税金泥棒諸君、「政局」は仕事じゃないんだよ


by god-zi-lla

好きなんだよ、どっちも

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クレイジーケンバンドが全曲カヴァーの、しかも70〜80年代のジャパン歌謡曲ロックポップス流行歌ばかり21曲収録のアルバム〈好きなんだよ〉を出したってのを、いまもう猛烈に横山剣御大自身があちこち露出してプロモーションしまくってるからご存じかもしれませんけど、それが写真、プラケースのいかにも '80sな「エアブラシ」のイラストレーションぽいところが絵柄自体よりも恥ずかしいヤツである(『通常盤』です)。

でもう片っぽの紙ジャケは多額の予算投下したプロモーションなど望むべくもない藤井康一のニューアルバム〈UKULELE JIVE〉なのだが、この紙ジャケットを手に取れば「丸窓」を3か所も型抜きしてあるうえ特殊インキで印刷された意外と手のかかったパッケージングに驚くのである。いや、そんなおカネかけて大丈夫なのかなって。余計なお世話でしょうけど。

藤井康一のことは渋谷クアトロ「吾妻光良とスインギング・バッパーズ」のライヴにゲストミュージシャンとして出演したのを目撃して初めて知った。もう10年くらい、いやもっと前かもしれない。クアトロのバッパーズのライヴでその後もう1回藤井がゲストで出たのを見てる。

そんときゃマジで驚いた。こういうジャンプ&ジャイヴ音楽の達者なエンターテイナーが日本にいたなんて。しかも吾妻光良御大とは違って長身痩躯をテラっと光るシルキーなスーツでキメてテナーサックス吹き吹き軽いステップを踏みながら歌うんだよ。いやー、なんてかっちょいいんだ。

その藤井康一がウクレレ1本の弾き語りでマーヴィン・ゲイの名曲 'What's Going On' を皮切りにローカル飲み屋ネタのオリジナルからサッチモで有名な 'On The Sunny Side Of The Street' 、それから牧伸二の懐かしい「あぁやんなっちゃった」まで8曲。いやーウクレレもすごい達者だったのは知りませんでした。ひょっとしてこっちが「本業」なのを、おれが知らなかっただけか?(どうもそうらしい)。

いやーそれにしても楽しい。ウクレレ1本弾き語りとはいえ藤井康一の芸が満載で「くちパーカッション」に「くちトロンボーン」に「くちトランペット」じつに賑やかなり。当然ながら 'On The Sunny Side Of The Street' じゃサッチモの「くちトランペット」に瞬間的「声帯模写」まで飛び出してくる。

だけどマーヴィン・ゲイもナット・キング・コールの 'Love' も牧伸二もサッチモもギミックもたっぷり、どう聴いたって「藤井康一」なのに、ことさらフェイクしたり原曲を崩したりすることで自分に引き寄せてるわけじゃなくてね。そのへんがまさに「芸」つうかエンターテインメントつうか、聴けばただただ楽しいばかりなんであった。

そういやフェイクしたり崩したりしないつうことじゃクレイジーケンバンドのほうもおんなじだな。〈モンロー・ウォーク〉に始まって〈ルビーの指輪〉から〈時間よ止まれ〉から〈冬のリビエラ〉から〈空港〉からアレからコレから全21曲、70〜80年代ニッポンの「流行歌」片っぱしから全部あの横山剣独特のコブシ回しと唸りとシャウトに塗りつぶしながら(CKBのほかのメンバーがヴォーカル取ってる曲もありますけど)、だけどやっぱりヘンに歌い崩す瞬間というのがない。アレンジもオリジナルからそんなに離れずにCKBのウリのホーンを生かしてオーソドックス。

これもやっぱり「芸」つうかエンターテインメントつうか、聴けばただただ楽しい21曲なのであった。

21曲つう曲数の多さも、いつものCKBのアルバムと同様におトク感を前面に出して、ホントいーねっ!

藤井康一はモロに松戸のローカルミュージシャンて感じではあるけども、CKBだって少し前までは横浜のローカルバンドつう感じではあった。十五、六年前だったか、ちょうどその「吾妻光良とスインギング・バッパーズ」を聴き始めたころ、クレイジーケンバンドは横浜のライヴハウスやコンサートのチケットが取れないくらいの人気になってると話題で、いっぺんライヴ行ってみたいよねーなんて奥さんや娘と言ってたと思ったら、いまやブドーカンを満杯にする全国区のバンドになってしまった。

だけどヨコハマのバンドっつう色はそのまんなだな。きっと歌いっぷりがクサくてかなわねえっつう人も多いんじゃあるまいか。でもそのクサいとこがいいんだよな。こんだのこのカヴァーアルバムだってそれこそカヴァーアートから中身までクサさ全開。クサさといやあ藤井康一もじゅうぶんクサくて万人向けとはとても言えないけど、でもどっちもいいよねえ。

以上ここんとこ、ややヘビロテ状態に陥りつつある2枚でございます。









マジ、フザけてる。



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DENON DL-103は良きにつけ悪しきにつけ「このレコードがこう鳴るか!?」とビックリすること多し。あんましビックリすることが多いもんだから、ひょっとしておれが昔っからヘンテコリンな音で聴いてたってこと? っつう疑念発生で疑心暗鬼を生じつつあり。なにしろこのカートリッジってば「標準原器」とか言われてたんでしょ。ならはハズれてんのはおれんちのほうかって思うじゃんか。

そんなわけで、その剣、いや件についちゃ後日あらためるかもしれない。

〈好きなんだよ〉UNIVERSAL SIGMA UMCK-1696(通常盤)
〈UKLELE JIVE 1〉House of Jive HOJ-UJ-2101







# by god-zi-lla | 2021-09-16 11:31 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)
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新品のときしか撮れないだろうと思って、まったくすり減っても汚れてもない「デーヤモンド」の先っちょ。ちょっとブレてるけど、手持ちじゃシロートにはこれが精いっぱいなり。でもこんな写真がおれでも撮れる(しかも手持ちで!)なんて、マジすごい時代になっちゃったと思うぜ。

デノンのDL-103を初めて買って1週間くらい前から使い始めた。買ったのは8月なかばだったけど、ちょっと涼しくなるのを待ってたのだった。

それにしてもなぜ今ごろコイツを買ったのかといえば、メーカーが9月から結構な幅の値上げをすると発表したからでね。そのニュースを見るまで、長年興味はあったものの実際買おうという気には長年ならなかったのだった。なにせ「あの」DENON DL-103ですからご高名はおれが高校生の時分から伺ってるわけで、その当時から型番も変わってない。変わったのはブランド名の『読み』が「デンオン」から「デノン」になっただけだ。

上のリンク先の〈オーディオの足跡〉を見ると78年頃の値段が19,000円となっている。実際の売値で比べると、当時シュアーのV15/IIIでもせいぜい15,000円から17,000円くらいだったハズだから「単体」でも少し高い。そのうえDL-103はMCカートリッジだから別途昇圧トランスかヘッドアンプを買わなきゃなんない。だから実質的にはシュアーの「最高級品」よりずいぶん高いわけで、おれのようなビンボー学生には別世界だった。

それが2015年には35,000円とあって、ことし2021年の8月時点ではそれが本体5万円を少し切るくらいの値付けなんである。おー6年で3割近い値上げじゃんか。なんかすごいぞ。

それがまた今回発表になったところでは1万円近くも値上げするっていう。んー。

話は変わりますけどこのDL-103カートリッジ、最盛期には10人以上の職人さんが製造に関わってたそうなんだが、それが現在はひとりか二人らしい。オーディオ雑誌にはちょくちょく製造現場が写真付きで登場して、そこに写ってるのは女性の職人さんがひとりだ。

すでに需要がその人員で間に合うところまで細ってるってことでしょうが、カートリッジ製造は非常に専門性の高い分野だそうだから、いくら工具や設備が揃ってても肝心の職人さんの技能継承が滞ればそこでオシマイということになるのは明らかだ。

いっぽう需要が細るなかで専任の職人さんを抱えて製造を続けるということになれば製品ひとつあたりの製造コストに占める人件費の比率は、当たり前だけどどんどん上昇する。デノンはオーディオメーカーとしては「大手」の部類だろうから、直接製造にかかわる職人さんの人件費すべてをDL-103単体の製造原価にオンしてるとは思えないが、これが個人経営の小さなカートリッジ専門の工房だったらそうはいかないだろう。カートリッジ1個があっちゅうまに30万50万それ以上になるのは目に見えてる。

しかもヨノナカ、この調子だったら先行きちっとも明るくない。オーディオなんて「不要不急」の道楽品、企業の規模からいったら「大手」のほうがよっぽど苦しいに決まってる。カートリッジ職人の後継者を育てるなんてムダだ、売れ筋の安いアンプに「選択と集中」しろ、なーんて大株主のファンド会社が、いつ言い出すかわかったもんじゃない(いや、デノンのことを言ってるわけじゃなくて一般論ですけど、そうとは読めない? そうかなあ)。

つことはいろんな意味で、ここらあたりがおれの「小遣い銭」でDL-103を買えるラストチャンスかもしれない。そういえば「ピッグカメラ」のポイントが結構貯まってるじゃんか。よーし。

というのが発端なんであった。




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それにしても地味だ。










# by god-zi-lla | 2021-09-12 12:13 | オーディオもねぇ… | Comments(0)
時間がコマギレなときはシングル盤聴いてるほうがストレス少ない(新宿シングル盤お買い物メモ)_d0027243_16412302.jpg




こないだ新宿ピカデリーで〈イン・ザ・ハイツ〉を見るまえに、紀伊國屋書店新宿本店となりの新築ビルディングに開店したユニオンを覗いてきた。

新築ビルったって、以前建ってたのと同じようなジミで殺風景な事務所ビルでさ。もともとそこにあった古い事務所ビルの上階にオーディオユニオンとひとつながりになった「クラシック館」が入ってたから、まあ元に戻ったようなモンだ。ただし今度はオールジャンルの「中古センター」も出来たっつうので、その日はそこが目当てなのだった。

だけど当然そのあと映画を見るわけだし、映画終わったらデパ地下で晩メシの買い出しもしなきゃなんない。だからこの日はLP買わないと決めた。買うなら荷物にならないシングル盤にする。見るとぜってー買いたくなるからLPのエサ箱から目を背け、すみっこのシングル盤コーナーへコソコソと直行。ほとんどゴキブリのような挙動で自分でもナサケない。

写真のいちばん左、歌詞カードのないヤツはロバータ・フラックがキャロル・キング作〈Will You (Still) Love Me Tomorrow〉をカヴァーした盤なり。61年ガールズ・グループ「シュレルズ」がこれをうたって全米チャート1位の大ヒット。その後キャロル本人が71年名作〈つづれおり〉でセルフカヴァーして、15週連続全米アルバムチャート1位。

そういう大ヒットナンバーをロバータ・フラックがサードアルバム〈Quiet Fire〉でカヴァーしたのをシングルカットしたこれは1枚。以上ぜーんぶウィキペディアの受け売り&切り貼りでございます。ただし、〈つづれおり〉と〈Quiet Fire〉は71年のほぼ同時期リリースみたいだから、キャロルのアルバムのヒットを見てロバータがカヴァーしたのかどうかは判らない。

いや「本題」はそこじゃないんだ。このラベル見た時点ではまだ買うつもりになってなくて、へえ、キャロル・キングの曲うたってんのかーと思ったのみ。ラベルはこんな感じで 'MONO' と表示されてる↓


時間がコマギレなときはシングル盤聴いてるほうがストレス少ない(新宿シングル盤お買い物メモ)_d0027243_09464734.jpg

でB面に何が入ってんだろうとひっくり返したら、ありゃま。

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A面と同じ曲のステレオ・ヴァージョンじゃありませんか。そもそもA面B面つう区別になってない。赤白ラベルのMONO面にあるレコード番号が 'A-21877 SP' でSTEREO面のほうが 'ST-A-21877 SP' ってアタマにステレオを表す 'ST' が付いてるだけの違いだ。

まあ番号はどうでもいいんだけど、同じ曲がステレオとモノラルで裏表になってるシングル盤て、一体全体なんのためのモンだろか。なんか聴き比べとかするための盤なんでしょうかね。STEREO面だけ白ラベルつうのもアヤシイ。

でもさ。71年ちゃあステレオレコードが登場して10年以上経ってるわけで、いまさらステレオの「ステレオ効果」をデモンストレーションする必要があるとは思えんしな。

それにさ。イマドキだったら逆に「モノラルのほうが音がぶっといもんね」みたいなことが喧伝されたりもしてるけど、「1971年」はまだそういう時代じゃないしなー。なんなんすかね。

つうわけでよくわかんないけど、こう書いとけばそのうちどなたか物知りの方が教えてくれるんじゃないかなー、なんて虫の良いことを考えている今日このごろなのであった。えへへ。

それからその右がシルヴィ・バルタンの〈悲しみの兵士〉。これ「特価百円」の値札が貼ってあるのがなんだか可哀想で思わず求めてしまった。聴いてみるとちょっと勇ましくも悲壮感のあるシリアスな詞と曲調で、もうちっと年嵩のシャンソン歌手なんかが歌いそうな感じ。あんまりフレンチ・ガールポップって雰囲気はない。なんでもフランス革命時代の「兵士」のことをうたった曲だそうで、本国よりも日本でヒットしたみたい。70年つうとおれ中2だったから知ってて不思議じゃない気がするけど、まったく知らない。そこに耳がなかったんだな。

その右はカーティス・メイフィールドのご存じ名盤サントラ〈SUPER FLY〉からのシングルカット。4枚のなかでこれがいちばん高かった。しかしどうかなー。じかに聴き比べたわけじゃないけど、音はLP(US盤)のほうが良かった気がする。

でもまあ、サントラLPではタイトル曲〈SUPER FLY〉はたしかB面ラストに入ってたから、シングル盤のほうが聴きやすくっていいや。名盤のホマレ高いサントラアルバムですけど、やっぱ最高にいいのは〈SUPER FLY〉だから繰り返し聴きたいもんな。

それから、いちばん右は越美晴(現コシミハル)の79年ころのシングル。コシミハルといえばニューウェイヴとかテクノっぽい音楽をやってる頃は少し記憶にあるんだけど、その前はどういう感じだったんだろうと思って買ってみた(このジャケ写からほとんど想像つくけどね)。あーそしてやっぱりこれはいわゆるひとつの「ニュー・ミュージック」って音楽なのだった。あたしら世代には懐かしいというより、ちょっと恥ずかしいような。結局のところニュー・ミュージックつうのは新手の「歌謡曲」だったからね。

このとき18歳くらい? あの頃はこういう音楽をやりたかったんだろか。その後のコシミハルをここからはあんまり想像できない。いまや悠揚迫らざるオトナの雰囲気のヴェテランシンガー。

つうわけで、さて今夜も家事の合間にあれこれ掛けかえて聴くとするか。ここんとこ何故かゆっくり座って音楽聴く時間がなくてね。用事と用事の間を縫うように、シングル盤両面聴いて長くて8分とか。

これが意外と悪くない。LP片面ちょっと座って聴く時間すら作れないのかと思うとストレスだけど、シングルA面B面聴いて立ち上がるってのはそれはそれで完結するせいか悪くない。ほいでもって、また時間が出来たらシングル1枚楽しんでみる。

まあなんちゅうか、ニンゲンなににつけても心の持ちようひとつ、ってことっすかね。





Will You Still Love Me Tomorrow ATLANTIC(USA) A-21877 SP / ST-A-21877 SP
悲しみの兵士(c/w 将軍になれたら)RCA(日本)SS-1955
スーパーフライ(c/w エディもう少し考えろ)BUDDAH(日本コロムビア)LL-2589-DA
マイ・ブルーサマー(c/w いい気なものね)RCA(日本)RVS-1184









# by god-zi-lla | 2021-08-31 23:17 | 常用レコード絵日記 | Comments(5)