神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

近場で黄金週間その3は平和島でシングル

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で5月3日憲法記念日の昼間に戻る。

昼ころ家を出て都バスで大門駅前下車、そこから少し歩いて浜松町からモノレールに乗って東京流通センターに着くと、年に5、6回開催される〈平和島 全国古民具骨董まつり〉の初日なんであった。いやホントのとこ初日はヤバいんいです。いろんなものが山とあってクラクラしますから。これが最終日に行くと、こっちがクラクラしないかわりにあっちがスカスカだからね。だからホントはまん中の日に行くのがいちばんココロ穏やかに会場のスミからスミまで冷やかして回れるんだけどさ。

しかしまあなんだな。クラクラするほど骨董とガラクタが見境なく山になっているからといって、その山ほじくり返して山ほどの買い物をするかってえと全然そんなことなくってね。欲しいブツは買えない値段だし、いらない物はお手頃値段だし。なかなかうまくいきません。

だけどね、近ごろはべつに買うものなんかなくったっていいんだ。あれこれ見て回ってるだけでけっこう楽しい。なまじ小金など持ってるというと、ダマされて高値で安物つかまされないよう気を張ったりなんかしてさ。そこいくとこちとら、そもそもカネなんてありゃしないんだから気楽なもんです。でもまあせっかく電車賃かけて(モノレールも電車の仲間なりや)行ったんだから証拠の品のひとつくらいは買ってかなきゃね。見るだけじゃあご商売のみなさんにも申し訳がない。

レコードはここんとこあんまり見ないです。世間様は「アナログブーム」ってんだから増えてもよさそうなもんだけどね。

そこいくと春画はすごいよ。どうもあの永青文庫と細見美術館の展覧会の大ヒットのせいで世間様は春画をお許しになったつうギョーカイ的判断のようで、いままでも平和島にしろ東京プリンスホテルで開催される〈美術骨董ショー〉(今年は改装中でとなりのプリンスタワーのコンベンションホールだったけど)にしろ、春画はあったとしても店のスミっこのほうにほんのちょっとコソコソっと(あたかも御禁制の品のごとくに)並べてあったのが、今年はもう目のやり場に困るような正々堂々まん真ん中に陳列されてたりするんだもん。

まあいいんですけどね。

そしたら珍しくシングル盤を百枚くらいエサ箱ふうに並べて出してる店があってさ。困ったことにエサ箱見ると脳は命令してないのに手が勝手に中を漁るんです。で、パタパタやってるうちに今回の来場記念の品はこの中から抜いてやろうという気になってきたもんだから1枚200円のそのエサ箱から2枚引っこ抜いたのが写真なのであった。

内田あかり〈浮世絵の街〉。ぜんぜん知らなかったから帰ってきて調べると73年リリースで70万枚のヒットなんだってね。へえ。だけど73年つうとおれは高校生ですからアイドルはともかくとしても演歌なんてどう考えたって眼中になかったから知らなくて当たり前だな。

だのになんでそんなもの買い求めたのかといえば、このカバーイラストが上村一夫なのが目に止まったからです。それだけ。しかもちょっとベタな感じの絵だからスゴくいいというようなものでもないんだけどさ。

しかしこのイラストの裏の歌詞カード見てみると、いやーこういう詞だとこういうイラスト描くしかなかったかもしれないなんてちょっと思わないでもないトホホな世界でね。なんか浮世絵師ばかりが住んでる江戸の長屋の歌でもあろうかと思えばとんでもない(そんな歌があればあったでトンでもないでしょうが)。きょうびこんなブログでもうっかり引用するといろんなことがあるようですから、どんな詞かご興味のある方は検索してくださいませ。

そこいくと加山雄三&ザ・ランチャーズは両面インストだから安心なり。

これはもう小学生の頃から大好きな世界だったから、見つけた瞬間エサ箱から引っこ抜きましたね。自分では持ってなかったけど、この写真には見覚えがあったのでもしかしたら友だちのウチにでもあってそれを電蓄だかステレオだかで聴かしてもらったことがあったのかもしれない。

カバーには「東宝映画 エレキの若大将挿入曲」とある。エレキの若大将は見たことがあるので、もしかすると東宝の怪獣映画と2本立てになってるのに行ったのかもしれない。だって親が「エレキ」を見に映画館に連れてってくれるわけないからさ(だから若大将シリーズは何本か2本立てのカタワレとして映画館で見てる)。

いやーこれはいいよ。あらためて聴いてみても良いです。じつはCDも持ってるんだが、これはやっぱドーナッツ盤で聴くのが断然いいに決まってるじゃんか。だけど2分ちょっとなのがホントに寂しい。LP片面いやそこまでいかなくても、せめて10分くらいは聴かせて欲しいよ。

つうわけでシングル盤2枚持って再びモノレールで浜松町、そこから山手線に乗り換え有楽町で降りてラフォルジュルネの東京国際フォーラムに向かったところで、「前回」に続くというわけなのであった。
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by god-zi-lla | 2016-05-11 11:29 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)