神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

朱塗りの小箱

朱塗りの小箱_d0027243_047693.jpg先日、まんまと乗せられた仙台のレコード屋のセール品の1枚。

しかしまー自分でも感心しますが、ON THE CORNERでラリってたかと思えばウエーベルンだかんね。

どっちかというとキレイな音よりもバキっとした音を出そうと、あっちいじりこっちいじりしてきたせいか、ウチのオーディオはどうも弦楽四重奏の(というか弦楽合奏全般の)再生が得意じゃないのですよ。自慢じゃないけど古い録音のベートーヴェン「大フーガ」弦楽合奏版なんか、逃げ出したくなるような音で鳴ったりするからね(自慢なわけないな)。

ところがこの盤は弦が叫ばず繊細過ぎず実体感があって、自分としてはかなり満足いく音で鳴ってくれたんだよ。まあ1970年前後の録音のようだし、音については特に期待してなかったので、こういう音が出てけっこう驚きましたね。

これは録音のせいもあるだろうけど、やっぱ「朱塗りの小箱」ZYX Artisanの導入が大きいんだよ。

このフォノイコは耽美的といってもいいような美音系の音を出す。
もともとそういう美音系の音やハイエンド系の見通しのよい軽い手触りの音じゃなくて、少し汚くてもストレートな力感や実体感のある音のほうがおれの好みなんだけども、この小箱を通すことでグライダーL2とCG25Diの音に、なんというか懐の深さみたいな部分が出たような気がして導入したんだよな。

ヘンな表現だけど、その目論見をこの盤が言い当ててくれた、という感じ。実体感があって太いんだけどもしっとりしてるとでも言ったらいいのかな。

ただ、やっぱりジャズのカツーンとした感触についていえばシェルターのフォノイコのときより少し穏やかになってしまった。だから目下の課題はこのあたりをどう出すかだな。

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COMPLETE MUSIC FOR STRING QUARTET BY WEBERN / QUARTETTO ITALIANO
(PHILIPS 6500 105 LP)
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by god-zi-lla | 2005-12-08 02:47 | オーディオもねぇ… | Comments(0)