神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

ベリンガーのブースカ

ベリンガーのブースカ_d0027243_8585868.jpgここんとこ、こんなやさぐれブログを覗いてくださる方のなかに、ベリンガーA500「ブースカ」を検索して辿り着かれたケースが増えてるようで、いやまったくもう汗顔の至りっつーか申し訳ありませんね役にも立たなくて。

もともと人様のお役に立とうとあんまり思ってこなかったもんですから。

さはさりながら、せっかくですからマトモな情報はヨソ様から得ていただくとして、こちらは得意の与太話でも読んでってくださいまし。

いやこれはなかなか使えるアンプで、とても3万円しないチープな製品とは思えないですね。ただし当然安モノなりのとこってのは随所にあるわけで、たとえばフロントパネルやレベルコントローラーのツマミね。まーふつうのピュアオーディオ製品だったらばかなりの安物でも金属製でしょうけども、こいつはプラスチックなのね。

それから笑っちまったのがこの取り説ですな。まーいちおう日本語版がバンドルされてるだけでもありがたいと思わなきゃいけないんでしょうけども…。わははははは。以下抜粋。

1.概要」から曰く
「この最終段階の様々なモード(ステレオまたはモノストラップ)は、オーディオ装置による作業を効率よく多様化し、希望をかなえてくれます。」 
は? このアンプは魔法の箱かい。

1.1ご使用の前に」の「注意!」に曰く
「大きな音量は、聴力を害したり装置を傷つける可能性があることを示唆しておきます。スイッチを入れる前に、左の側にある最終段階の両方の音量調節器を回してください。」
なにを注意されてるか、わかるような気もする。

2.コントロールパネル 2.1フロントサイド」に曰く
「2) 個々のケーブルは、A500の最終増幅を調節できる音量調節器を持っています。両方の音量調節器は、スイッチを入れたり切ったりする場合、完全に左に回りになるはずです。しかし、すでにスイッチを入れる前に入力信号が付いていれば、不当な驚きから逃れることができます。」 
んーむ、びっくらこいちゃうんですかね。

2.2リヤサイド」に曰く
「6) CHANNEL INPUT 1(MONO).A500の出力信号が強くなるはずの信号の電源をここで接続してください。」 
な、なにを接続すれば…。

4.1設置方法」に曰く
「A500は、確実な操作を保証してくれるケースの側面に大きな冷えた本体があります。」 
あ、あのお業務用冷蔵庫かなんかのことでしょうか(汗)

4.3オーディオ接続」に曰く
「様々なアプリケーションのために、沢山の異なるケーブルが必要となります。以下の図は、このケーブルがどのような状態でなければならないのかを示しています。高価なケーブルを常に使用するように注意してください。」 
2万5千円のアンプにとって高価なケーブルとは、いったいいかほどの…。

いやーまだまだあるんですけども。
まーその、コストカットのために翻訳者に発注しないで翻訳ソフトかけたんだろうねえ。英語のサイトを自動翻訳するとこんなふうになるよなあ。それにしても「大きな冷えた本体」ってこれヒートシンクのことなんだけど。高価なケーブルは、お値段じゃなくて高品位なケーブル使ってねってことのようね。

まーしかし心配ご無用。英文のマニュアルも付いてますから。はっきりいって日本語マニュアルより英文マニュアルのほうが、はるかにわかりやすいっす。日本語マニュアル省いて、あと500円まけてくんない? わははははは。

ちなみにシンチ・ソケットってのが頻出するんで、もしかしてドイツ特有のコネクタかなんと思ったりするんですけど、これはいわゆるRCAプラグのことだそうですね。シンチってのはメーカー名で、ようするにパワーショベルのことを「ユンボ」って言っちゃうのといっしょらしいですな。

きょうもベリンガーA500、マルチchのリア用アンプとして活躍中。
おあとがよろしいようで。
# by god-zi-lla | 2007-02-20 13:09 | オーディオもねぇ… | Comments(2)
ATLANTICレーベル特集なのよね_d0027243_8493631.jpg毎日毎日その日聴いたレコードやCDをメモのつもりで書き込んで、あとで振り返って自分で読んだら面白かんべと思ってこのブログ始めたんで、だから毎日なんかかんか欠かさず書けると思ったんだけど、実際は月28回更新したのが最高で最低は11回。もっといっぱい聴いてんだけどねえ。なかなか思い通りにはいかんもんだねえ。

そうこうしてるうちに、ちょっとずつ読んで下さる人が増えてたりして、そうするとそれを意識して自分飾ってたりするようにもなり、いやじっさい困ったもんだよ。なにが困ったもんかよーわからんけどさ。

まーそれはともかくとしてだな、レコードコレクターズ誌最新号のATLANTICレーベル特集をながめてたら、あーこのレニー・トリスターノもアトランティックだったんだと気がついて引っぱり出してみましたもんね。

この邦題「鬼才トリスターノ」(すげえ命名)というレコードもよくある初心者向けの「ジャズ定盤100選」みたいなのにはよく登場する1枚ですけど、おれもそういう情報に引きずられてずいぶん昔に買ったんだよな。でも、一聴なんだかよくわからなくて投げ出してそれっきり。

ところがあなた、あらためて聴いてみたら特にA面アタマから4曲、いやーなにこれすごくカッコいいじゃんかよ。テープ早回し? 一人3重奏? そりゃそうだろうけど、すげー刺激的な音楽じゃん。1955年にこんな音ピアノから出してジャズやってた人がいたのかあ。ヒリヒリズキズキする音楽だぜこれって。

でもさあ毎度毎度申し上げますけど、こういう音楽の楽しさっていきなり聴かされてもわかんないよ。いまこれあらためて聴いてみりゃ確かに大変なもんだと思うけど、そりゃいろんなもん聴いてきてようやっとわかるようなカッコ良さな気がしますね。初心者だったころにこれ聴いて投げ出したおれが可哀想だぜって自分に同情しちゃったよ。おまいさんも苦労しなすったんだねえ。

それにしても残念なフェードアウトあり。完奏したCDとか出てんだったら聴いてみたいぞね。ちょっと調べてみるかな。

で、写真下のほうはこれもアトランティック1970年代の一枚で、これは新譜で出たとき買って当時はジャズのレコードあんまり持ってなかったもんだから、けっこう気に入って毎日聴いてたフィニアス・ニューボーン・ジュニアのソロピアノですね。これもトリスターノと一緒に出してきて聴いた。

うーん、しかしこれをよく繰り返し聴いてたなあ。指がよく動いて動いて動きすぎて、それが制御不能になって音が押し合いへしあい次から次と溢れ出てシッチャカメッチャカになっちゃった音楽のように、いまのおれにはきこえるんだな。正直両面聴き通すのは相当ツラかったぜ。どこを気に入ってたんだろうか当時のおれは。わからん。思い出せん。セシル・テイラーのソロのほうがよっぽど聴きやすい。いやー疲れた。
# by god-zi-lla | 2007-02-19 13:09 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)
S-イッセルシュテットの4番_d0027243_1163233.jpgハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮/ウイーンフィルのベートーヴェン交響曲第4番は昔っからの愛聴盤で、この盤とフルトヴェングラー1943年のライヴ盤の2枚あれば、4番はおれとしちゃじゅうぶんだな。S=イッセルシュテットはまっとうな名盤。フルトヴェングラーのは常軌を逸した名盤、てね。

そのオリジナル盤を手に入れちゃったんだよ。写真右側のジャケットがオリジナルね。
S-イッセルシュテットの4番_d0027243_1171785.jpg77年ころに石丸で買って長年聴いてきた左側の盤で困ったもんだったのがセンセイの鼻っ先に貼ってある非常に目障りな「A Penguin Stereo Record Guide recommendation」つーペンギンステッカー。ふつうこういうシールってシュリンクラップの上から貼んない? ジャケットじか貼りだぜこれ。何考えてんだよ、たのむぜ。

だからキレイなジャケット欲しいなとは思ってたんだけど、まさかオリジナル盤とはね。

今回はモアさんのHPまねてレーベルの記念撮影。上がオリジナル、下が石丸で買った後期盤。
S-イッセルシュテットの4番_d0027243_1175491.jpg有名盤なのでカタログから落ちることなくずっとレギュラー盤だったんでしょうね。オリジナルから10年後の石丸盤もおなじSXL6274のまんまで、センターレーベル以外はぜんぜん変わりませんですね。

いちおう音も比較してみましたけど、おれには違いがあるとは思えなかったな。どっちを聴いてもすごくいいよ。すばらしいDECCAのオーケストラ録音。

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なあんてベートーヴェンを聴いてるうちにふと思ったんだけど、フィル・ジョーンズがAE2を開発してた時代のイングランドのオーディオシーンじゃQUAD 405ってごく当たり前なパワーアンプだったんだろな。つーことは彼がAE2を405で鳴らした可能性ってのはけっこうっつーか、かなりあるよな。もしかしたら405を標準アンプにしてAE2を開発してたって可能性もないわけじゃないもんな。

あとQUADで鳴らしてたんだったら当然NAIMでも鳴らしてただろうね。LINNはないような気がする。あれはスコットランドだから。

なんでそんなこと考えてたかっつーと、それはとりもなおさずここんとこどんどん405がAE2に馴染んできてる感じがするから、GOLDMUND SR MONOよりずっと。この馴染みの良さってたんにイングランド同士とかいうことでなくて、そもそもAE2は生まれる前から405に繋がれてたんじゃないかと、まあそう思ったんだよな。

そんなこと考えながら聴くのもオーディオの楽しみ。
# by god-zi-lla | 2007-02-18 13:08 | 常用レコード絵日記 | Comments(4)