレーベルのこんなシール。ブルーノートの「STEREO」金色シールは見たことあるけど勿論持ってなんかないからね。

ライナーを見ると1956年10月26日録音とあります。エンジニアはトム・ダウド。ううむ。ほんとかなあ。擬似ステだったらやだなー。でもなー。わざわざシール貼ってんだもんなー。ジャケットに印刷してないしさ。で検盤しましたらレーベルは↓
もしかしてウチじゃいちばん古いステレオ録音かも(WILBER DE PARIS AT SYMPHONY HALL)_d0027243_17443227.jpg

おーこれはこれはお初にお目にかかります。
この若草色のステレオレーベルってな知ってましたけど1枚も持ってません。モノラルは同デザインの黒だからね。そっちは何枚か持ってるの。もうこのレーベル見ちゃった時点でお買い上げが決まったも同然ですな。だって安かったし。安くないと買えないし。

「WILBER DE PARIS & HIS NEW NEW ORLEANS JAZZ」とバンド名がクレジットされてるから、これはもうニューオーリンズジャズでしょ。知らないけど。でもこういうきっかけでもないとなかなか足を踏み入れられないもんなのよ。とにかく古い古いステレオ録音のニューオーリンズジャズってのを聴いてみようじゃないの。

ちなみに「SYMPHONY HALL」ってのはボストン・シンフォニーホールのことなようで、つうことはあの有数のメジャーオーケストラ、ボストン交響楽団の本拠地ってことですか。これもなかなか興味深いモンがあるじゃございませんか。伝統あるシンフォニーホールでのライヴ。いいねえ。こういうレコード。うれしいねえ。このころのBSOのシェフってもしかしてシャルル・ミュンシュでしょうか。

いやーしかしこれはいい音だなあ。ジャズとしたら明らかにじゃっかんマイクがオフぎみではありますけども録音そのものは非常に鮮明。御大のトロンボーンもクラリネットもコルネットもみんなすごく魅力的ないい音で録られてるんだよな。それにこのホールの空気感はやっぱステレオ録音の賜なんじゃありますまいか。トム・ダウドも相当リキいれて録音したんじゃないでしょうかね。どう考えたってこの時期まだそんなにステレオ録音の経験積んでないだろうし。しかも合衆国屈指の名門ホールのライヴレコーディングだしさ。

音楽そのものについていうと、おれはこの演奏の善し悪し言えるほどニューオーリンズジャズ聴いてないからわかんないけども、おれとしたら楽しく聴いたね。またすぐにもう一度聴いてみたいと思わせるモンがありますよこれは。

こいつはいいお買い物でした。
これだからエサ箱漁りをやめられないんだよね。
通販があったって。

もう1枚面白い買い物したんだけど、これは気が向いたらそのうちまた。
Commented by jazzamurai at 2009-07-14 00:57
面白いジャケ写ですね。音楽の雰囲気が全然分からないというか・・・・。
ところで、黒犬ですか、烏骨鶏ですか?
Commented by god-zi-lla at 2009-07-14 10:40
エンタシスの柱のところに座ってるのがリーダーのウィルバー・デ・パリ(トロンボーン)で、手前に写ってるのは彼の飼い犬のフレンチプードルだそうです。親切にもジャケット裏にクレジットが入ってました。

たしかにこの写真じゃあ音楽の雰囲気はぜんぜんわからないですね。
当てずっぽうですが、この演奏はニューオーリンズジャズとしたら、かなり上品なほうなんじゃないかと思います。

だからジャケットも「上品さ」を表したつもりかも。
Commented by jazzamurai_sakyo at 2009-07-15 00:49
石段に意味があるのかもしれませんね。
Commented by god-zi-lla at 2009-07-15 11:55
しかし、なんとなく間延びした写真でありますよね。

名門ホールでの演奏に心昂ぶり早く着きすぎて手持ち無沙汰の図、とかかな。
名前
URL
削除用パスワード
by god-zi-lla | 2009-07-13 17:44 | 常用レコード絵日記 | Comments(4)