神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

お願いだから映画館だけは開けてて下さいまし

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つうわけで近く公開予定だった映画が封切りを延期したりするのが出てきて不安なとこもあるけど、そんな中でどうにかこうにか映画館自体は営業を続けてくれてるのがうれしいよ。

ホントありがとね、映画館関係者の皆さま。今後ともよろしくお願いします。

おれら年寄りはどうせ平日の昼間しか見ないんだから映画館そのものは大抵いつもガラガラである。となりの席に別のお客がいるっつうことはめったにない。だからそんなに気にするようなことはない気がするんだけど、ここんとこヤな感じの圧迫感がヨノナカを支配してるじゃんか。

で、なんとなく映画館に行くのが間遠になる。見たいなと思ってた映画がいつのまにか終わってたりする。如何ともしがたいけど、ちょっとモッタイナイ今日このごろではある。

それでもなんとか少ないなりに今年はきのうまでに、上のポスターの如き7本の映画を見た。

ところでさ。こんだはあの映画を見てやろうって予告編を見て決めることがおれのばやいは多い。つか、それがほとんどじゃないかと思うくらいなもんである。ネットなんかで探さないこともないが、振り返って考えればほとんど予告編で物色してる。予告編が面白そうだと、その映画のことは深く記憶に刻まれますね。

逆にいうと、しばらく映画館から遠ざかっちゃうと見たい映画の「ストック」がなくなって、そうするとますます映画館から遠ざかってしまうようなことにもなる。だから、ここんとこの状況はなんちゅうか、あんまり楽しくないわけだ。見たい映画のストックが尽きかけている。

そんなことをつらつら綴りながら上のポスターを見てハタと気づいたんだが、この7本のなかに予告編が面白そうだから見た映画がひとつもないんである。いやこれは困った。

上の段、左から二番目の〈テリー・ギリアムのドン・キホーテ〉、その真下の〈リチャード・ジュエル〉、その右の〈パラサイト 半地下の家族〉の三本は予告編とは関係なしにこれは見なきゃと思って見に行ったんだけど、上の段の左端の〈1917 命をかけた伝令〉は「ワンカットで撮った映画」という前評判がまず高かった。そして予告編を見ると塹壕から飛び出して突撃する兵士と交錯するように、弾幕のなかを走り続ける丸腰の兵士(主人公)を正面から映し続けるところがある(つまり主人公は背走するカメラを追って走ってる)。あーここのことなのかってね。

たしかにワンカットのように見えないこともない長回しのようだけど、それがどうした?。だけどオスカー候補だっていうしな。でもどこが? って感じの予告編。ちょっと引いちゃうね。

そう思って見るのをためらっていたところ、日比谷の店でたまに顔を合わせる映画のプロに「1917は見たほうがいいですよ」と勧められた。あーこの人がそう言うってことは、きっと予告編の印象と本編は違うんだろうな。じゃあ見よう。

すると案の定、長回しだのワンカットだので視覚効果を挙げてはいるけど、それだけじゃとてもすまない第一次世界大戦を描いた映画なのであった。いやー先入観でスルーしないでよかった。

それから見たばかりの〈ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密〉は上の段左から三つ目です。これはさあ、なーんかチャラい雰囲気の予告編でさ。おれダニエル・クレイグわりかし好きなんだけど、これはヤメとくかなあって。

それがおとつい映画見に行こうと思い立ったとき、見たい映画の上映時間が合わない。だけどこれで映画見に行くのを諦めたら当節ぜってーストレス溜まりまくりだよなあと、なんとか上映時間に間に合いそうなのを探したら〈ナイブズ・アウト〉なのだった。

そしたら、これが意外と悪くないのね。まあアレだ。現代のアメリカで事件の捜査にくっついてきてチョッカイ出すようなキャラの濃い私立探偵(ダニエル・クレイグね)が出てきてさ。しまいには関係者全員のいるところで名探偵が滔々とナゾ解きをしてみせるっつう映画ですから、そりゃあもうぜってーありえねーレベルで大仰な絵空事ではあるんだ。だけどね、面白い。絵空事としてしっかり作り込まれた出来のいい映画なのだった。

でもね、予告編から想像してたのは軽薄なアチャラカ探偵コメディーだったからね。そんなもん見たかねえって。

上段右端の〈ジョジョ・ラビット〉はヒトラーユーゲントの少年の妄想に出てくるヒトラーってとこでもう引いてたね。予告編もそこんとこがメインだし。しかしその「ヒトラー」ってのは少年のアタマのなかを象徴してるだけのもので、じつは少年の母(スカーレット・ヨハンソン)がナチスに対するレジスタンス運動をしており、途中それが露見して町の広場で公開処刑されてしまうような映画なんであった。

これは予告編から受けるイメージと、なにかで読んだ監督インタビューの中身が食い違ってる感じがしたもんだから、ひょっとしてと思って見てみたら、ひょっとしたのであった。

〈再会の夏〉もそうね。予告編いきなり犬が出てきてさ。人の良さそうな老司法将校が出てきてさ。もしかして第一次世界大戦直後のフランスの「ちょっといい話」?。これ映画館がシネスイッチ銀座だったんだけど、あそこは問題作もかかる一方たまに小ぎれいなだけの映画もかかるからさ。あーこりゃ「名犬物語」かとタカをくくってたら全然違ってた。たしかに犬がカギだけどカギの握り方が想像の外の、どっかで〈1917〉と繋がっても来そうな第一次世界大戦映画なのだった。

これは予告編の「犬」でいったん引きかけたんだけど、老将校を演じてるのが〈最強の二人〉の車椅子の富豪をやったフランソワ・クリュゼだと知って随分印象が違うもんだと、それで見ることにしたんだよな。

まあアレだよな。そりゃあ最近はネタバレ、ネタバレってうるさいしさ(最近ちょっと言い過ぎだと思うね)。あんまり予告編で中身さらすのを控えてるとこもあんのかもしれないけどさ。だけどそれはそれとして、本編とあんまりにもかけ離れたイメージ発信しないで欲しいぜっつう予告編はあるよな。

さっき書いたのはたまたま予告編の印象は良くなかったけど本編見てみたらそんなことなかった、ある意味おれとしたら「幸運」な映画だったわけですけども。つうことは予告編見て、これはヤメとこって思ったなかに何本も「見とけばよかった映画」があったに違いないと思うと、なんか意味もなく口惜しい気がしてきたりしてさ。

あんまり予告編に引っぱられずに、見る時間のあるときに見られる映画を、あんまり選ばず見るほうが本当はシアワセだったりしてね。

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〈パラサイト 半地下の家族〉の横に生えてるのはミセス・ロビンソンの足です。
ポスター七本でなんかバランス悪かったから生やしてみました。

本編とはなーんの関係もありません。







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Commented by 虎吉 at 2020-03-20 19:21 x
ゴジラどの

前略ゴジラどの です

下段右端の足(脚)は「卒業」ですか
昨日 寝れずでした
すんません
Commented by god-zi-lla at 2020-03-20 20:11
虎吉さん こんにちは。

どうしたんですか、「昨日寝れず」って。

この足はもちろん「卒業」のミセス・ロビンソン(アン・バンクロフト)です。

あの映画は60年代青春映画の「名作」ということになってますが、そういう評価がおれにはどうもピンときません。あの教会から花嫁を連れて逃げるシーンが印象的なのかもしれませんが、アメリカのエリート大学生のことも、アメリカの富裕層の生活も、それから今だったら「ストーカー」以外の何者でもないダスティン・ホフマンの行動とか、なんだこりゃってシーンだらけで、とにかくピンときません。

去年デジタルリマスターのリバイバル上映を見ましたが、やっぱりピンときません。以前見たときより印象深かったのは、ラストシーンのバスの後部座席に並ぶ二人のモヤモヤっとした表情ですね。あれはなんなんだろうって。

いずれにしてもおれの2大「名作といわれているが自分にはピンとこない映画」の一本です。
Commented by 虎吉 at 2020-03-21 08:27 x
ゴジラ殿

おはようございます
こちらのお彼岸3連休初日は大混雑でした

「卒業」ーーたいへん失礼しました 最後まで読めばちゃんとお書きになっているじゃありませんか 酔いと花粉でおとついも昨日も「化けモノ」でした すみません

「パラサイト」のポスターの脚に絡めたビジュアルーーうまいと思って でもなんだっけこれって う〜U〜ってなってました 

「卒業」ーーあたくしは単に憧れでした

ところで「我らが少女A」のドラクエ(でいいのかかな 全く知らない・わからない名前ばかりでして)などゲーム話ってどんな役割なんでしょう もうじき半分ってところですが 
Commented by god-zi-lla at 2020-03-21 11:33
虎吉さん

ゲームの内容とか登場するキャラに何らかの意味があるのかもしれませんが、それが分からなくても平気です。ただ彼の脳内の動きが読めれば、それであの小説は楽しめます。
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by god-zi-lla | 2020-03-18 11:07 | 物見遊山十把一絡げ | Comments(4)