神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

草間彌生 わが永遠の魂(ギョーム連絡、行ってきました虎吉さん)

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もともとあまり行くつもりじゃなかった。草間彌生に興味がないんじゃなくて報じられていた展示される作品の「量」がね。なんだかすごいらしいというから。

それでなくても草間彌生の作品のどれといわず、視界のどこかを横切るだけでそっちに意識が行く。草間彌生の作品は地方の美術館なんかにもよく収蔵されてるから、こっちが警戒してないときに突如遭遇したりする。たとえば以前出張の空き時間に福岡市美の入り口のところを通りかかったらカボチャがどかんと居座ってるのがいきなり目に飛び込んできて否応なく吸い寄せられたことがあったり(おかげでナム・ジュン・パイクの作品も見られたりしたけどね)。

1個だってじゅうぶん強烈なものをそんな大量に見たら、こっちがどうかなっちゃうんじゃないかという心配が先に立ってさ。おれ美術展とか行くとついじいーっと見入っちゃうもんだから、そのまま作品の中に吸い込まれたらどうしようなんて。

そうしたら最初の大きな展示室がうえのようになっているのだった。おびただしい数の草間彌生だらけだといえばまさにそうなんだけど、この展示室全体が1個の草間彌生作品なんだっていえばそんな感じだ。

しかも、ものすごく大勢のお客さんのひとりになってここにいると、この大勢のお客さんのいることもピースサインしながらスマホで自撮りしてるおばさんたちも全部ひっくるめて草間彌生の作品のうちなんだろうという気がしてくる。この展示室だけがスマホで写真撮ってもいいというキマリになってるのも、そのキマリ自体が作品の一部分なんじゃないかしらん。そうするというとこのおれも草間彌生作品のパーツなわけだ。そしてもしかしたらスマホの写真から世界中に拡散していく(このブログも含め)勝手気儘なイメージも草間彌生の作品だってことか。

そう思うと、なんかすごい面白い。おれも草間彌生の描いた無数の顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔、水玉水玉水玉水玉水玉水玉水玉、点点点点点点点点点点点というようなものと同じ、客客客客客客客客客客客客のうちの1個。

吸い込まれそうになったのはむしろこのあと見た展示室のほうで、60〜70年代の白い点点点点点点点点点ばかりの大きな絵なんかをじっと瞬きせずに見てると視野の外側のほうがモヤモヤとうごめくようで恐い。恐いんだけどひとつひとつの絵の前でじーっと目を凝らさないではいられなくて。それがまた恐い。

でもね。どれかひとつ持って帰っていいと言われたら〈Airmail Stickers〉って作品が欲しいね。
吸い込まれそうなうえに、すごくかっこいい。
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これは米軍基地側の門のほうへ下る道の木に取り付いた〈木に登った水玉2017〉。

Commented by 虎吉 at 2017-05-19 06:33 x
ゴジラ殿

こんにちは。
日報ありがとうございます(笑)
行き帰りの街路樹まで、水玉水玉水玉水玉しているんですね
吸い込まれるどころじゃありませんね

昨日の東京は晴れていてもスコールのような雨が降ったようですね 電話かけた相手が話していると、「雨降ってきました」と まるで人を雨雲襲来みたいに言われました もう夏ですかね
Commented by god-zi-lla at 2017-05-19 08:38
虎吉さん ありがとうございました。

草間彌生を見終わって美術館のロビーに出て外を見たら土砂降り。入場の列のうしろのほうにいた人は雨に遭ったんじゃないかな。なにしろ40分待ちでしたから。

雨が上がった夕方からは少し冷えましたが、けさは晴れ。気温上がりそうな空気です。

だけど空気は湿ってます。また来るか、雨。

ミュシャはまだ会期が残ってるので、あらためて出直します。
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by god-zi-lla | 2017-05-18 22:20 | 物見遊山十把一絡げ | Comments(2)