神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

ことし最後の獲物はちっこい升なのだった

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まいにち寒いけれど、考えてみたらこれほど物思う年の暮れというのは初めてかもしれないな。

ま、それはごくごく私的なことだからこのブログとはなんの関係もないです。

せんだって京都へ行くまえの日曜日は平和島で骨董市を冷やかしてきた。
しかしそういえば京都でも奥さんと二人して骨董屋を冷やかしてきたなあ。

骨董屋とくに京都でいうと祇園界隈のいかにも敷居の高い立派な骨董屋つうのは日曜祝祭日ってあんまり店開けてないから、いきおい京都なら寺町通りあたりに点在するフリの客相手の骨董とガラクタがまぜこぜになったような店を冷やかすしかないんだけども、そもそもふだん買うものといえばガラクタと骨董のあいだの、まあどっちかっていうとガラクタに入るようなものばかりだから立派な骨董屋さんなんてハナっから用がないってばないんだけどさ。

で、京都の骨董屋さんは冷やかしただけで何も買わずじまいだった。

そういえば京都で買ったものといえばなぜか大食堂(好きなんだよ!)でお昼食べるために入った大丸をうろうろしてるうちに帽子を買ってしまったのと錦市場でセリを2把買ったっきりなのでした。

話があっちこっち飛んですいませんけど、デパートの大食堂が大好きなんです。
上野の松坂屋とか日本橋の三越とか、そのためにわざわざ行ったりするもんね。

ボクはお寿司を食べたい。
キミはスパゲッティーですか。

っていうときデパートの大食堂以外では問題を解決できません。
しかも、そこそこ悪くないレベルで問題解決してくれます。
お子様ランチはもれなくあるし。

だから京都の大丸に大食堂を発見したのはうれしかった。
高島屋や阪急百貨店にもあるんでしょうか。

いやまあそれはいいんだ。

でその今年最後の平和島で買ったのが写真のちっこい升だったのだった。
写真だと大きさがわかりにくいのでおせちに買った丹波篠山の黒豆を入れてみました。

しかしこの小さい升はなんなんだろうと思って店番と思しきおばちゃん(たぶんおれより若いが)に聞いてみたらきっぱり
「マスです」
んー、聞いたおれが悪かった。やっぱおばちゃんはたんなる店番だった。

まあ骨董屋さんて店番じゃなくても結構テキトーなこと言うからね。
とくによくわかんないようなモンを中心に商ってるような店はテキトーだ。

だいぶんまえに英国のスクールチェアという触れ込みの木製の椅子を別の骨董市で買ったんだけど、そのときも店のおじさん(たぶんおれより若い)に、これはいつごろの時代のものなんだって聞いたらちょっと考えて、んー1930年代かなあって言うんだよ。

おれの見た感じだと古くてもせいぜい50年代、あるいはモトの設計はそのころでもイギリスのことだからそれを60年代から70年代まで製造し続けてたりして、そのうえそいつを直し直ししながらつい最近までガッコで使ってたんじゃああるまいか。

だからまたテキトーなこと言ってこのオッサンと思ったけど椅子そのものを気に入ったので買ってウチに持って帰ってからネットで調べてみたら案の定60年代以降のイギリスの学校で使われた椅子だったのでした。

でまあ、升は見りゃわかるんだ。
だけどこんなにちっこい升が、しかもこんな焼き物の升が計量用の実用品なわけがない。
そのうえカドのところに穴が開いていて(内側に貫通はしていない)そこに凧糸が通してあって、さらにこの「福」の字の反対側の面には「まめまさ」なんて文字も書かれてる。

だから聞いてみたんだけどね。店のおばちゃんに由来を。

「まめまさ」ってんだから豆政か豆正かわかりませんけど豆屋さんあるいは豆菓子屋さん。
升はまあ、ご商売を象徴する道具だって考えていいんだと思うんだよね。

「福」の字だからもしかすると節分の豆まきに関係があるのかな。
この升に写真のようにちょっとだけ大豆を乗せて、お客さんに配ったとかさ。
そういういわばノベルティーグッズだったのは間違いないんじゃないかね。

それから全体にキレイであんまり汚れてないからそんなに古くもなさそうだし、ことによったらつい最近作られたものなのかもしれないけどべつにそれはぜんぜんかまわない。
とにかく、なんだか面白いよなあ。

こういうことを考えだすと、もう買わずにはいられないんです。
いろんなことを想像させてくれるモノを見つけるのが楽しいんだよな。
Commented by yayoishibainu at 2012-12-30 18:16 x
こんばんは。。。

丹波産 黒豆
本日 煮豆に

昨晩より浸水
今朝
三温糖を加え 煮る

約4時間

夕ごはん
菊正宗 『灘の恵み』
COOP KOBE仕様
酒のあてに 

新年の酒
播州明石 太陽酒造
丹波氷上 山名酒造

楽しみです

 
Commented by god-zi-lla at 2012-12-30 21:23
yayoishibainuさん

新しい年の始まりに良い酒を呑んで、良い年にしたいものですね。
うちの新しい年の酒も1本は播磨の酒、もう1本は阿波の酒にしました。

どうか良い年をお迎えください。
Commented by 宗助 at 2012-12-31 10:03 x
黒豆は上手く煮えましたか?
今年もこちらのお店にしょっちゅうお邪魔してグダグダと長話でお騒がせしました
オヤジさんとの会話でとても楽しませてもらいました、有難うございました

この歳になれば、もう後は楽しいことを考えて暮らすしかないと思うんですが、来年の希望と言えば、何といっても阪神タイガース!最高の補強でしたね、上手くいきすぎ

来年こそ、わがジャイアンツと(スミマセン、実はわたし上方の贅六のくせに物心ついて以来の熱烈G党なんです)手に汗握る激闘を繰り広げてくれることを夢見て年を越すことにしましょう

どうぞ良いお年を
Commented by god-zi-lla at 2012-12-31 14:42
なんと、宗助さんはG党だったんですか!?
ちょっと、じゃなくてかなりビックリです。
宗助さんと、そもそも野球の話をしたことがないんですから。

> 何といっても阪神タイガース!最高の補強でしたね、

じつはですね。正直申し上げますと、選手の補強よりもファイターズみたいなフロントを作る補強をやってもらいたいんです。そのうえで戦力の充実を図ってほしい。

だけどムリなのはわかってるんです。
だいち、それじゃあタイガースらしくない(笑)

行き当たりばったり、なんかの拍子にたまたま優勝して、あとはまたさっぱりダメっていうのが阪神らしいといえば阪神らしくて、そういうのをボヤきながら、ときにアタマから湯気を出して怒りながら見てるのが阪神ファンの正しい生きる道だって、わかってるんです。

とまあ、こういうボヤきが阪神ファンの楽しみなんですね(笑)

せめて来年は「阪神タイガースもなあ」っていうカテゴリに、ひとつでも楽しげな話題を加えられるといいんですけどね。

宗助さんも良い年をお迎えになられますよう。
来年もよろしくお願いします。
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by god-zi-lla | 2012-12-28 08:26 | 日日是好日? | Comments(4)