神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

幻の名盤?

幻の名盤?_d0027243_13622100.jpgクリフォード・ジョーダンて人はミンガス・グループの、たとえばヨーロッパツアーの映像なんかでドルフィーやピアノのジャキ・バイアードといっしょに演奏してるのを見たり聴いたりするくらいなもんしかなくて、なんつうか演奏も姿かたちも実直というかマジメというか、ドルフィーが自分のソロじゃないときにステージ袖にひっこんで南京豆をポイと口に放り込んでたりする奔放さとは正反対のプレーヤーだよな、なんていう印象しかなかった。

それでこのジョーダンがリーダーのCD。
店頭の手書きPOPに「一度もCD化されていなかった最後の名盤」みたいなことが書かれてて、こちとらこういう文句に弱いもんだからつい買っちゃったんでした。

さてこれもまた非常に真摯な音楽をやっていてミンガスグループで背筋をしゃんと伸ばしてソロを取っていた姿をまったく裏切らないんだな。

トランペットがドン・チェリーとケニー・ドーハムという二人で2曲づつの出番なんだけども、とりわけドン・チェリーの吹く2曲がおれには印象的だな。自由奔放に吹いててちょっとラテン的な哀愁を漂わせてなおかつ全体の構成のなかにすんなり溶け込んでるのがいいよ。ドーハムの端正でシャープでかっこいいトラックもいいけど、こりゃもう好きずきだろうな。

それにしてもウイントン・ケリーの弾くピアノ音のよれよれなこと。ウイントンのせいじゃなくてこれはそうとうガタのきたピアノなんだろうな。マル・ウォルドロンの弾いたファイヴ・スポットのピアノよりもこりゃヒドいかもなあ。この時代のニューヨークのピアニストってのは苦労が耐えなかったんだねえ。

さてこれが最後の「名盤」なのかどうか、おれにはわかんない。たしかに聴きごたえのあるアルバムだとは思うけど、権利関係とかいろんなことがあったにしても、これがCD化されなかったってところにはなんかクリフォード・ジョーダンのちょっとジミで実直なところも影響してんじゃないかって気はしないでもないね。

ドン・チェリーだけの参加でもっとフリーな1枚に仕上げる、あるいはドーハム一人に絞ってもっとメインストリーム的な世界に仕上げる。そのどっちかにしちゃったほうがもっとヴィヴィッドな盤になったような気がしないでもないけど、そうしなかったところにクリフォード・ジョーダンて人の、逆に良さがあるのかもなあ。なんてね。

そういう意味じゃ、このセッションの残りテイクの発掘なんてことがありゃ、ぜひ聴いてみたいもんですね。
チェリーでCD1枚分、ドーハムで同じく1枚分とかないもんでしょうかね。

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CLIFFORD JORDAN IN THE WOELD
(STRATA EAST PCD-23842 CD )
Clifford Jordan(ts),Julian Priester(tb),Don Cherry(tp),Kenny Dorham(tp),Wynton Kelly(p),Wilbur Ware(b),Richard Davis(b),Albert Heath(ds),Ed Blackwell(ds),Roy Haynes(ds)
# by god-zi-lla | 2007-03-05 12:13 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)

the Fratellis

the Fratellis_d0027243_1813316.jpgそれにしても日曜日の夜は心が沈むなあ。毎日が日曜日な生活を心待ちにするきょうこのごろ。

さてこれはザ・フラテリーズですかねフラテリスでしょうかね。どう発音すんだろか。

まー読み方はともかくこれはいかにもポップでラウドなブリティッシュ・ロックちゅう感じで気に入ったぞね。「コステロ・ミュージック」っつーアルバムタイトルとこのイラストがタワレコ店頭で気になって買ってみたんだけどね。

いや音をきくともうイギリスのバンド以外にはぜってーきこえないっつー感じのサウンドですもんね。コステロはどっちでもいい感じですけど。
なんなんでしょうね。

ちょっと一筋縄でいかなそうなとこがコステロ?

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the Fratellis / Costello Music
(DROP THE GUN RECORDINGS 1712709 CD )
# by god-zi-lla | 2007-03-04 18:13 | 常用レコード絵日記 | Comments(2)

ルシンダ・ウィリアムズ

ルシンダ・ウィリアムズ_d0027243_8562411.jpgアメリカン姐御シンガーなんつうカテゴリーはありゃしませんけども、好きなのねおれ。このルシンダ、ボニー・レイット、スー・フォーリー、とかまあそういうロックなおばちゃんたちですけどね。ジャケット写真だってもう迫力ですもんね。かっこいいけどコワいっす。

CD聴くのは大変たのしいんだけど、まあお近づきにはとくにならなくたっていいです、って感じもありますな、はなはだ失礼な物言いで叱られそうですけど。

このたびめでたく新譜が出たわけですがルシンダ・ウィリアムズ。ぢつはまだ最初の2曲くらいしか聴いてないんでした。というのも奥さんがこの人キラいなんですわね。理由はよくわかりませんが、ずいぶん前にウチで聴いてたら「この歌手キライなんだよね」と断言されてしまい、まあこちとらリビングルーム・オーディオだもんですから、いくらおれが好きだったって聴きたくない人がいるところで聴くわけにゃいきませんて。

そういうわけでCDまるごと1枚ぶん一人になる瞬間がないもんで、まだ聴き通してないんでした。

まあね、ほかにもいっぱい未聴のCDレコード抱え込んでるもんだから、べつだん焦っちゃいませんけどね。2曲聴いた感じでは、ときにワイルドな歌い方をすることもある人ですが、出だしはなかなかしっとり哀感漂う歌唱ですぜ。

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Lucinda Willams / WEST
(LOST HIGHWAY UCCU-1146 CD 国内盤 )
*国内盤出したのはエラいけど、ライナーノーツにライターのつまんねえ個人的なことなんか書くなよな。冒頭26行読んだ時間を返しておくれでないかい。
# by god-zi-lla | 2007-03-02 14:08 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)