神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

なんちて鯛めし

なんちて鯛めし_d0027243_17584411.jpg
ちょっとお花見って気分の空じゃないね。雨もそうだけど、かなり肌寒い。

冷蔵庫のフリーザーにキンメの干物が1枚残っててさ。こういうのは大概何枚かセットになって売られてる干物の半端な1枚で、つぎに半端が出たとき一緒に焼こうと思って残してあったヤツが、そういうときに限ってちょうど家族の数だけ入ったパックを買えたりするもんだからさ。いつしか時が経って食いそびれ、ぽつねんとフリーザーの隅っこに取り残されて霜などついて残念なことになってしまうことが時たまあるのであった。

で、たまたま前の晩鯖の一夜干しを晩メシに焼いたんだ。そのとき、そうやっていつの頃からか取り残されたままのキンメの干物1枚、鯖を焼くついでに炙ってやったんです。とくに食うあてがあるわけじゃないけど、焼いとけばまあ昼メシのときに食わないでもないし(気は進まないけど)。

ふだんの金曜日なら午前中からバタバタと2時間くらい掃除で動き回ってるとこなんだが、腰痛の養生中できのうは休むことにしたんだよ。そしたらドカンと時間が空いてしまう。掃除する代わりに何かするんじゃ養生の意味がないですから読みかけの本など読んでみるんだが、ふだん狭いウチのなかを右往左往しながら掃除してる時間帯だもんだから、なんとなく落ち着かなくってね。こういうのも、貧乏性ってんですかね。

仕方ない昼メシにでもするか、だけど時計を見りゃ昼までまだだいぶ間があるし、ハラがそれほど減ってるわけでもない。

ふだんの日の昼メシなんて、ちゃちゃっと支度してちゃちゃっと食ってオシマイだからね。作って食って片付けてトータル30分とかさ。だけど今日はなんとなく時間もあるしなーと思い出したのが冷蔵庫にあるラップにくるんだキンメの干物の焼いたヤツだ。

こいつを鯛めしにするってのはどーだ。
キンメは鯛じゃないけど一応キンメダイと呼ばれてるしさ。
だいち焼いて冷えた干物あっためてご飯のオカズにするってのがどうもぞっとしない。

なにしろ掃除パスして時間はあるんだから、これからお米洗ってご飯炊いたっていいじゃんか。しかも鯛めしなら台所にずっと立ってこしらえなきゃならないわけじゃないから腰の養生には悪くないよ。

つうことでそれから米を1合洗って浸水し、小さな土鍋に水と酒と自家製めんつゆに塩をパラっとしたところへキンメの干物を尻尾の先の黒く焦げたとこだけむしり取って乗せ、ふたをして火にかけた。

んー、これがせめて結婚披露宴で出されるちっちゃな鯛の焼き物ならなー(ちかごろの結婚式じゃそんなもの出ないでしょうけど)。やっぱキンメはキンメで鯛じゃないよなー。しかもフリーザーで霜まみれになって何か月だもんなー。

というような残念さはあるんだけど、土鍋で炊いたご飯のうえでキンメはそれなりにふっくらといい具合に蒸し上がっててさ。身をほぐしてご飯といっしょに食ってみれば、これはこれでちっとも悪くはありません。つか、じじい独りの昼メシとしたら結構ゼータクだろ(少なくとも見かけは尾頭付きだし、土鍋で炊きたてだし)。

こんどこういうことがあったら、またやってやる価値はありそうだな。だけどまあ干物は干物で新鮮なうちに食ってやるってのが一番だからね。フリーザーに何か月も置き去りってのはいけません。

名前
URL
削除用パスワード
by god-zi-lla | 2017-04-01 08:34 | 食いモンは恥ずかしいぞ | Comments(0)