神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

「スピーカーの足」問題その1

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↑現状(2014年4月26日撮)
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↑先月まで(2013年3月9日撮)
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↑直置き(2012年9月12日撮)

すいませんけど「初しぼり」に目がいかないようにしてくだいましね。来た当初のStudio 2aの足元が写ってる写真さがしたら、酒の向こうにかすかに背中の見えてるこれしかなかったんです。

3枚のうちまんなかの写真見てもらうとわかるんだけどロジャースStudio 2aの底板には桟というかハカマというか、およそ幅3センチ厚さ2センチ長さ40センチほどの角材に面取りしたものが、内のり28センチちょいの間隔で2本幅46センチ弱奥行き40センチ弱の底板に取り付けてあるんです。で「初しぼり」のうしろに見えてるのは背面バッフルでその足元にボヤっと写ってるのが、2本のうちの後ろの1本なわけだ。

まあ直置きったってそもそもアコリバのRST64というスピーカーの底面よりも大きなオーディオボードを置いてあるわけなんだけども、これを挟まないということをおれのばやい最初から考えない。つうのもかれこれ30年ちかく普通の鉄筋コンクリート集合住宅暮らしを続けてきますと、イマドキのフローリングって呼ばれてる床材がいかにぐにゃぐにゃと脆弱で不安定で平面性を欠いたモンかってことが骨身に染みてんです。あのね、いわゆる昔ながらの板敷きの床、板の間といったやつとこれはまるっきり別もんです。

まあそういう安直な内装材しか使ってないマンションに住むのが精一杯なおれら庶民には仕方のないことなんだ。なのでせめてちょいとだけお金を張り込んでぶ厚くて重たいボードをスピーカーの下に敷き込み、あたかもそこだけは頑丈で平面性に優れた床になってるってことにしたい。そのように信じるわけです。イワシの頭も信心からっていうアレだな。あのね、オーディオはある意味信心みたいなモンだよ。どっか1か所くらい理屈抜きで信じ込めるとこがないとやってられない。おれにとったらそのひとつがこの「仮想床」だな。

それはともかくとしてだな。前にも言った気がするけどおれはどうもこのスピーカーに見下ろされてるってのが苦手でさ。まあスピーカーから5メートル以上も離れられるようなリスニング環境だったらそんなことあんまり気になんないんでしょうけど、こちとら自慢じゃないが高校生のころからスピーカーと2メートル以上離れたことがないのだった。

加えてこのスピーカーはおれが買ったなかではダントツに巨大だからね。ウチに来たとき、うひゃあこんなにデカかったのかと一瞬後悔しかかったもん。だからなるべく低く低くしたい。できれば足元になにも挟まず「仮想床」のアコリバボードだけですませたい。

なのでそうやってかれこれ半年は聴いてたわけです。その状態で何人かのオーディオ仲間にも聴いてもらったし、まあまあかなってね。だけどそのうちなんとなく全体にもちょっとシャキっとさせてやりたいような気分になってきた。ごく穏やかで真っ当な音ではあったんだけど、もう少しシャープに鳴るスピーカーなんじゃあるまいかってさ。というのもいまから8、9年も前Studio K'sで同じロジャースのStudio 1aをヤマモトさんがびしびし鳴らしてるのをさんざっぱら聴かしてもらってたから、その兄貴分の2aもけっして柔らかく穏やかな音のするだけのスピーカーであるわけないと思ったわけだ。じゃあ手始めにいっちょう何か足元に挟んで少しだけ持ち上げてやりますか。

挟みモノのお品書きはここんとこに写ってるヤツらです。渋谷のハンズで買った木っ端とブラックなんとかのカーボン円錐(中古)とTAOKの金床状スタンド(これも中古品)の三種盛り合わせ、新規の設備投資ナシでとりあえずなんとかしましょう。それでます三種盛り合わせのなかからカーボンの円錐をアコリバボードに乗せて、そこに幅3センチの桟が乗っかるようにおそるおそるスピーカーを動かしたわけだ。

これをね、一人でやったの。まず前のほうを少し傾けて円錐を2つ前の桟に滑り込ませておいて、そおーっと手を放す。それから背後に回ってこんだは後ろ側を慎重に持ち上げて同じように円錐を2つ挟み込む。Studio 2a、ナリはでかいが重さはたいしたことがない。スピーカーが軽いとこんな芸当が一人で出来ます。イマドキの耐火金庫みたいなスピーカーじゃムリだね。

そうやって一人で黒い炭素繊維円錐の挟みモノをしてみると全体に少し見通しのいい音になった。低音が少しすっきりしたというのもあるけど、それよりもなんというか空気の流れが良くなったような何かがちょっとだけほぐれたような変化がたしかにあった。んー、これでけっこういいじゃん。見た目もほとんど変わらないし、このまましばらくの間、まあ最低半年くらい足回りについてはあれこれしないでいってみましょう。

で結局また半年以上この直径4センチくらいの黒い円錐のうえに乗っかった状態で聴いてたんですけど、とくに不満ていう感じもなかったんだ。だけどせっかくあるわけだしねタオックの金床とかハンズの木っ端とかがさ。やってみてウマくなかったら元に戻せばいいんだしウマくいったらめっけものだもん。

というふうにオーディオマニアごころが疼いたのが桜の咲く直前、とりあえずハンマートーン塗装も頼もしいタオックお得意の鋳鉄製スピーカーベース、高さ20センチメートルに乗っけてみようと思い立ったのだった。視覚的にいうとこれくらいがおれの許容範囲すれすれじゃないかな。なんといっても横幅だってそこそこありますからリスニングポジションとスピーカーの距離が2メートルを切る現状だとけっこうな圧迫感だしさ。

ところがコイツ、すなおに乗っかってくれないのだった。

タオックの金床スタンドの奥行きが30センチのとこへもってきてStudio 2aの底板に取り付けられた2本の桟の間隔が内のりで28センチちょい。ようするに2本の桟それぞれがスタンドにかかる部分は1本あたり1センチ弱、しかもこの桟の角材は面取りが施されてるもんだから実際にはせいぜい7ミリあるかないかの部分しかスタンドと桟が接しないってことが、実際に計ってみてわかったのだった。

7ミリ弱じゃあ、乗っかってるっつうよりか引っかかってるって感じだもんなあ。これじゃあちょっと押したり引いたりチカラがかかるだけで外れたりしかねないよ。んー。まあどうしても音質改善のために試してみなきゃなんないということでもないからヤメとくかって一瞬思わないでもなかったんだけどね。せっかく思い立ったんだから、とにかくタオックのうえにいっぺん乗っけてみようというのがいちばん上の写真の状態なんでした。

to be continued
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by god-zi-lla | 2014-05-06 08:53 | オーディオもねぇ… | Comments(0)