パイカ苦いかしょっぱいか(…すまん)
2014年 05月 07日
で話はガラっと変わりすぎるほど変わるんだが、ここんとこ近所のスーパーの肉売り場でときどき「パイカ」というのを売ってることがあってさ。いつもあるわけじゃなくて、前回はいつ並んでたのか思い出せなくなったころになると、また並んでるっていう感じの並び方。で、これがなんだかすごく安いんだ。100グラム100円しない。
パイカっつうと一瞬活字かなんかの単位じゃなかったっけと思うんだけど、どう見たってこのパックに入ってるものが活字には見えない。それでひとパック手に取ってみるとラベルのところに「豚バラ軟骨」なんてことが書いてあるんだが、そう思って中に入ってる肉を眺めてみるとたしかに何か軟骨のようなところも見えるんだ。
でね。どうも気になるもんですから最初はいちばん小さい300グラムくらいのパックを晩メシの買い物のついでにひとつ求めてウチに持ち帰って、いったいぜんたいこのパイカつうのはなんなんだと調べてみたのでした。そしたらあなた。パイカっつうのはようするにスペアリブの軟骨がある部分を言うんだそうですね。で、沖縄ではこの部位を「軟骨ソーキ」というように呼んだりするらしい。スペアリブの部分が「ソーキ」で軟骨のあるところを「軟骨ソーキ」というふうに区別してるみたいだ。
んーむ。そうかそうかソーキですか。しかもナンコツ。うまそうじゃないか! いやこれは絶対ウマイものが作れるに決まってるじゃないか。そうとなったらハナシは早い。あの沖縄そばを食うと上に乗っかってるうまい肉塊のようなもの是非にも作ってやろうじゃあるまいことか。
ようするに臭みを取るんですね。モツなんかの下拵えとおんなじだな。
だけど茹でてみると分量がうんと減ってしまったのだった。今回のやつは1パック500グラムだからまだマシだったんだけど最初やったときは300かそこらだからさ。ホントに鍋の底のほうにちょっとだけになっちゃってさ。ちょっとガッカリだった。だけど500だってこんなもんだもん。次回はぜってー1キロは仕入れてやるぜ。
そうしてこんだは本格的に煮るわけです。砂糖と醤油に鰹出汁も加えて煮るようだけど、おれは鰹出汁のしっかり効いた自家製そばつゆを使って圧力鍋で40分加熱加圧ののち自然減圧したから、ふつうのナベで煮込むとなればたぶん半日仕事になるんじゃなかろうか。とにかくじっくりと甘辛い煮汁でもって煮込んでったのが下の写真なのだった。
いや実際うまいんです。このまま炊きたてゴハンのうえにひとつ乗っけて食うだけでもすごくおいしい。それから沖縄そばったっておれなんかにはなかなか作れませんから、ふつうの素うどんをこさえたところに1つ2つこいつを乗っけて肉うどんスライトリー沖縄(なんのこっちゃ)というようなものにしてみてもじつにウマいの。
いえね。じつは最初300グラムしか買わなかったもんですから、そうやって何回か昼メシでチマチマとつまむようにしてたら結局全部ひとりで食っちまったのでした。いかんなーそういうこっちゃキミ。おいしいモンを家族にナイショで独り占めなんて。
これでおいしいもの独り占めしたって責められないですんだ。
また買ってこよう。
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ハルズ
at 2014-05-08 10:24
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美味しそうですね。
これって、どこの料理なの?
これって、どこの料理なの?
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god-zi-lla at 2014-05-08 10:42
ハルズさん こんにちは。
パイカを甘辛く煮た段階では沖縄料理のようですが(二、三の沖縄の方のサイトを参考にして作りました)、そこへタケノコを放り込んだのはおれの勝手な思いつきです。煮汁の味からすると、これで大根を煮たら、なんの違和感もない普通においしい家庭料理ですね。
パイカそのものはべつにどこの料理ってこともなさそうで、ネットで見てると青森県の三沢市がこれで町おこししようとしてたりするみたいですね。あと秋田県の能代とか北海道とかも引っかかってきます。
ようするに畜産のさかんな地域で、安い部位を地産地消する調理法がいろいろあって、それぞれが郷土料理化してるんじゃないでしょうか。
ちなみにハナマサへ行ってみると、こいつを冷凍したのが売られていますが1パックで2キロとか3キロとかという単位で、サスガといいますか、ちょっと引いちゃいますね。
パイカを甘辛く煮た段階では沖縄料理のようですが(二、三の沖縄の方のサイトを参考にして作りました)、そこへタケノコを放り込んだのはおれの勝手な思いつきです。煮汁の味からすると、これで大根を煮たら、なんの違和感もない普通においしい家庭料理ですね。
パイカそのものはべつにどこの料理ってこともなさそうで、ネットで見てると青森県の三沢市がこれで町おこししようとしてたりするみたいですね。あと秋田県の能代とか北海道とかも引っかかってきます。
ようするに畜産のさかんな地域で、安い部位を地産地消する調理法がいろいろあって、それぞれが郷土料理化してるんじゃないでしょうか。
ちなみにハナマサへ行ってみると、こいつを冷凍したのが売られていますが1パックで2キロとか3キロとかという単位で、サスガといいますか、ちょっと引いちゃいますね。
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ニブ
at 2014-05-14 14:35
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こんにちは。これはご飯がすすみそうですね。圧力鍋による時短、さすがです。牛テールを思い出しました。
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god-zi-lla at 2014-05-15 00:11
ニブさん こんにちは。
圧力鍋は調理時間の短縮に(とりわけ材料を柔らかくするために)絶大なチカラを発揮して非常に便利なんですが、なんというか味がしっくりと馴染んでくる時間までは短縮してくれないので、このパイカにかぎらず煮豆でもなんでも煮込む料理については、そのあと1日なり2日なり「放置」しておく時間を取っておいたほうが良いようですね。
圧力鍋は調理時間の短縮に(とりわけ材料を柔らかくするために)絶大なチカラを発揮して非常に便利なんですが、なんというか味がしっくりと馴染んでくる時間までは短縮してくれないので、このパイカにかぎらず煮豆でもなんでも煮込む料理については、そのあと1日なり2日なり「放置」しておく時間を取っておいたほうが良いようですね。
by god-zi-lla
| 2014-05-07 23:47
| 食いモンは恥ずかしいぞ
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Comments(4)