くるとこまできちゃったかもねえ
2012年 07月 07日
風前のトモシビといいますか、クビの皮一枚と申しましょうか。
切っ先から3番目の穴のとこの「皮一枚」をノギスで計ってみたら0.15ミリしかなかった。
あれから何回研いだか数えてなかったけど、まあできるだけそおーっと研いじゃあいたんだ。
しかしなんなんだろうね。
糸状の刃になっちゃったけど、糸鋸ってのはありますが糸包丁なんて聞いたことないよ。
それはともかくとしてだな。こうなっちゃうともううかうか使ってるわけにもいきません。なにしろ刃が0.15ミリしかないんですから、ちょいと固いモンでも切ってごらんなさいな。あっというまに糸状のとこが千切れてΩΩΩΩ状になっちゃうこと必定つか、それほど固くないもの切ったってかなりヤバい状態なんじゃあありますまいか。豆腐は大丈夫でもコンニャクになるともう要注意かもしれない。キュウリは切れてもニンジンはもう恐くて切れない。
これが潮時ってモンだろうねえ。
だけどこのまえ湯島のヤマモトさんとも話してたんだけど、こういうあまり惜しげのない包丁って必要なんですよね。つか家庭用にはこういう惜しげのない包丁を何本か持っててそれをいつもそこそこの状態に研いで使うってほうがいいような気がする。
高級な包丁はやっぱりいいもんです。よく切れるしバランスがよくて持ちやすいし使いやすい。ホントは手荒な仕事だって高級な包丁のほうがずっとやりやすかったりする。
だけども伝統的な鋼の包丁はともかくとして、さいきんのなんちゃらステンレスだのクロムモリブデンだのなんだのって材質の包丁は硬いぶんだけ切れ味も持続しますけど、素材が硬いぶん当然ながら研ぐのにもそれだけ時間がかかります。
そこいくとハガネの包丁はまたこれが新しい素材の包丁よりずっと切れ味はいいんだけど素材が柔らかいぶんだけ弱くて刃こぼれもしやすいし、なにしろたんなる鉄なわけだからあっというまに錆びる。だから手入れをこまめにしなきゃならない。
まあそんなだからせっかく苦労して研いだ良い包丁を手荒に使われちゃったりするとちょっともったいない気がしてくるんだけど、しかし研いで良く切れるようになった包丁を大事に温存するってのも本末転倒なわけでね。
ぎゃくにこういう百円ショップで売ってるような包丁はわりとかんたんに研ぎ上がるかわり、わりとかんたんにナマります。だからむしろそういう包丁は気兼ねなくなんでもちゃかちゃか切って、切れ味落ちたらちょっと研いじゃあまたちゃかちゃか切るような使い方がいいんだと思うんだよな。
つうような屁理屈ならべ立てといて新しい包丁を近所の百円ショップで買ってきた。
こんだのは穴あいてませんので糸包丁になるシンパイございませんからお客さん1本いかがと店のひとも言っていた(言うわけないだろ)。
しかし、抜群の切れ味、だってさ。
by god-zi-lla
| 2012-07-07 08:08
| 食いモンは恥ずかしいぞ
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