さいきんのおだいどこ残暑編、ざんしょ
2014年 08月 19日
暑い盛りにはこういう冷たいお吸い物をしょっちゅう作ってるんだが、きょうのこのボウルに浮かんでるのは沖縄産の赤ウリというやつだ。沖縄のコトバではモーウィーだっけ? なんかそんな名前だったと思いますけど赤いのは皮の部分だけで、中身はとくに赤いわけじゃなくってわりと普通の、いかにもウリウリしたウリ。
べつにまあとくに変わった趣向のある汁物じゃなくってたんに出汁を取って酒を加えて煮立てたとこに色があまりつかないように薄口醤油と塩で味をつけ、皮をむいてタネのとこを取ったウリを適当に刻んだのを入れて、あとは20分かそこら静かに煮てから冷まし、あらかた冷めたら晩メシどきまで冷蔵庫で冷やしとくだけのもんです。
まあ赤ウリなんてのは通常八百屋やスーパーマーケットにはないので冬瓜でこさえたりすることが多いんだけど、ようするにそのテのウリの仲間だったらこうやって少し煮ると半透明になって見かけもなかなかに涼しげで味も淡白だからね。だからウリ系ならなんだっていいわけですけども、いろいろ試してみたところ加賀太キュウリとか入山キュウリとかの在来系キュウリというか、そういう太めで大きく皮がゴツくて硬いキュウリでやってみるというとですね。これがほんのりとキュウリの香りも立ってきて、とてもうまい。姿かたちはちょっと似てるんだけどウリと名の付いた野菜よりキュウリの仲間に入ってるヤツのほうが、すくなくとも冷やして食べる夏のお吸い物には断然いい気がするんだ。
まあ全国あちらこちらの地方にある所謂冷や汁のたぐいにキュウリを使ったのが多いのもおんなじなんだろうね。あの夏らしいキュウリの青臭いような爽やかさというのがやっぱり大事なんだろうな。それにどこででも作られて夏いちばんありふれた野菜だし。
だからキュウリ系でこしらえると冷やしたあとだってキュウリの香りがお椀からするんだけど、ウリの仲間だとそういう香りの楽しみってのがあんまりない。なのでこの赤ウリのお吸い物には火を止める直前にほんの少しだけ柚子胡椒を溶き入れてみたんでした。香りったってネギみたいなものは合わないと思う。ミョウガだったら悪くないかもな。スダチは早いものはそろそろ出てくるんだろうか。だったらスダチなんてのもいいかもねえ。
by god-zi-lla
| 2014-08-19 11:45
| 食いモンは恥ずかしいぞ
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