神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

クレオ・レーンの「月に憑かれたピエロ」

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ギョっとした?

おれはシェーンベルクはわりかし好きなほうだけど、「月に憑かれたピエロ」だの「グレの歌」だの、「歌入り」の作品はちょっと難解っつうのかあんまり気持ちよく聴ける音楽とは思えないできたんだよな。そもそもクラシックの「歌もの」ってのがどうも苦手なのよ。

クレオ・レーンがシェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」を歌ったレコードがあるってことは前から知ってたんだけど、ジャズ・ヴォーカルだってそんなに聴かないもんだからクレオ・レーンのレコードなんて1枚も持ってないわけで、だからまあこのレコードを買う動機ってのもあんまりないっちゃーなかったんな。

ところがこのご尊顔といいますか、戸川昌子先生かと見紛うジャケット(あの先生も歌手だな)に気圧されて、買わないとその晩うなされそうで怖くなったもんだから、せんだってのクロノス四重奏団なんかといっしょに仙台のレコード屋さんから求めたんでした。

聴いてみて、ちょっと考えを改めましたね。
依然として聴きやすい音楽とまではいかないけども、じゅうぶん楽しめます。クラシックの歌手が歌った演奏は「名演」と定評のあるCDも買って聴いてみたことがあるけども、キツいばっかりで何度聴いても楽しくなかったから、これはもうクレオ・レーンの歌手としてのチカラなんだろうとおれは思うね。

なんていうかな、表情のつけ方とか、声の音色の使い分けとか、とにかくそういうものがシェーンベルクの音楽にちゃんと乗っかった状態で千変万化していくのでぜんぜん聴き飽きない。

これはもう発声法の違いとかそういうことの前に、まず歌というものについての捉え方が違うんじゃないのかというふうに思ったりもしましたね。とにかくおれとしちゃ「月に憑かれたピエロ」はこの1枚があればあとはいらない感じがする。

ついでにいうと、「グレの歌」なんかもこういうクレオ・レーン的なアプローチをする歌手を集めて演ったら楽しいんじゃないかと思うんだけど、なかなかそうもいかないだろうな。

クレオ・レーンのほかのレコード、CDもちょっと聴いてみないといかんよなーこれは。
Commented by pippinechoes at 2007-11-09 13:23 x
仙台のレコード屋さんって、もしかして「1番町」にある、あのマニアックな店かなぁ~~~。パラダイスレコード。

http://www.parareco.com/
Commented by god-zi-lla at 2007-11-09 13:44
このレコード屋は「仙台レコードライブラリー」というクラシック中心、LP専門の店です。数年前に大阪の大天使さんに教えてもらいました。

http://sendai-record.com/main/

通販リスト(無料)の送付を申し込むと、これでもかこれでもか、というくらい次々と送ってきます(2カ月くらい買わないと止まります)。

クラシックはかなり強力な店です。その他のジャンルはそれほどでもありませんが、たまに「おっ」というのがあったりします。

パラダイスレコードも名前は知ってましたが、ここもかなりなもんですね~。

しかし、いかんなー。こういう店をつぎつぎに知ってしまうと、どんどん貧乏になってしまう。
Commented by pippinechoes at 2007-11-09 14:11 x
書いたあとに「ググッ」って見たら「レコードライブラリー」があったんで、こっちかなぁ~~って思いました。

パラダイスレコードは、なかなかな店でしたよ。レコード屋さんに立ち寄ると、必ず何かしら買うようにしているんですが、ここでも、やっぱり「軒先のえさ箱」から、安いレコードを物色してました(笑。

Commented by god-zi-lla at 2007-11-10 21:50
レコードは「軒先」、「段ボール箱」、「床置き」などがキーワードですね。
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by god-zi-lla | 2007-11-09 13:06 | 常用レコード絵日記 | Comments(4)