毎度のことながら、買ってみるとやっぱりLPはLPだったのだった(Tedeschi Trucks Band / Made Up Mind)
2013年 11月 04日
なんだか秋らしい空があんまり見られないまま、もう11月になっちゃったね。
つうことでテデスキ・トラックス・バンドのニューアルバムが出たのも2、3か月前のことになってしまいましたが、CDが出たのとほぼ同じ時期にHDtracksで24/96(24/192もあるのかもしれんけど、おれは24/96でいい)のファイルがリリースされてもちろんおれはCD買わずにダウンロードして楽しんでいたんであった。
でね、しばらくしたら案の定LPも出るっていうことがわかってAmazon.co.jpで予約しといたんですけど、これもまあ最近じゃお決まりの行動ですからあらためて申し上げるようなことじゃありませんけどね。そしたらこれが待たせるんだ。なにしろ発売延期の通知メールが3回くらい来たんだから。
いやー、一時はもう発売中止かと思ったぜ。
そしたらようやっと先月中旬に届いたのだった。そいつが上の写真でございます。上の段はゲートフォールド内側見開き写真ね。しかしこうやってあらためて見てみると大所帯のバンドだよな。
真ん中に写ってるのが姉さん女房のスーザン・テデスキとデレク・トラックスの夫婦で、奥さんがヴォーカルで旦那のデレクがひたすらギター弾きまくるいわゆるブルース・ロックのバンドです。
ジャケットではアメリカバイソンが蒸気機関車に突進してますが、中身の音楽はここまでタフでラフなわけじゃないけどいかにもアメリカの土臭いロックでね。ちなみにデレク・トラックスはオールマンブラザーズ・バンドのドラマー、ブッチ・トラックスの甥っ子で本人も現行オールマンブラザーズのギタリスト(いま現在もそうなのかはわからない)ですけど、さすがに若いですからオールマンブラザーズよりもインターナショナルなサウンドで、ああいうザラっとした凄味はあんまりなくてそのへんを物足りないと思い始めると物足りないかもしれない(なんのこっちゃ)。
スーザン・テデスキはたとえて申し上げればボニー・レイットをちょっと味気なくした感じっていうと言い方がネガティヴかもしれないんだが、まあそのへんが年季の差ってやつかな。見方によっちゃあカントリーロック風味が強くてやや泥臭く、ショウビジネスっぽい媚態をスーザン・テデスキは拒否してるって感じかもしれない。
そういう天才ギター小僧とギター姐御の夫婦善哉バンドを、おれはちかごろすごく気に入ってんです。ストレートであんまり屈折したとこがないのがいかにもアメリカっぽいっちゃあアメリカっぽくてさ。スーザンのヴォーカルも基本的には前に向かってばーんと声出して歌う感じでね。
まあそういう音楽だからよけいにLPレコードつう器に合致してるのかもしれないんだけど、やってきたLPをターンテーブルに乗っけて聴いてみると24bit/96kHzのハイレゾリューションデータよりずっとガッツと柔軟さ、どちらもよりたっぷりとある音にきこえちゃうんだから困っちゃう(ちっとも困らない)。
んー。正直いって2枚組のアルバムをしょっちゅうかけ替えるのはすごくメンドくさい。データ再生するんだったらワンクリックでおしまいまでいっちゃうわけだから、もうそういうところは比べようもないくらいデータ再生のほうが便利なわけなんだけど、そんなことはものともしないLPレコードの良さってのに毎度のことながら感動してしまうのだった。
つうわけでテデスキ・トラックス・バンドは来年2月ふたたび来日が決まって、もちろんおれもすでに渋谷公会堂のチケットを買ってその日を楽しみに2枚組のLPレコードをひっくり返しながら待っているんでした。
by god-zi-lla
| 2013-11-04 07:25
| 常用レコード絵日記
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