切り干し大根の煮干し
2013年 06月 06日
気取ってるけどたんなるゆうべ煮た切り干し大根の残りなんです。すいません。
煮干しとアブラゲを入れて切り干し大根を煮た、なんというかまあおれにとったらいわゆるひとつの「おばあちゃんのお総菜」とでも申し上げたいようなやつなんだが、正直言ってガキのころはこいつがイヤでイヤでしょうがなかったね。切り干し大根そのものは嫌いじゃないの。だけどこのダシのイリコといっしょに煮てそのまんま食べなさいってのが子どもにはちょっと困ったモンだったのだった。わかるでしょ。
しかしそれから幾星霜、いまじゃこうやって自分で切り干し大根と煮干しを一緒くたに煮てウマいウマいと食ってんだからまったくもって世話のない話だよ。
だけどね、いつだったか小学生の頃のことを思い出し出しダシのイリコのことを考えてみたら、よーするに煮干しのアタマを噛むシャゴシャゴとした感じがとくにイヤだったんだってことに気づいてさ。そうなんです。煮干しのアタマだのワタだのを取るなんて手間のかかることをばあちゃんはやってくれなかったのだった。
つうわけで写真の煮干しは大きいのでアタマとワタの黒いとこを取ったのをさらに二つに裂いてから煮てあるんですけど、この煮干しが先月墓参りのあとで寄ったゆりあげ港朝市で買い求めた煮干しなんだよ。そしたらこれがまたうまい煮干しでさ。鮮度が高いのか香りがすごくよくって味噌汁のダシを取ってもうまいし、こんなふうに切り干し大根のナベに放り込んで煮てもすごくうまいんだ。しかもひと山二百円なんだから。
きょうのお昼はこいつに朝の残りご飯でこさえてあった梅干しのおむすび2個と、香典返しのお茶(笑) いやーバチ当たりなこと申し上げてすいませんけど香典返しのお茶っつうのも油断してるとどんどん増殖しちゃってさ。せっせと飲まないと、いつまでたっても新しいお茶を買えないんだもん。
まあでも、そこそこの昼ごはんではあったな。
それもこれも、うまい煮干しのおかげです。
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ハルズ
at 2013-06-08 13:23
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閖上に行かれたのですね。
私の知り合いの実家が、閖上だそうで、家が高台だったので、津波が家の玄関前に止まったそうです。しかし、知り合いに亡くなった人がいるので、自分だけ生き残って申し訳ないと、父上が落ち込んでしまったと嘆いてました。
でも、津波のお蔭で閖上が日本一の赤貝の生産地だと日本中に知れ渡ったそうです。
私の知り合いの実家が、閖上だそうで、家が高台だったので、津波が家の玄関前に止まったそうです。しかし、知り合いに亡くなった人がいるので、自分だけ生き残って申し訳ないと、父上が落ち込んでしまったと嘆いてました。
でも、津波のお蔭で閖上が日本一の赤貝の生産地だと日本中に知れ渡ったそうです。
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god-zi-lla at 2013-06-09 05:55
ハルズさん、こんにちは。
赤貝の名産地ということはつまり閖上というところが遠浅の海岸線のある、平坦な地域だってことでもあるんでしょうね。だから非常に広い範囲に被害が及んだ。
実際に行ってみて、息を呑む感じの風景でした。
あんな風景を毎日見て暮らしていたら、助かった人たちの心の傷も、町並み同様そう簡単には元に戻らないだろうと思います。
赤貝の名産地ということはつまり閖上というところが遠浅の海岸線のある、平坦な地域だってことでもあるんでしょうね。だから非常に広い範囲に被害が及んだ。
実際に行ってみて、息を呑む感じの風景でした。
あんな風景を毎日見て暮らしていたら、助かった人たちの心の傷も、町並み同様そう簡単には元に戻らないだろうと思います。
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宗助
at 2013-06-10 18:02
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また、つまらない思い出話で恐縮です。
子供の頃、我が家の日常のダシは煮干し(関西ではだしじゃこですけど)なんですよ。
それでね、私は料理はしないけど料理の本を読むのは好きと言う一種の陸サーファー(こういう言葉流行ったことありましたっけ)なんですが、愛読書の一つが辻留の辻嘉一さんが書いた「味噌汁の本」でして、この中で辻さんは「家庭の味噌汁のダシは煮干しですねん、面倒な事ないんです、これを夜寝る前に裂いて頭とワタを綺麗に取り水に浸しておく、それを朝煮たてるだけですねん、ただこれでも臭みが残る、そこで火箸を真っ赤に焼いて、に立ったところにジュンと突っ込む、そうすると瞬間に沸騰するさかい完全に臭みが取れて素晴らしいダシが簡単にでけます」みたいなことを書いておられました。
勿論、陸サーファーの私はやったことが無いのですが、本を読んでるだけで、美味いみそ汁の香りがしてくるようで、大好きな文章です。
God-zi兄に一度ほんとかどうか一度試していただければと思い書きました(笑)
子供の頃、我が家の日常のダシは煮干し(関西ではだしじゃこですけど)なんですよ。
それでね、私は料理はしないけど料理の本を読むのは好きと言う一種の陸サーファー(こういう言葉流行ったことありましたっけ)なんですが、愛読書の一つが辻留の辻嘉一さんが書いた「味噌汁の本」でして、この中で辻さんは「家庭の味噌汁のダシは煮干しですねん、面倒な事ないんです、これを夜寝る前に裂いて頭とワタを綺麗に取り水に浸しておく、それを朝煮たてるだけですねん、ただこれでも臭みが残る、そこで火箸を真っ赤に焼いて、に立ったところにジュンと突っ込む、そうすると瞬間に沸騰するさかい完全に臭みが取れて素晴らしいダシが簡単にでけます」みたいなことを書いておられました。
勿論、陸サーファーの私はやったことが無いのですが、本を読んでるだけで、美味いみそ汁の香りがしてくるようで、大好きな文章です。
God-zi兄に一度ほんとかどうか一度試していただければと思い書きました(笑)
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god-zi-lla at 2013-06-10 19:18
料理の陸サーファーってのもすごいですね。宗助さん。
煮干しを一晩水に浸しておいたのを煮立ててダシを取るとこまでは普通にやってますが、焼け火箸をブシュっと突っ込むというのは、よく話には聞くんですけどやったことがありません。
火箸がないんです(笑)
だけど完全に沸騰させるのが目的だったら焼け石とかを放り込んでもいいのかな。それだとなんか漁師料理とか山賊料理みたいですけど。それとも火箸の酸化鉄がキモだったら釘を焼いて放り込んでみるとか。
面白そうだから、こんど火箸探してきます。
以前はどこのウチにも必ずあったもんですけどね、半世紀前なら(笑)
話は違いますが、おれの両親はどっちも神戸出身で、どっちも煮干しのことは「イリコ」と呼んでます。
煮干しを一晩水に浸しておいたのを煮立ててダシを取るとこまでは普通にやってますが、焼け火箸をブシュっと突っ込むというのは、よく話には聞くんですけどやったことがありません。
火箸がないんです(笑)
だけど完全に沸騰させるのが目的だったら焼け石とかを放り込んでもいいのかな。それだとなんか漁師料理とか山賊料理みたいですけど。それとも火箸の酸化鉄がキモだったら釘を焼いて放り込んでみるとか。
面白そうだから、こんど火箸探してきます。
以前はどこのウチにも必ずあったもんですけどね、半世紀前なら(笑)
話は違いますが、おれの両親はどっちも神戸出身で、どっちも煮干しのことは「イリコ」と呼んでます。
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宗助
at 2013-06-10 20:38
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失礼しました、同じ関西でも呼び方は場所によって違うんですね。気になって調べてみたんですが、いろんな説がありますね。
標準語では「煮干し、だしじゃこ」、関西では「いりこ」、という説明があれば、関西では「だしじゃこ」、中国地方では「いりこ」、などという説もあるようだし難しいですね。
私の郷里では小魚はみんな「じゃこ」で、単純にだしを取るから「だしじゃこ」といってたように思います。
個人的には、上京してからはダシはカツオか昆布なので、時々あのだしじゃこの味が懐かしくなることがあります。
標準語では「煮干し、だしじゃこ」、関西では「いりこ」、という説明があれば、関西では「だしじゃこ」、中国地方では「いりこ」、などという説もあるようだし難しいですね。
私の郷里では小魚はみんな「じゃこ」で、単純にだしを取るから「だしじゃこ」といってたように思います。
個人的には、上京してからはダシはカツオか昆布なので、時々あのだしじゃこの味が懐かしくなることがあります。
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god-zi-lla at 2013-06-10 20:51
しかし面白いですね。東京なんて昆布もカツオも獲れないのにダシといえば鰹節に昆布って。ハゼの煮干しなんて、なんか良いダシが取れそうですし、きっとあると思うんですが少なくとも主流派じゃないですもんね。
うちも「いりこ」は子どものころごく当たり前にあって、だから子どもにはなかなか厄介な食い物でした。ヘタするとダシガラのくせに味噌汁の「実」のようなカオして汁のなかを泳いでたりしましたから(笑)
うちも「いりこ」は子どものころごく当たり前にあって、だから子どもにはなかなか厄介な食い物でした。ヘタするとダシガラのくせに味噌汁の「実」のようなカオして汁のなかを泳いでたりしましたから(笑)
by god-zi-lla
| 2013-06-06 12:43
| 食いモンは恥ずかしいぞ
|
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