マッカーサー道路脇でなんか掘ってる
2016年 08月 20日
それが何の気なしにふと仮囲いの金網の隙間から工事現場を見るともなしに見たわけです。あれえ? なんだこのデコボコの穴ボコは。つうのが上の写真なり(フェンスの上へiPhone差し出して撮った)。どう見たって遺跡の発掘現場じゃんかこれは。
こんな発掘調査をやってんだったら表示のひとつくらいあるだろうと思って仮囲いを見渡してみたら、ありましたこんな看板。 「港区西新橋二丁目32所在遺跡に伴う埋蔵文化財発掘調査」 まあ、そのくらいは現場見りゃわかるんですけどね。とにかく、こんなところで発掘調査してるのは何なんだろう。大名屋敷かなんかあったんでしょうかね。だけどアレだよなあ、江戸時代なんてのはついこないだだったんだって、この表土をほんのちょっと剥いだすぐ下に江戸の建物の遺構が残ってるの見りゃわかるよなあ。
ちょっと調べただけじゃよくわかんないんだけど、やはり武家屋敷跡らしい。どうも虎ノ門ヒルズとマッカーサー道路の開発に伴ってこの近辺の埋蔵文化財の発掘調査を継続してるらしいんだな。
この小さい写真じゃわかんないでしょうけど、手前左の人が掘ってる穴のフチには茶碗のカケラのような陶片も写ってたりする。んーむ、どういうお侍が住んでたとこなんだろうか。土地柄からして大名屋敷か旗本屋敷か。
現場はこの地図の「西新橋2丁目32」のブロック。斜め向かいに虎ノ門ヒルズ、南側に見える東急REIホテルの裏山が愛宕山で頂上には愛宕神社、この南に向かう大通りをそのまま少し行けば現在リニューアル中の東京プリンスホテルにぶつかり、プリンスホテルを右に巻いて進めば東京タワーの足元に出るというような場所だな。
で、試しに古い江戸の地図じゃあどうなってんのか天保14(1843)年の〈御江戸大繪圖〉のコピーを見てみたんだけど。 地図の向きが現在のより右回りに90度変わっちゃってすいませんけど、愛宕山(アタゴ山となっている)の位置からすると赤で印をつけた松平さんちかなという気もしますが、どうなんだろうな。だとすれば虎ノ門ヒルズは『加藤ノト』つう大名の上屋敷の敷地あたりに建ってるってことなのかな(『ノト』が能登守なら近江水口藩邸か)。
しかし面白いねえ。工事現場もたまにゃあ覗いてみるもんだよ。ホント、どんな物陰に「江戸」が潜んでるかわかりません。できたらもうちょっと親切な看板でも掲示してくれたらいいのにさ。
by god-zi-lla
| 2016-08-20 13:38
| 日日是好日?
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