神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

この2か月で読んだ本のほんの備忘録(2013.02.01文末ちょっとだけ加筆)

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恒例でございますので左から。

ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方 伊藤洋志(東京書籍)
鉛筆部隊と特攻隊 もうひとつの戦史 きむら けん(彩流社)*
日本語の作文技術 本多勝一(朝日文庫)
武器よさらば ヘミングウェイ/高見浩・訳(新潮文庫)
SPレコード蒐集奇談 岡田則夫(ミュージックマガジン)**
赦す人 大崎善生(新潮社)
小説永井荷風伝 他三篇 佐藤春夫(岩波文庫)
私家版差別語辞典 上原善広(新潮選書)

ナリワイは前回読書会の副読本で読んだ。こんなふうにやってる人がわりと身近にいるよなあと思ったね。それはいいんだが本としたらどうなんだ。

鉛筆部隊と蒐集奇談は別項をどうぞ。

日本語の作文技術は学生のとき(いまでいえば就活のためのお勉強として)単行本で読んで以来の再読。浜松町の旧ブックストア談(いまは文教堂だっけね)で新刊でもなんでもないのが目立つとこに並べられてるのにシテヤラレて買ったんだけど、本屋さんにしてやられるのが望むところなこっちとしたら大歓迎なんです。

何度も書いてますけど、おれにとっちゃいまや本屋というのは探してない本を探しに行くところだから、物陰からしてやったり! とほくそ笑んでるような店員さんのいる本屋さんだけしか行きたくないね。じゃなかったらAmazonのほうがよっぽどいいよ、今となっちゃ。

それはともかくとしてだな。この本はいまも書き手の意図を日本語の書き言葉で的確に読み手に伝えるための入門書かつ極意書であり続けてるんだなあと痛感しましたね。

ヘミングウェイは名作文学を読みましょうキャンペーンの一環として読んだ。

自分ひとりで自分のためだけにやってるキャンペーンすけどね。おれ、ほんとマジ世界の名作文学って読んでないんだよな。だからなんとか世間様に恥ずかしくない程度の教養を身につけようと思って努めて読むようにしてるんです。

いやーだけどそんなこととは関係なしに面白い小説だった。読まずにこのトシになって損してたと正直に思った。それにもっかのおれの関心事のひとつ、欧州における第一次世界大戦がもたらしたものについてのストレートまん真ん中の1球じゃないですか。どーしてだれもおれに教えてくれなかったんだって、不勉強なおれが悪いだけなんだけどね。

赦す人というのは亡くなった団鬼六のことです。鬼六さんの評伝なんだけど、鬼六と親交の深かった著者による回想という側面のほうが大きいかもしれない。評伝というにはちょっと対象に近づきすぎて苦しいようなところがあちこちにあるんだが、それと読んで面白い面白くないとはまた別の問題だったりもする。

SMの帝王はかぎりなく優しいひとだったんだねえ。

そういえば昔ある人に深夜桜木町の鬼六御殿へ拉致されそうになったのを思い出した。
その酔っぱらいはSMのひとじゃなくて将棋のひとだけどね。

小説永井荷風伝は永井荷風が読みたいんじゃなくって佐藤春夫の散文が読みたかったんです。
だけど永井荷風の人と文学について初めて知ったこと多数あり。一冊で二度おいしい。

私家版は「日本の路地を旅する」などこの著者のほかの本で読んだような気がする箇所多し。だけどこの本だけに書いてることもあるんだよなあ。いや、それだってもしかしたらおれが未読の本に書いてあったことなのかもしれないか。んー、弱っちゃったねえ。
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by god-zi-lla | 2013-01-31 19:40 | 本はココロのゴハンかも | Comments(0)