レッドキドニー
2013年 08月 03日
じぃーっと見つめていると豆の表面に現れたシワシワのなかへ吸い込まれそうになる。
半月ほど前、レッドキドニーをボウルに張った水に浸して戻してるところをただ撮ってみただけで、べつに写真を加工したりしてるわけじゃないです。イマドキのハイレゾリューションのカメラじゃあこうは写らないのかもしれない。古い道具ってのは、こういうところがヘンに面白かったりするからいつまでも捨てられなかったりするんだよ。
だけど古いデジタルカメラで撮ったこのローファイないっけん絵かもしれないと思えるような作りものじみた写真に、なんだかよくわからないが肌にまとわりつく湿った空気みたいなリアリティを感じてしまうところに、かえってリアリティってやつの曖昧さ(なんかヘンだけど)を感じてしまったりもする。
それはともかくとしてだな。半月前にこの豆を戻したのはチリコンカーンを作ろうと思ったからで、だけどチリコンカーンなんてものを作ったことはなくて、もっと言えばだいたいレッドキドニーなんて豆を買ったのはチリコンカーンを作るつもりだったからじゃなくってただ面白半分に買っただけで、買ってからずいぶん時間のたった7月のなかばになって突然そういえばコイツはチリコンカーンの豆なのではないかと気がついてチリコンカーンを作ってみたのだった。
出来上がったチリコンカーンは写真撮るの忘れて全部食ってしまった。
だけどチリコンカーンより水に浸ったレッドキドニーのほうが断然フォトジェニックだ。
で、出来上がった初挑戦のチリコンカーンは、ちゃんとチリコンカーンの味がした。
べつに難しい食い物でもなんでもないから当たり前なんですけどね。
by god-zi-lla
| 2013-08-03 12:55
| 食いモンは恥ずかしいぞ
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