神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

春の昼メシ

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前の晩、新タマネギとグリンピースのかき揚げをした残り物、てゆうか残るように余分に揚げといて隠匿、翌日のお昼どきに何食わぬ顔で冷蔵庫から取り出して、おひとりさまの昼飯にしたのであった。

まえにも書いた気がするけど、中学高校の母親が弁当持たしてくれてた頃の晩メシにこういう野菜の天ぷらが並んだときは内心うれしかったもんでした。これが出ると翌日の弁当のオカズには必ず残った天ぷらを砂糖と醤油で甘っ辛く煮たのが入ってると決まってたからね。

まあそれとほぼおんなじだ。砂糖と醤油だけで煮たって全然かまやしないんだが、いつも作り置きしてある濃縮めんつゆを少し伸ばしたものでごく短時間煮て煮汁ごとドンブリ飯のうえに乗っけるだけのことだ。

自分で作って食って言うのもなんだが、ほんとにうまい。残り物を残りご飯に乗っけただけだけど、自分で炊いたご飯に自分で揚げたかき揚げを自分でこさえためんつゆで煮付けたんだっていう自己満足も大いに手伝って、ことのほかうまい。

そろそろおしまいに近づいてますけど、いまの季節は「春」だの「新」だのの付いた野菜が店先を賑わしてるとこに、サヤに入ったグリンピースとかソラマメとかといった春から初夏のおいしいものが混ざっているから、こういうものを買って料理しないっていうテはないよ。なんなら、こういうものだけ毎日毎日食っててもおれはいっこうにかまわない。

そういえばせんだって二度ほど関西のウスイエンドウというのが手に入ったので(関東の八百屋やスーパーで見たことはないね)、いちどは高野豆腐と卵とじにして、そのつぎは豆ご飯にしてみたんだけど、これもまたじつにうまいもんでした。

ウスイエンドウというのはグリンピースよりも少しだけ粒が小さいんだけどサヤの感じなんかはどちらもよく似てる。調べてみるとどうもモトはおんなじもの、つかアメリカ由来の実エンドウ豆(=グリンピース)を品種改良したのがウスイエンドウらしい。だからかどうかウスイエンドウのほうが小ぶりで皮も心もち薄く味も淡白で繊細でいかにも「和風」な感じがする。まあ好きずきだと思うけどね。くらべればグリンピースのほうが青臭さも強いし味もハッキリしていて野趣がある感じ。

新タマネギもごく薄く刻んで小アジを唐揚げにしたのと出し汁と醤油と酢を合わせたところへ一緒に漬け込んで南蛮漬けにすれば、甘味があるから砂糖なんか入れなくてもほんのり甘く仕上がって今の時分だけのご馳走というようなもんです。

かき揚げにするんだったらソラマメも悪くないね。ほくほくとした感じは豆そのものがでかいソラマメのほうがあって食べ応えはあるかもな。いずれにしても豆はサヤから取り出したら間髪入れずさっと茹でて、早めに揚げちゃうほうがうまい。剥いてある豆を買ってくるなんてバカはやめような。たいした手間じゃないんだからさ。忙しいからムリ? そんなこたあおれの知ったことか。
Commented by 虎吉 at 2015-05-18 16:01 x
こんにちは。

涎です、かき揚げも南蛮漬けも。出汁やサヤ付も手間はいりますが、それで一味も風味も違いますね。

ウスイエンドって名前だったかわすれましたが、先週土曜日に天神橋筋でぬる燗いただいたとき大阪産のエンドウというのか絹さやみたいなのをいただきました。

そうそう、映画と原作、いいですね。とくに英国は狡猾で厭味ったらしいと思うのですが、癖になるところがあります。
Commented by god-zi-lla at 2015-05-18 19:58
虎吉さん こんにちは。

ウスイエンドウはサヤの中の豆を食べるエンドウなので、虎吉さんが土曜日に食べたものとは違うと思いますが、それも大阪特産の地方野菜かもしれませんね。だけど、そういうアテを出す店はなかなか良さそうでうらやましい。
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by god-zi-lla | 2015-05-17 07:50 | 食いモンは恥ずかしいぞ | Comments(2)