神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

カテゴリ:酒だ酒だ酒だ酒だ( 63 )

海を渡って行ったり来たり(ナゾの『転送』の顛末プラスワン)_d0027243_13510847.jpg





雪といえばセンター試験だな。

しかしそのセンター試験も聞けば今年で終わりだそうだから、雪も今年で終わりかもしれない。

まあそんなこたどーだっていい。

せんだっておれんちのベランダから見えるところにある宅急便センターから忽然として消え去り、翌日にはまた戻ってきて配達されたというナゾの荷物の中身というのが左の酒二本なのであった。

最初こいつぁ品違いかなにかで荷主の酒屋が引き取ったのかと思ったんだが、それにしちゃあ一瞬のうちに戻って来たことになっている。あーこりゃあきっと「お荷物追跡システム」のエラーでもあったんだろうかと一応徳島の酒屋さんにメールで問い合わせたところがどうやら輸送途中で配送業者が割っちまったらしい。

それが四国の内なのか山陽道東海道のどこやらなのか、とにかくもウマい酒3,600ccが土に帰っちゃったというんである(もしかしたら瀬戸内海に流れたか)。

酒屋さんは平謝りなのだが割れたという連絡は配送業者から来たわけですから酒屋さんに責任はない。たぶん連絡を受けた酒屋さんは急ぎ品物を集荷に来た兄ちゃんに(ふだんはプリンターで印字した伝票のところを)手書き伝票をつけて渡し、おそらくこの速さをみれば陸送便でなく航空便で東京に送られたに違いない。

こっちは日時指定して注文したわけじゃないから、まあせいぜいが普段より半日くらい遅れて届いたかなー程度の気分だったし、こっちのセンターの兄ちゃんもこんくらいのタイムラグなら荷受人に実害もないし黙ってりゃあ分からないだろうと思って、イキサツを知らないうちの奥さんに黙って手渡したんだろうな。

おれが玄関先に出てれば、この「転送」ってのは一体全体なんのことだいと聞くつもりだったんだが、まあそうであったらまた業者が慌てて「お詫び」に来たりなんかして鬱陶しいことになってたかもしれないから、これで良かった気はする。

酒屋さんにはアンタとこにはべつだん落ち度もないし、こちとらだって酒が切れて七転八倒なんてことのあるわけもないんだから、おれに詫びる必要なんてありませんぜとメールに返信しておいた。

まあしかし、配送業者からおれんとこに連絡が行ってると思ってたというが、ひとこと連絡あってもよかったかもな。なにしろ今日び「お荷物」いまどこにあるか伝票番号さえわかってれば誰であろうと一目瞭然なんだからさ。

つうわけで左端は淡路島の〈都美人〉の無濾過生。都美人はさほど珍しい酒でもないし外でなら飲んだこともあるけど、酒屋さんのサイトの紹介に、ここの杜氏さんは近ごろとみに名高い能登杜氏Nさんとこのお弟子さんで関西の国立大学の農学部を出た若い人だっていうのに興味が涌いて買ってみたんでした。

ちなみにN氏の醸した酒も飲んでみたことはありますけど、おれはとくにこれといった感想はない(あのプロモーションの仕方に違和感はあるけども)。でもこれはいい感じの酒だな。師の薫陶宜しきを得たということなのでありましょう。

まん中は讃岐は金毘羅さまのご近所らしい〈悦 凱陣〉の、これは初めて飲む「ふつうの純米酒」。いままでは山廃純米無濾過しか飲んだことがなかった、つか、ふつうの純米酒はひょっとして地元で消費されちゃうのか、見たことがない。

火入れもしないアレもしない「純米無濾過」なんてのは非常に特殊な酒でしょうからね。そんなものがいつも台所に転がってて「常飲」してるほうがよっぽどおかしい。だからきっとふつうの純米の〈悦 凱陣〉は地元で消えちゃうんだろうと思ってた。

で、ひとくち飲んでみると、やっぱそうだよなーって感じの「ふつうにうまい」酒なのだった。だよなー。そうじゃなかったら辺鄙なイナカの古くて小さな蔵元が生き残ってるわけがないもん。

しかしとっても品のよい、なにかイキサツがあって都から落ちてきて山里に隠れ住むお公家さんみたいな酒なり。

そして右端ですけど、こんかいの事故の顛末とはなんのカンケイもない〈辯天娘〉は鳥取の酒で、こいつがここで写真に写ってるについてはちょっとしたイキサツあり。

ぢつはオーディオ関係のあるブツを(それはけっしてオーディオ用ではないんであるが)、それを試しに使ってみたいというある方に差し上げたのでした。

というのもそのブツ自体、おれはある人から10年ちょっと前にタダで譲っていただいたんである(まったく同じブツがもうひとつあるんだが、それはそれより少し前に中古品をネットで1万円で手に入れた)。だからそいつをタダで差し上げてもおれのフトコロはまったく痛まない。つか、ここんとこ使ってなかったからオーディオまわりに空き地がほんの少しだけ出来て嬉しいくらいのもんなのであった。

そしたらどうもその方はタダで譲られるのを心苦しく思われたようで、後日この辯天娘をくだすったんである。

だから、なんだか結果としてお酒1升と中古パーツを取っ替えっこしたようなことになってしまった。でもアレですよ。ここだけの話ですけど、おれの差し上げたブツは10年以上前にすでに中古品だった使い古しである。正直申し上げて、いつぶっ壊れたっておかしくないシロモノである。

それにひきかえ、いただいたのは当然ながら封も切っていない、おそらくわざわざおれにくださるために手に入れられた酒である。しかもご本人がお酒好きだから、ウマくない酒を下さるわけがないんだ。

なんだかおれのほうが得してしまったような気がする。いや、気がするんじゃなくてそれが真実ってものだろう。

で、お燗つけて飲んでみました。これまたウマい酒ですね。ためしに冷やでも飲んでみたが(冷や、ってのは『常温』のことなり)、冷やでもいける。蔵元が燗して飲むのを勧める所謂「燗上がり」する酒なんだが、神亀のふつうの純米酒のように燗つけないで飲むにはちょっと抵抗のある人もいそうな酒とは違う。これもなんつうか「ふつうにうまい酒」だな。

いやーありがたいありがたい。

ぢつは、このブツを引き渡すにあたって待ち合わせをした。どうせ待ち合わすなら(まあどちらも酒飲みですから当然のことながら)どっかで一献ということになって、日比谷のいつもの店へ行ったんでした。

まずは酔っ払う前にブツを差し上げた。こいつが5キログラムもあるから、持ってきたおれはシラフだからいいですけど、持ち帰ったその方は大変だったろうと思う。なにしろ飲みましたからね。もちろん日本酒を。なにを飲んだかまるで覚えてませんけど、女将の勧める酒で杯を重ねる。

しかも、よせばいいのに次の店へハシゴして安バーボンまで飲んでしまった。正直申し上げまして、よくもまああのブツを無事にお持ち帰りになられたものだと後で思ったものですが、そのときはこちとらへべれけでそんなことにアタマの回る状態じゃなかったね。

ところでセンター試験は今年で最後っていうから来年はどうなるのかと思ったら、来年からは〈大学入学共通試験〉ってのが始まるんだってね。それってどこが違うんですかね。

そいうや昔〈共通一次試験〉てのもありましたけど、アレが「センター」になり、こんだはそいつが「共通試験」になるってことですかい?

なんだかよくわかんないが、とにかくそういう試験を雪の降る日にやりますっていう、そこんとこだけは変わんないってことだな。

すまんね、昔から(自分のときですら)そういうことにとんと興味がないもんで。








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by god-zi-lla | 2020-01-18 13:43 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(2)

水色の一升瓶が二本

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人生と酒はヌルいに限るとおっしゃる人もおいでになるとせんだって日比谷界隈で聞いたような気がする。ヌルい人生についてはいやまったく同感でございます。生涯ヌルくてすむならそれに優るシアワセな人生がありましょうや。

ただ酒はどうですかね。ヌルい燗の合う酒もヨノナカいっぱいありますけど、お銚子の首が持てないくらいチンチンについた熱燗で活きる酒だってある。

ちかごろ「冷や」というと冷蔵庫から「冷やした酒」を出してくるとこが圧倒的に多くなっちゃって、オヤジとしたらいちいち文句つけるのも多勢に無勢、もう「冷や」といったら「冷やした酒」でいいやと白旗掲げ、老いては若者に従えというような今日このごろなんでした。

夏の酒である。まず右。

Ice Breakerは京都の玉川つう蔵元の酒で、コイツのことは何年か前に書いたから文末の「酒だ酒だ酒だ酒だ」ってとこを押して探してくれ。でまあ、なにしろオンザロックスで飲めと仕込んだ当人が推奨するような酒だから、コイツを冷蔵庫に入れて「冷やした酒」にして飲んだっていいようなモンである。

現にそれでじゅうぶんイケるのではあるが、じつはグラスの中で氷が溶けるのをハナっから計算に入れてる酒なのである。つまり濃く、かつまた日本酒としてはアルコール度数が高い。だからそこんとこを飲むほうも計算に入れて飲むほうが安心だったりする。

そういう夏にうってつけのウマい酒がここんとこ買えなくってね。夏になったから買おうと思ったときにはもう売ってない。なにしろ小さな蔵元のようだから売れたからって象さんに次ぐ象さん、いやいや誤変換(でもなんか想像すると楽しい)。売れたからといって増産に次ぐ増産なんてことはない。

なので初めて飲んでブログに上げたっきり買えなかったんだが、今年は本格的に暑くなる前だったのでひさびさに買えたんでした。じつにうれしい。これさえあれば今年の夏も乗り切れそうな気がしてくるじゃんか。

で一緒に買った夏飲む酒が左の「ひや」と特筆大書してあるヤツ。なにしろ名前が「ひや」である。ちかごろ「冷や」というと冷蔵庫から「冷やした酒」を出してくるとこが圧倒的に多くなっちゃって、オヤジとしたらいちいち文句つけるのも多勢に無勢、いやこれはすまぬすまぬ。年寄りなので直前に言ったことをすーっかり忘れておったわい。

こっちは初めて見た。大阪・能勢の秋鹿だからウチじゃあお馴染みの蔵元ですけども、コイツは知らなかった。

秋鹿の酒はおれの感じではたいてい「冷や」からあまり熱くつけない燗まで、どれをどうやって飲んでもウマい。そこにわざわざ「ひや」なんてのがあるんだから、コイツはどうよと飲んでみたくなるじゃありませんか。

名前は「ひや」だけど、ちょっとだけ「冷やして」みるのはどうかな。まあそれを「冷や」とは言わないけどさ。べつに酒を冷やして飲んだらイケマセンなんて言ってるわけじゃないですから、このオヤジは。


(熱燗用の旭若松がまだちょっと残ってるのよね)



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by god-zi-lla | 2019-05-21 09:34 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(6)

歳末熱燗準備号

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なんつうかこうアレじゃないですか。ガラガラガラっと戸車の音がするガラス戸を開けて入るような居酒屋があってね。いやあ今夜も冷えるねえなんか言いながら暖簾をくぐり、カウンターの向こうにいる親爺に熱燗1本頼むとするでしょ。そうすると親爺はおもむろにカウンターの陰から一升瓶を取り出して手元にあった一合徳利(じつは八勺しか入らない)に酒を注いで黒い五徳のガス台に乗っかって湯気の上がってるアルマイトの両手鍋に、八分目ほど(ということは実質六勺ちょいの)酒の注がれたその徳利を注意深くそおっと浸ける。

それから親爺はお通しのゲソわさとキッコーマン醤油の卓上瓶をあなたの前にトンと置き、あなたは湯豆腐を頼んだりするわけだな。

そういう場面でだよ。近ごろは日本酒でもすっかり当たり前になったワインみたいな横文字の、あるいは気鋭のグラフィックデザイナーがMacでこさえたような小洒落たラベルの一升瓶を、徳利に酒注ぐ親爺の手元に発見してごらんなさいな。

あちゃーそれはやっぱちっとばっか違うんでないかと、一瞬親爺にいらぬ講釈垂れそうになっちゃったりするでしょ。でまあ、口には出さねど顔にはそれがちょっと出たりなんかして。

すると親爺のほうもそれと察したかのように、けっ、酒のこと知ったふうな顔しゃーがってコノ若造が、というような視線をこっちへよこしたりなんかする(もしかしたら親爺とあなたはそんなにトシも離れてないのにさ)。

だけど酒にはなーんのツミもないのよ。ラベルと中身の酒の味にはなんの関係もないんである。

しかし、そうは言っても上の写真のような酒を見れば、あーコイツらは燗する酒だろうな。少なくとも外側が冷たく結露した銀色のワインクーラーで冷やされることを待ってるとは思えない。そーゆーのはもっぱら横文字ラベルとかグラフィックデザイナーMacラベルの仕事な気はする。

じつに身勝手な偏見というもんである。

でもね。そんなこと言ったっておれは燗して飲むためにこの3本を買い求めたのよ。なにしろ(ここ数日関東地方は暖冬異変気味とはいえ)季節は冬だ年の瀬だ。今年の暮れと正月はコイツらで楽しくあったまってやろうかなと思ってね(ラベルが揃いも揃ってこうなのはまったくの偶然というもんである)。

しかし考えてみりゃあまだ正月まで20日以上あるもんな。これじゃあちょっと足りそうもない。なにしろまん中の〈神亀〉の4合瓶はゆうべ栓を開けて少しなめちゃったし。ちょっと気が急いたか。年の瀬じゃなくてトシのせいだなきっと。こりゃあ一升瓶のあと1本か2本買わずば済むまいて。いまあるのが埼玉、兵庫、徳島だから北の酒か京の酒あたりかのう。

どんな酒にするか、考えるのも年寄りの楽しみなのじゃよ。




(それだけの話です)



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(オマケ)



ところでこのボヤボヤとした写真は久しぶりにキヤノンFD50mm/f1.4をマウントアダプタ越しに取り付けて撮ってみたんでした。露出は開放側に固定してピントリングをぐりぐりしてピント合わせてるんだけど、老眼も手伝って正直いって相当テキトーなんでした。そうするといろんなテキトーさが組み合わさって、ふつうに撮ってるのになんとなくヘンテコリンな写真になるのがなんだか面白くてさ。

しかし35ミリカメラの50ミリレンズはマイクロ3/4規格では100ミリ相当で、この酒の写真も狭い居間でめいっぱい後ずさりして撮ってんだよな。だから、じっさいもっといろいろ使ってみようと思ったらもうちょっと広角の、できれば24ミリ以下のFDレンズがあったら楽しそうなんだけどさ。

いちど銀座のカメラ屋のショーウィンドウでも眺めてこようかな。銀座にはまだ中古カメラ店が何軒かあるから。


by god-zi-lla | 2018-12-08 11:33 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(0)

トコロテンとコルトレーンは一瞬似てる_d0027243_22232209.jpg




しかしトコロテンは夏向きだがコルトレーンが夏向きとはいえない。

エチゴビールの〈スタウト〉の缶の裏側に印刷されたイラストなんだけど、見れば見るほどコルトレーンに見えてきちゃうのよね。

で、こういうジャケット写真があったんじゃないかと棚からいろいろ引っぱり出してみたんだけど、ドンピシャこれだっつうのは見つからない。

それでとりあえず〈Settin' The Pace〉の黒いバックにモノクロのコルトレーンがいちばん近い感じがしたので並べて比べてみたのが写真なんでした。

んー。もしかするとほかのサックス奏者だったかもしれない。アタマの格好とかモミアゲの感じとか生え際とかビリー・ハーパーにも似てるし。ロリンズの〈Work Time〉の写真もこんな角度だったか。

それにしてもなんでエチゴビールの〈スタウト〉にコルトレーン風のミュージシャンの絵なんだ。エチゴとコルトレーンて、なんか繋がりでもあるんだろうか。コルトレーン、じつはエチゴ生まれだったとか、お爺さんが越後の船乗りで乗ってた北前船が難破漂流してアメリカに辿り着いたとか(大黒屋光太夫かよ)。そういう故事来歴はスタウトの缶にもエチゴビールのホームページにも何も書いてない。

しかも、よく見れば描かれた楽器はテナーかアルトかよくわかんない、けっこうヘタっぴなイラストの気がする。ミュージシャンの姿かたちもたまたまコルトレーンに似ちゃっただけかもしれない。

だけどなんかうれしいから、見かけるとつい買っちゃうんですこのエチゴビールのスタウト。

でもね。エチゴビールで今いちばん気に入ってんのは〈ホワイトエール〉ってヤツね。あのちょっと白濁したビール。ヴァイツェンっていうんでしょうか。もちろんドイツとかベルギーのビールにもありますけど、どれも高い。エチゴビールはそこまで高くないからケチなおれでもたまには買えます。

コルトレーンといえば1956年ヴァン・ゲルダー・スタジオで栓抜きを探してる声がレコードになってるくらいだから、そりゃあ間違いなくビール好きだったと思うんだよな。

もしもRVGが冷蔵庫に買い置いてあったビールが瓶じゃなくてプルトップ缶だったらコルトレーンが栓抜きを探す必要もなく、その声がマラソンセッションのテープに残されることもなかった。

そうするとコルトレーン似のサックス奏者が日本の缶ビールに描かれることもまたなかったかもしれない(まったく、なんの説得力もないな)。



by god-zi-lla | 2018-08-08 18:54 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(2)

酒買った

酒買った_d0027243_16221149.jpg


まるっきり今日は初夏だな。数日前は肌寒くてナベにしたってのに。

タケノコ茹でたし今夜はタケノコご飯にしよっと。それにタケノコとワカメのお吸い物に、タケノコほか野菜の天ぷらでどうだ。

ちょうど今朝、新しい酒が2本届いた。こいつぁ春から縁起がいいわえ。

左はおれんちじゃお馴染み京丹後市の〈玉川〉だが22度以上あってもはや「日本酒」ではなく「雑酒」だ。たしかいっぺん飲んだことある気がするんだけど、どんな酒だったのか見事に思い出せないのは度数高くて酔っ払っちゃったのかもな。

まあいいさ。忘れりゃ忘れたで、またイチから楽しめるってことよ。

右は香川県琴平町、丸尾本店の〈悦 凱陣〉。そういえば琴平町の金丸座で〈こんぴら大歌舞伎〉を見物したとき木戸の脇に〈悦 凱陣〉の薦被りが飾ってあったなあ。だけど地元なのに売ってないの。丸尾本店てのはうんと小さい蔵元だそうで、ちょっとしか仕込まないらしい。しかも聞けば今のところ後継者がいないというしさ。見つけたら買って飲むしかないだろ。

つうわけで、いま台所に転がってる酒はこの2本に加えて熱燗用の〈神亀〉で都合3本。きのうの晩までは〈秋鹿〉も残ってたけど、今日2本来るのがわかってたから飲み干して居場所を作ってやったのでした。へへへへ。

さてそれでは、と。

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by god-zi-lla | 2018-04-20 16:27 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(0)
今年最初の『酒』が今年最後の『酒』_d0027243_13092597.jpg

どういうわけだか年々歳々、年の瀬の慌ただしさと新年の清々しさが自分のまわりから遠のいていくような気がしてならない。ひょっとしてこれもトシのせいなんでしょうかね。

しかしまあなんだな。そもそもおれは何事にせよびしっびしっとケジメをつけて人生を過ごしてきたほうじゃないし、だいちケジメなんてものは好きでもなんでもない。出来たら年がら年じゅうダラダラと無目的に行き当たりばったり暮らしていけたらいいなあと思ってるうちに還暦を過ぎたくらいなもんで、そういう意味じゃあ年末年始のケジメがなくなってくってのも願ったり叶ったり、我が人生に悔いなしというべきなのかもしれませんがね。

つうわけで酒だ。行き当たりバッタリの人生に酒は不可欠なんである。オーディオもレコードも場合によっちゃヨノナカから無くなったってかまわないが、酒と本はなくなると困る。酒と本がありゃあ人生どこへ行き着いたってかまやしません。

ことに酒。そんなにたくさんはいらないんです。もうトシだしね。昔のように浴びるほど飲むなんてこともないしさ。うめえなあと思える酒が少しだけ、だけど何種類か、出来れば順繰りにいろんな酒に変わってくれるとうれしいんだけど、それって贅沢ですかね。

で2017年もお終いが近い今日、台所に転がってるのは関東の酒がふたつ、奥州の酒がひとつ、それから摂津の酒がひとつ。神亀はもっぱら熱燗で、あとの三つ、黒トンボと酔右衛門と秋鹿は燗でも冷やでもいいんだ。どれもそれぞれにうまい。

いい酒飲んでボンヤリ朦朧としてるうちにいつのまにか古い年が去って新しい年が来てくれてたりするとうれしいんだけどね。なかなかそうウマくはコトは運ばない。

酒飲んで、今年も来年も忘れたい。

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今年になってから〈酒だ酒だ酒だ酒だ〉っていうカテゴリーのエントリーがひとつもなかったことにさっき気がついた。なのでこれが今年最初で、最後の酒の話題。

すいませんね、こんなので。


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by god-zi-lla | 2017-12-30 18:21 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(0)
初夏の四合瓶まつり2016、なんちて_d0027243_15372110.jpg



ちかごろうちの奥さんはめったやたらに出張が多い。出張といえばお土産である(ということもないか)。そんなにしなくてもいいのにと言うんだが、旅先で見つけたお酒を宅配便で留守宅(おれは家にいますけど)へ送りつけてくる。お土産ではあるんだが知らない酒を買ってきては帰宅して栓を開け、あーでもないこーでもないと品評するのが楽しみであるらしい。まあ、大半はおれが飲んじゃうんだけどね。

それから近所に住む「サー」の娘が(先般アラサーからアラが取れてしまったので我が家ではそう呼んでいる。本人は『あたしゃ福原愛ちゃんかよ!』と文句言っているが構うもんか)、たまに旅行に行くというとこれまた旅先で見つけた酒をえっちらおっちら担いで持ってくる(宅配便代がもったいないから体力でなんとかしている)。これもお土産ではあるんだが知らない酒を親のところへ持ち込んではメシを作らせて1食浮かす魂胆もあるらしい。

つうようなわけでちかごろは四合瓶が台所にゴロンゴロンと足の踏み場もないんであった。左から秋田の〈福乃友 純米原酒〉、奈良県生駒は〈山鶴 特別純米酒〉、越中富山の〈富実菊蔵 純米五年原酒〉、播州は姫路〈八重垣 特別純米 五百万石〉、きのくに和歌山〈超辛口純米酒 南方〉、それから金沢の〈福正宗純米吟醸原酒 金澤〉。

ずいぶんとあちこち行ってるもんだねえ。〈南方〉はあの南方熊楠の生家が蔵元で、そこの酒なんだそうだ。〈金澤〉は我が家では準レギュラー級の福光屋の酒なんだが、これは娘が富山・金沢へ旅行だか出張だかしたときに持ってきた酒で、おなじみ福光屋の、しかし地元金沢でしか売ってないのを求めてきたんだと講釈もいっしょに付いていた。さっすが「サー」だね。

じつはあと2本ほどあったんですけど、うっかり写真撮る前に飲み干しちゃったんでした。そしたらダブって買ってこないように記録しといてと言われたもんだから、このエントリはお土産備忘録であったりもするんだな。

まあそんなこんなですから、ここんとこおれはちっとも自分で酒を買いに行かない。まあその必要もないんですけどこれだけ量あれば。ほんでもってそれがなんかこう、とってもウレシイような、ちょっぴりサビシイような気分。

そういうわけで、このあとのカレンダーを見てみると仙台だの稚内だの新潟だの大阪だのと予定が書き込んである。さて稚内にも地元のお酒なんてあるのでしょうか。ちょっと心配です、なんつて。


*写真はOM-D EM10にキヤノンFD50mm/f1.4で。ジオラマモードとかじゃなく無加工。

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by god-zi-lla | 2016-05-26 08:52 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(8)
左は「悦」、右が「福」。正月の酒_d0027243_824641.jpg
お正月だからお正月らしい名前の酒に今年はしてみた。

んじゃなくって買ったらたまたま名前がそういうふうに揃ったんで、この2本は正月に取っとこうってだけなんでした。よく見りゃ右の「福」は水面がすでに下がってるでしょ。栓開けてひとくち飲んでから正月の酒にしようと思ったもんでね。

「悦」のほうはめったに手に入らないマボロシ級の香川県の酒で、暮れも押し詰まってたまたま買えたのが8年ぶり2回目。ウマい酒だなあと思ったような覚えはありますけど、どういうふうにウマかったのかさっぱり覚えてないの。だから正月が来るのが楽しみではありますね。

だけどまあ日本酒ってのはそもそもメデタイ名前が多いからさ。じゃあこの2本を別にしていまウチの台所の床に転がってる飲みさしの1升瓶2本はどうかって見れば、1本は「寿」だしもう1本は「亀」じゃんか。なんとまあ4本揃いも揃っておメデタイやつらでございます。

さて大掃除も終わったし、今日は今年の映画の見納めだ。
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by god-zi-lla | 2015-12-30 08:12 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(2)
ペンギンとヤゴ(ちょっと早いけど夏のお酒)_d0027243_14401318.jpg
よくわかんないんだが関東地方も梅雨入りしてんですかね。

まあ梅雨が好きなわけじゃないから梅雨入りしてほしいとは思いませんけど、どーせ来るんでしょうからトットと来てトットと終わらして夏になってもらったほうがこちとら気分がいいや。こうやってすでに夏の酒も買って飲み始めちゃってんだからさ、気の早いジジイというものは。

左のは京都の玉川を作ってる木下酒造という蔵元のIce Breakerつう名前の酒でラベルにいるのはペンギンである。いやだいたい酒に英語の名前をつけたところからしてすでに大胆不敵な感じではありますけど、ご存じの人はご存じのとおりここんちの杜氏はイギリスの人だから英語名前の酒だってべつにかまわない。

氷をぼっ壊す人つうのは何かと思えば辞書を引いてみますと、パーティーやなんかでジョークとか言って"場"を和ませることをbreak the iceと言うんだって書いてある。するとそれをする人が彼の国ではIce Breakerということでありましょうか。なるほど。じゃあそういう人を日本語でなんて呼んでただろうかと考えても、なぜかなにも思いつかない(もともとこの国にはそういう"場"がなかったってことかな)。

それはともかくIce Breakerっつうクールな名前にラベルはペンギンと氷山ですから、これはもうコイツを飲んで夏を涼しく過ごせよっつうご託宣以外のナニモノでもないんである。

かたや右のやつの絵はヤゴで、裏のラベルを見ると「夏ヤゴ」つう名前になっているけどオモテ側には日本酒とあるだけで酒の名前はありません。まあ見りゃあヤゴってわかるだろっつうことか。Ice BreakerのほうにIce Breakerと書かれてるのは、そう書いてなかったら酒の名前がペンギンだと思う人がいるからかもしれない(まあ違うでしょうけど)。

こっちは海老名の酒である。海老名は神奈川県じゃあ普通に知れた地名だけど全国的にはどーなんでしょうね。とにかくその海老名市にある泉橋酒造という蔵元の酒で、このときのは赤トンボつう酒だな(そういやこれも名前は書かれてない)。ようするに酒といえばコメ、コメっちゃあ田んぼで、田んぼにトンボはつきものでトンボっちゃあヤゴだということなんだろうな。

玉川のペンギンは京都の酒なのでいつもの徳島の酒屋さんから送ってもらったんだけど、ヤゴの泉橋酒造のほうは神奈川県の内陸部にある海老名市だ。以前横浜にずっと住んでたときはまあ準地元みたいなもんだから比較的ラクに手に入ったのが、都内に越してくるとこれがなかなか見つかんないの。赤トンボの写真のやつは仕方なくその徳島の酒屋さんに頼んだんだけど、なんかやっぱ近所のものを遠くから買う気持ち悪さが先に立つもんだから、それ以後は今も横浜に住む両親のとこに行ったついでに買うことがあるだけになっちゃった。

それがせんだって銀座の端っこから外堀通りを行ったつい京橋の取っつきのところに(住所は銀座みたいだ)、横浜の南太田にある君嶋屋っていうどっちかっつうとワインのほうが有名な酒屋がちっちゃな店を出してるのを発見してさ。おーここだったらきっとあるぜ泉橋、と思って入ったら案の定冷蔵庫の真っ正面にコイツがいたのであった。うれしいよねえ。

でこの2本の酒はこともあろうにどっちも冷蔵庫で冷やすかオンザロックにして夏飲めというんである。だいたいね、「冷用酒」なんつって売ってる酒は大概とってもマズい。キンキンに冷やして味もなんもわかんないくらいにしなきゃ飲めないから冷用酒っつってんじゃないかと思うようなのがほとんどである。それがこのマジメにうまい酒を醸してるふたつの小さい蔵元の酒はまったく例外中の例外ってやつでさ。いやーこういうのを出してくれるとホントうれしいよ。

だけど、まだ夏になってないんだよな。これから梅雨だっていうんだから夏はその先だもんな。けど2本とももう栓を開けて飲み始めちゃったしな。まあふつうに考えて夏まではとても持ちません。んー。じつに困ったことである。どーしましょ。

なんつって、写真は夏の酒2本しか撮ってませんけど特別夏向きといってるわけじゃない酒だったら、じつは1升瓶で3本ほかに4合瓶のが1本あるんでした。えへへへへ。だからまあ最低7月のアタマくらいまではなんとか持ってくれそうな気もするんですけどね。いやまったく、呑んべえってな困ったモンでございます。

どちらさまも元気で梅雨を乗り切って下さいまし。
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by god-zi-lla | 2015-06-06 14:40 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(0)

萬事酒盃中

萬事酒盃中_d0027243_12375346.jpg
ちょっと春らしくなってきたかな。

楽天に店を出す四国の酒屋さんからいつも酒を送ってもらってるんだけど、ときどき飲んでいる広島の亀齢っていう蔵元の酒にこういうラベルのやつがあるのを見つけたんでした。でまあ、この五文字をしばらく眺めているとですね。あー、なんかこう、おれの人生そのものだよなあと思わず呟いてしまう呑兵衛というのが世間には大勢いるんではあるまいか(もちろんおれも含めて)なんてことを思ったのであった。

なにがどうっていうんでなしに、とにかく自分の人生万事盃に注がれてゆらゆら、さざなみの如く揺れる酒のなかにぜーんぶ漂ってたようなもんだよなあ、なんてね。まるで人生もうおしまいのようなことを言っておりますけど、なんかそんなことを思わず思わせる五文字なんだもん。

百年書法裏
萬事酒盃中
いやまあホントにそういう意味かどうか全然わかりませんが、どうもこんなふうに連なってる五言の詩のある一節のようなんだな。

酒飲みが酒を飲んでぐだぐだ愚にもつかないようなことを喋りあって笑ったり怒鳴ったり泣いたりしてるのは、あるいはひとりで杯をつぎつぎと乾しながら次第次第に身体がふらふらと揺れはじめ、しまいには椅子から転げ落ちそうになったりするほど飲むなんてことは、酒を飲まない人からするとまったく時間の無駄以外のなにものでもないようにみえるらしい。

えーとね、それは全面的に認めます。たぶんホントに無駄なんです。どうひいき目に見たって絶対に生産的な活動というものの範疇には入らない。ときどき自分でも思うもん、この酒飲んで無駄に過ごした時間というのを何か有意義なことに使ってたとしたら、どんなに充実した人生になったことなんでしょうって。

だけどね、人生なんてものは充実してりゃあいいってもんでもないんではないか。と、酒飲みはその朦朧とした意識のなかでホザいたりしていっこう反省するそぶりも見せない。もっというとだね、おれは酒飲んでぐじゃぐじゃのぐでぐでになるために一所懸命働いてカネ稼いでたりしてたような気さえするわけだ。時間のムダするためにそれ以外の時間を費やすっていう、つうことはもしかしてそのために費やされた時間も当然ムダな時間であろうわけで、そうすると酒を飲み始めて以降ほとんどまるごとおれの人生というのはムダに使い果たされたということと、おんなじだってことになる。

万事は酒盃のうちにあり。
まあ、そういうことなんだな。
(勝手な解釈)



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by god-zi-lla | 2015-02-21 09:49 | 酒だ酒だ酒だ酒だ | Comments(2)