神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla
Mark Murphy / THAT\'S HOW I LOVE THE BLUES_d0027243_10545452.jpgまったくいつまでも降り続くもんだねえ。どうなっちまったんだ今年の梅雨は。
こう多湿な日々が続くとウレタンエッジのスピーカーのユーザーは気が気じゃありませんな。

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きょうびジャズ・ヴォーカルてえと白人女性シンガーばっかりがもてはやされて、男性シンガーなんてものは一顧だにされませんもんね。せいぜいたまに聴かれたりするのはジョニー・ハートマンとコルトレーンの共演盤くらいだったりしますか。

寂しいねえ。
なーんつっても、おれだってそうそう聴きゃしませんけどさ、ジャンルを問わず男が歌うのは多分ひとより好きなんだろうな、とは思いますね。エルヴィス・コステロ、オル・ダラ、ジョン・フォガティ、ドクター・ジョン、ジョー・ヘンリー…。

わはは、ジャズの人、出てきませんな。

マーク・マーフィーは名盤「RAH」のCDを聴いて病みつきになった勢いでオリジナル盤まで手に入れてからは、どこにもなさそうでいて、いつも意識してるとレコードやCDがそれなりに集まってきたりしてるんでした。

この人スタンダードをしっとりと歌ういわゆるクルーナーじゃなくて、ジャズメンのオリジナル曲に歌詞つけてバリバリ歌い倒す剛腕歌手なんですね。いやもう、とにかくうまいのよ。それでもって非常にジャズを感じさせる歌。とにかくコアなジャズ聴いてる合間にかけて違和感のない人なんだな。

しかしこういう人がメジャーになるとは限らないんだよねえ。まあジャズだから、ジャズ全体がマイナーな存在だから、仕方ないんだろうけどね。

写真の「THAT'S HOW I LOVE THE BLUES」は最近、幅わずか20センチくらいしかない男性ジャズ・ヴォーカルのエサ箱から抜いてきたRiversideのモノラル盤。オリジナルかもしれないけどわかんない。わかんないけど、いい音。

うーんこれはRahほど凝ってなくて、おれはこっちのほうが好きだなあ。
# by god-zi-lla | 2006-07-25 12:36 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)

NATIVE DANCER

NATIVE DANCER_d0027243_971434.jpgもういまさら何もいうまでもない、ウエイン・ショーターミルトン・ナシメントと組んで作った1975年の名盤ですな。

いやほんとに何をいまさらなんですけどね。これがリリースされた当時からリアルタイムで知ってて、しかもウエザーリポートのファンだったのに、ショーターのファンなのに、レコード屋でもさんざぱら見てきてるのになぜか持ってないどころかちゃんと聴いたこともなかったんですよ。ずーっと横目で睨んだまま30年たっちゃった。どーしてだろうね。

てなわけで、コンディション良さげでオリジナルに近そうでうんと安い米国盤があったので買ってきましたもんね(ジャケット左肩にダイモのシール貼ってあるけど)。

いやーなんで今まで買わなかったんだろ。もっと早く買っておけばよかったと後悔先に立たず。ブラジル音楽、ミルトン・ナシメントに以前は興味がなかったからなのか、この中途半端っぽいジャケットのせいなのか。きっと両方だな。

しかしミルトンのファルセットのスキャットって、トニーニョ・オルタとおんなじなんですね。へーえ。
と、そんなことにすら今ごろ驚いているくらい無知なんですけど、遅ればせでもなんでも、これは聴いてよかったよかった。何も考えず楽しい。ウエザーリポートよりずっと楽しい
# by god-zi-lla | 2006-07-24 13:21 | 常用レコード絵日記 | Comments(3)

アジのフライ

アジのフライ_d0027243_963477.jpgそれにしても、いつまでも性懲りもなく降り続けてくれる梅雨前線であることよ。もう7月も下旬だぜ。

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おととい突然鯵フライが食いたくなったんだけど、おあつらえ向きのアジがなくてなぜかサンマの塩焼きに化けた。しかもこのサンマがイマイチだったもんだから、さらに鯵フライ食いたい思いは嵩ずるばかりで、きのうは鯵フライの夕飯。

どうもね、この鯵フライてえものを軽んずる風潮が世間にはあるようですがね、ちゃんとした鯵フライなんてものは、非常にうまいもんですからね。東南アジアで水揚げ加工されて輸入された出来合いの鯵フライなんかを食って、あんなものはウマかない、なんてホザいてるようじゃダメだかんね。

おれがアジフライに目覚めたのは築地界隈で昼メシを日常的に食うようになってからなんだけどさ。とにかく今を去ること25年前、とある場内の飯屋で何の気なしに鯵フライ定食をたのんで食ったわけだな。そしたらこれが死ぬほどウマい

あんまりウマいんで「ウマいなあこれ」と叫んだらカウンターごしにおばさんが、「あのね、このへんの鯵フライはみんなお刺身用の新鮮なアジを揚げてるんだよ。だからそこいらへんの食堂で出してるのや冷凍食品とは違うんだからね」と言われましたね。「自分の店」じゃなくて「このへん」っつーとこに築地のプライド見ましたもんね。

いやそれでもってやってみました。三枚におろされて「刺身用」として売られてるアジをばスーパーで買ってきてゼイゴを取り腹骨や小骨を取って軽く塩振ってコロモつけて揚げて食ってみると、「いやこれはたしかにウマい」。

コロモのサクサク加減とアジの身のふっくら揚がり加減に、おおーシロートでもこれくらいウマい鯵フライができるのかあ、と感動しましたもんね。

アジなんて魚はそうそう高いもんじゃない大衆魚だから、新鮮な刺身用ったって値段はタカが知れてるしね。じつに価格対満足度の高い夕飯のオカズですよ。

まー作るにあたってのキモは下拵えのときに小骨やゼイゴ、ヒレや尻尾などをキレイに取ってやること。ようするに刺身で食える状態にしてやることだな。ヘンな鯵フライ食うと口の中で骨やらなんやら固いものが気になるでしょ。

ちょっと手間はかかるけど、手間かけただけのことはあるからさ。

鯵はどこの鯵でも新鮮な小ぶりのマアジなら良し。
関アジで鯵フライ作るなんてのは悪趣味だから、やめときましょ。
なんたって家庭の夕飯のオカズなんだからさ。

写真撮ろうと思ったときには、もうこの2切れになっちゃってたよ。
だから揚げたての写真じゃないからごめんよ。

いやー自分で作って言うのもなんだけど、ウマかったー
# by god-zi-lla | 2006-07-23 09:45 | 食いモンは恥ずかしいぞ | Comments(2)