神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla

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いやー終わっちゃったなあワールドカップ。一生に一度じゃなく、もっぺん見たいよなあ日本で。でも、次やったとしてもその時おれはもうこの世にいないか、でなかったらすげージジイになってるよなあ。

と、同じことをフランスvsアルゼンチンの味スタのバックスタンド上のほうで息子に言ったら、もしそのときお父さんまだ生きてたらボクが車椅子押してここまで連れて来てやるよと言うんだ。

息子の優しさにウルウル涙がちょちょぎれる、というよりは、なんかずいぶんなジジイ扱いじゃんよ。おらぁそんなヨボヨボになってんのかよ。車椅子かよと、むしろ一瞬ムカっときたりなんかしてね。

でもそれをぐっと押し殺して、おーありがとう。そんときゃよろしく頼むよ。ほいでもって、出来たら冥土のミヤゲにメインスタンドのいい席のキップを取っとくれ。ジャパンのレプリカジャージも一緒にな。それからジジイになってもハイネケンは飲みたいもんぢゃな。

なんちて。

だけどあれですね。次があるかどうかは別として、ジャパンが今回よりも上のレヴェルに行くにはマジで別の努力が、しかも広範囲に必要だろうな。準々決勝見てて思ったが、このハードルは相当高いぞ。

ジャパンの選手も口々に言ってたけど、ワールドカップをきっかけに子どもたちがもっとラグビーをやるようになることが、まずもって必要条件なわけだ。競技人口が増えて裾野が広がって初めて、当然のことながら頂上をさらに高く出来る「可能性」が見えてくる。

だけど、子どもたちにもっとラグビーやってほしいって言うだけだったら、そりゃあもう日本政府の「少子化対策」と大同小異ってもんではあるまいか。

でね。何よりも最初にやんなきゃなんない「土台作り」のそのまた土台作りは、日本じゅうの小中高校の校庭に芝生を植えることだと、おれは思うんだよ。

ラグビーってのは芝生の上でやるスポーツで、地ベタでやるもんじゃありません。

むかし(つか今でもサッカー含め日本的には「フツー」の土のグランドでやってる人たちはそうでしょうが)練習や試合が終わると膝小僧だのヒジだのオデコだのに「ハンバーグ」つうもんがひんぱんに発生したんである。地域によってちがう名前がついてる場合もあったでしょうが、ようするにヒドい擦過傷のとこに出来るデカいカサブタがハンバーグのように見えるわけだ。カタチも色も。しかもスリキズが出来たときすぐに洗ったりしないもんだから血の中に泥だの砂だのが混じったまま凝固してカサブタになってんの。

そういうの当たり前なわけだ。当然痛い。風呂なんかおっかなびっくり入ったもんである。しかも次の日の練習でその出来立てのカサブタんとこをまたガガーっとやっちゃったりする。なにしろちゃんと治ってないんだから悲惨なもんだ。化膿しやすい体質のヤツなんか目も当てられないことになって可哀想だった(想像するだけでも、ひいぃー、って感じするだろ)。

ワールドカップなんか見てても近ごろはストッキングを足首まで下げてスネを露出さすのが当たり前だし、ジャージは半袖が標準になってますすけど(長袖ジャージなんて売ってないんじゃないかねイマドキ)、昔おれたちが地ベタのグランドだけでラグビーしてるころ、ストッキング下げてるのは「身だしなみ」というより自分の身を守るという意味で少しヤバいことだった。

しかしハンバーグもヒリヒリと痛いが、地ベタに衝突するのはもっと痛い。タックルしたりされたりして対人衝突の衝撃だけでもじゅうぶん痛いとこへ持ってきて「対地衝撃」はもっと痛い。地ベタったってよく耕した畑や花壇みたいなグランドなんてほぼありえないからさ。ばやいによっちゃ脳震盪とか起こしたりする。そういう衝撃はヘッドキャップじゃ防げない。

だからね。ラグビーってのは本来芝生の上でもっぱらやるスポーツなのよ。

ほら。ニンゲン、目の前に芝生の広っぱがあればどんな人でもそこにゴロっと寝転んでみたくなるもんでしょ。誰しもゴロってしてみたくなるところでラグビーを始めれば、ゴロって転がることに抵抗が減ります。もうウンと減る。小さい子なんか自分から進んで転がっちゃいそうなくらいだ。

タックルに行っても対人衝撃に耐えられる勇気と体力がとりあえずあればいいってことになる。地面に激突する恐怖はあまりない。もちろん「ハンバーグ」だって生産量ガタ減りします。

仮にですね。自分はラグビーやったことないのに子どもにラグビーやらしてみようかなと思う奇特な親御さんがいたとしてもさ、たまたま見学に行った近所のラグビースクールのグランドが「土」だったら絶対躊躇すると思うよ。いや、躊躇するだけならいいけど、半分以上の親はそのまま子ども連れて帰るんじゃあるまいかね。じゃなかったら子どものほうが、えー、こんなとこでやるのヤダーって言いそうじゃん。

なにしろテレビで見たワールドカップのピッチはどこもみんなキレイな芝生だもん。それが行ってみたら地ベタ。冬の乾燥した日なんかに風が吹くと土埃が盛大に舞ったりする。ゲホゲホゲホ。そんなところでラグビーやらそうと思わないほうが真っ当な親心というモンである。

地ベタでラグビーやると、雨が降ろうが降るまいがジャージは泥だらけだからね。洗濯はタイヘンだよ。だけど芝生だったらそれほどのことはありません。練習や試合終わったあとジャージ着たまま電車にだって乗れるかもしれない。

雨なんか降ったらもう地ベタのラグビー選手は泥人形と化す。イングランドの白いジャージもオールブラックスも区別なんかつかないね。銭湯なんか行こうもんなら、キチャナイから脱衣場へ入れてもらえず焚き口のほうへ回われって言われるからね(実話です)。

アタクシ、高校生のころ「雨中泥濘戦」のあとぐちゃぐちゃのジャージをろくにすすぎもせずに自分ちの洗濯機にブチ込んで回したところ、洗濯機がガガガガガと異音を立てて見事に壊れ母親に大目玉を食らったことがあります(ほんとバカな高校生であった)。

だから芝生のグランドは必須です。これなくして競技人口の真の拡大はありえない。

ラグビーってな老若男女初心者からプロまで、どんなレベルであっても危険な競技ですから、取り除くことのできる危険はできる限り事前に取り除いておかなきゃならない。

ところで、Jリーグが〈百年構想〉というのを掲げていて前からすごいことだなあと思ってるんだけど、その大きな柱に「芝生化」というのがあって〈あなたの町に、緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設を作ること。〉っつうスローガンを掲げている。

この運動は少しずつ成果を上げつつあるようだけど、こういう取り組みを多分ラグビー界はしてこないまま長い低迷期を過ごし、今回のワールドカップの盛り上がりだって正直ジャパンの頑張りがあってこそのモンだった(伝え聞けば、そんな努力はそっちのけにした協会内の権力抗争が長年続いてたらしいじゃんか)。

大学生の試合でコクリツが満員になった時代から地道な努力を重ねてればきっと何らかの成果も見込めたでしょうに、あの頃はあの頃で特定の伝統校の人気にオンブにダッコだったもんなあ。

まあプロリーグ構想も結構ですが、Jリーグに教えを乞うて(あるいは手を携えて)地道に学校の校庭に芝生を植えたり、芝生で競技のできる公園や広場を作ったりする運動を進めるのが肝心だと思うんだけどね(Jリーグはホントえらいと思う)。

そういえばジャパンのプロップ稲垣選手が母校のグランドの芝生化に大金を寄付したってニュースがワールドカップの直前にあった。そうなんだよ、そこなんだよなって、膝を叩いて大いに感じ入ったものである。

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写真は昨年訪れたNZ南島、クイーンズタウンでたまたま見かけた地元クラブのピッチ。惚れ惚れするような環境なり。そんなに上質の芝生ってわけじゃなかったけど、これで十分だ。ブルーのポールってのが珍しい。視認性悪くてキック外しそうだけどな。

ゴールの向こう側には小さな清流があって若いお父さんが子どもと散歩してたんだよ。こういうところでラグビーやれたらほんとシアワセだよなあ。




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by god-zi-lla | 2019-11-06 23:34 | 日日是好日? | Comments(5)
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ところで南アフリカ代表の愛称は〈スプリングボクス〉という。スプリングボックつうのは動物である。

写真は奥さんの知人が南アフリカへ観光旅行に行ったミヤゲにくれた岩塩である。南アフリカに観光へ出かける日本人はなかなか珍しい気もするが、頂戴したときこの便利なミル入り岩塩のラベルの絵がスプリングボックだと一瞬喜んだんである。

スプリングボックって動物はウシ科というから、インパラとかトムソンガゼルとかああいう足の速そうなシカっぽい動物の一種みたいだな(ウィキペディアでもなんで調べておくれ)。

そしたらこの絵の動物はラベルに印字されたブランド名の〈ORYX〉、オリックスというスプリングボック同様アフリカにいるウシ科の野生動物なんだってさ。なーんだ残念。まあいいや。こんだ南アフリカへ行かれたらスプリングボック用の鹿せんべいおミヤゲにお願いしますね(ちなみに、このお塩はあんまりしょっぱくないので重宝しております、はい)。

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ところでその南アフリカって国はアパルトヘイトを国是にしてたから長い間世界中からツマはじきにされてたのは誰でも知っている。もちろんスポーツの世界でもツマはじきになっていてラグビーも例外ではない(ワールドカップも最初の2回は参加を許されてない)。

しかしニュージーランドはなぜか世界中でほぼ唯一、オールブラックスを別名チームに偽装したり、マオリ系の選手を外したりしながら時々南アフリカへ行って試合をしてたらしい。つまりまあ、ぶっちゃけニュージーランドの好敵手になるような国はそうそうないわけで、南アフリカは世界のラグビーからツマはじきにされていながら世界有数のラグビー強国であり続けたから試合をしたかったんだろうが、そんな「理由」は屁のようなもんである(そういうオールブラックスに当時の世界のラグビーを統括する団体〈IRB〉がペナルティを与えたって話は聞いたことがないから、ヤツらも大なり小なり人種差別的だったというしかないが、コソコソかつ大規模にアパルトヘイト下の南アと貿易を続けてた日本のほうが罪は重いだろう)。

だけどまあそんな状態だから、南アフリカのラグビーはいわゆるひとつの「ガラパゴス化」してしまう。

話は変わりますけどラグビーではボールがタッチライン(サッカーでいえばサイドライン)を出ると、大抵「ラインアウト」つう両チームのフォワードが縦に並んだ列にボールを投げ入れるというのをやってゲームを再開する。

そのとき相手に奪われないようボールを確保するためジャンプしたりなんかする。そしてそのジャンプする人を支えて持ち上げたりなんかもする。

だいたいジャンパーの前後ふたりでパンツを掴んで思いっきり持ち上げて完全に両ひじがまっすぐに伸びてロックされるところでボールを確保して次の動作に移るまで支え続けるわけです。

ジャンパーを持ち上げるだけなら、じつはそんなに難しくない。草ラグビーレベルでもジャンパーの体重が90キログラムくらいまでなら上げられます。なにしろ二人がかりだし。しかもお地蔵さんとか石臼とか米俵とかと違って、自分で飛び上がってくれますから。

ようはジャンパーが自分で飛び上がるチカラにサポーター二人のチカラをタイミングよく加えてより高く差し上げてやり、頂点で一瞬止まればいいわけだ(ずっと空中で静止してると、それは反則)。だから両ひじはしっかり伸びきらないとタイヘンです。でないと筋力で支えなきゃなんなくなる。だけど肘の関節をロックしちまえば、どうってこともない。

それよりタイヘンなのはラインアウト全体がサインプレーですからダミーで飛ぶ人もいる。ボールが投入される直前に並び順を前後入れ替える。支えると見せて、その人が飛ぶ。飛ぶと見せた人が支える。そういうことを目まぐるしくやるんですけど、これをうまく覚えらんない。入れ替わろうとして味方同士ぶつかったり、本来そこで飛ばなきゃなんない位置に誰もいなかったり。

いやもう、たーいへんなのよ。

そもそもこんなプレイは昔ありませんでした。ジャンパーは自力だけで飛んでボールを取る。まわりの人が支えたりしちゃいけません。それをやると昔は〈リフティング〉つう反則でペナルティを科せられた。

だから今ならジャンパーの足は地上から楽々1メートル以上離れますけど、昔はせいぜい50センチかそこらピョンと飛ぶだけでした。前後から支えるなんてもってのほか(ときにコッソリやらんでもなかったけど)。もちろん空中で止まるなんて芸当はできっこない。

つまりなんちゅうか、想像してみればわかりますが「絵」的にもなんとなくジミなのね。

じゃあなんで〈リフティング〉つう反則だったものが当たり前のプレイになったかってば、最初はアパルトヘイトで「ガラパゴス化」した南アフリカが国内のローカルルールとしてラインアウトのリフティングをやってたんだそうだ。

理由は知りませんけども、まあそのほうが面白いからだろな。

たぶんほかの国の連中もコッソリ試してみたりしたんだろう。なんか面白いぞ。じゃあってんで、限られた範囲で「試行」もしてみる。そしたらみんな面白っていう。そんなに危険が増えるわけでもない。むしろラインアウトでのつまらんイザコザが減るんじゃないか。だったらこの際ルール変えようじゃんということになった(と思う)。

ラグビーのルールって、常に(観客の側に)より面白いと思えるほうに改正され続けている(それに加えて危険回避とスピードアップの方向)。ルール改正に関してあんまり躊躇というのがない。けっこうシーズン前に協会から「試行」ルールが示されて世界中すべてのレベルで試行とか、高校生以上とか、トップのリーグだけとか通達が来る年がある。

で、やってみて(見る側もやる側も)イイ感じだと正式にルール改正になる。

おれがラグビーを始める直前までトライはペナルティゴールと同じ3点だったのが4点に増えた。それがさらに5点になってもう30年くらいになるかな。

なぜそうしたかといえばゴールキックで点が入るよりトライで点が入ったほうが断然ゲームが面白いから(トライ数の少ないゲームがただちにつまんないというわけじゃないけどね)。

そのペナルティゴールも、近ごろは蹴る位置によって得点が変わる(つまり遠いところから蹴るほうが点数が多い)というルールを一部で試行してるらしいから、やがてそうなるのかもしれない。

たぶんラグビーってスポーツが人気ナンバーワンの国ってのが、ニュージーランドを除けばひとつもないってことが理由のひとつなんじゃないかと思う。

イギリス発祥ったって人気でいったらサッカーには到底かなうもんじゃない。ヨーロッパはどこもみんなそうでしょう。南アフリカでは旧支配層の白人がラグビーをやり、圧倒的に人口の多い先住民族はサッカーという図式に大きな変化はない。オーストラリアはサッカーとならんで自国独特のオーストラリアン・フットボールと13人制のリーグラグビーのほうが人気が高い。日本だって事情はおんなじだ。ラグビーは世界各国でプレイされてはいるもののメイジャーではない。

だから少しでも「面白く見える」ようにして、人目を引きたい。

正直なところ、おれが初めてラグビーをやったころと今と比べたらかなり別のスポーツになってる。なにしろラインアウトのリフティングみたいに「反則」だったものが必須のプレイになったりするわけだし、モールの「パイルアップ」後のボール支配権の判定なんてものは正反対になっちまった。

そうなりゃ戦術はもちろん、必要なスキルやフィットネスも変わらざるを得ない。

そんな球技はほかにないんじゃないかね。

ラグビーって不思議な競技だよ。

でもラグビーはラグビーで。






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by god-zi-lla | 2019-10-23 08:01 | 日日是好日? | Comments(0)
ボールのヘソ(ワールドカップは終わってねーよ)_d0027243_08005963.jpg



どっかから『承前』

つまり、こういうふうになってるわけです。
「縫い目」なんてものはない。

よっく見てみりゃあ表面のブツブツもそれなりに「ハイテク」な感じではあって、たんなるブツブツというわけじゃ最新のボールはないわけだ。

とにかく、ここからポンプで空気を入れる。写真のような感じじゃなくてもっとしっかり空気をパンパンに充満さしてないと「甘い!」といって叱られる。そして試合なり練習なり、使用後は表面をキレイにしたらただちに空気を抜いておく。でないとボールの寿命が縮まっちゃうし変形もする。

ところで左の欄外に書いたが〈オールブラックス〉ってのは自分らでつけた愛称じゃなくて、聞いた話だが初めて英本土に遠征したとき現地の新聞がジャージ、ストッキング、パンツすべてまっ黒けな南半球の植民地からやってきた球団をそう呼んだとか、あるいはそのバックスといわずフォワードといわず走りに走って疲れを知らない圧倒的な「走力」に、これじゃ全員バックスじゃんと吃驚してALL BACKSと呼んだのが最初だったとかね。

アルゼンチンは通称〈プーマス〉。ジャージの胸のエンブレムは「ジャガー」です。どっちもネコ科の動物だけど見た目からして全然違う。これもまた聞いた話ではありますけど、どっか遠征先の新聞がジャガーと「ピューマ」を取り違えて定着しちまったってんだから、そんなヨタ記事書くヤツもテキトーだが、まあそれでもいいかとそのまんまにする方もする方である。

じゃあジャパンはどうかっつうと、桜の可愛いエンブレムの「印象」と「チビで弱っちい」という「特徴」が合わさってこれもどっか(まあ英国だろな)の新聞が見て〈チェリーブロッサムズ〉と、まあ小馬鹿にしたわけでしょ。

そしたらいつだったか遠い昔のある日。これも聞いた話だが遠征中のジャパン。負けたは負けたものの(昔は英国の地方代表や大学にもなかなか勝てなかった)そのチビどもが果敢に巨漢をタックルで仕留めたのがいたく新聞記者を感動させたらしく〈ブレイヴ・ブロッサムズ〉と呼んだらしい。まあニュアンスとしたら、チビで弱っちいわりによく頑張るヤツらって感じだったんだろうな(タックルマンと呼ばれた名フランカー故・石塚武生を思い出すアタクシ)。

そのチビで弱っちい我らが代表が、とうとうここまで来ちまった。
みんな、泣いたっていいんだぜ。

〈ブレイヴ・ブロッサムズ〉と、ちょい見下してたヤツらを片っぱしから見返して自分で堂々名乗れる愛称にしちまった。

おれは〈サムライジャパン〉なんて実体不明で時代遅れな「愛称」より圧倒的に良いと思う。



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by god-zi-lla | 2019-10-22 08:04 | 日日是好日? | Comments(0)




10月6日「味スタ」でのオールブラックスvsナミビア戦。奥さんがiPhoneで撮った〈ハカ〉。撮影は奥さまにお任せしておれは隣りで肉眼で見物しておりました。

オールブラックスの〈ハカ〉を初めて現場で見たのは1987年だから31歳のときか。いまはなき国立競技場のなぜか貴賓席の端っこの高いところから見下ろした。エラいさんのお付きで行ったんだよ。たしかゲームは100点くらい取られて負けたと思うんだがよく覚えてない。

余計なことと承知で申し上げますが、30代の初めころといえばまだ結構マジメに勤め先の草ラグビークラブでプレイしてたころだったから、ラグビーはまだおれにとっちゃ「見るスポーツ」じゃなくて「するスポーツ」だった。シーズンの土日といえば自分のゲームや練習があったから秩父宮やコクリツにラグビーを見に行くことなんてめったになかった。

でもね〈ハカ〉はよく知ってた。ただしハカって呼び名はまだ知られてなくて、たんに「オールブラックスのウォークライ」つう認識だったけどね。

で、ぢつは知ってたどころじゃなくって全部歌えて(いや、叫べて、か)踊れ(いやー、踊りじゃないよな)てたんです。

ある夏、クラブの合宿に〈ハカ〉を録画したビデオを持ち込んだヤツがいてね。晩メシのあと、そいつをみんなでテレビで見た。そしたらビデオを持ち込んだ本人が(これがなかなかの芸達者でね)、このウォークライを全員で覚えようって言い出したんだよ。

まあビールなんか飲んで調子もよくなってるしさ。だいたい非常にノリのいいチームだったから、よく試合相手に、おたくはゲームよりファンクションのほうが面白いっすね、とか言われちゃうくらいでね(ファンクションはアフター・マッチ・ファンクションの略。日本語でいうと打ち上げ)。だからもう、おーそりゃあ面白いじゃんか、やろうやろうって誰も反対しない。

で、合宿の間毎晩みんなで稽古したら完全にマスターしてしまったんである。

覚えると人サマの前でやってみたいじゃんか。

おれが30代初めくらいなもんだからチーム全体みんな若い。20代がウヨウヨいて、当然独身も多い。

で、チームメイトの結婚披露宴や「二次会」にクラブのメンツが大勢呼ばれたことが何回もあった。そうするともうこれだよ、これしかない。

いまみたいにこれがオールブラックスの試合前の「儀式」だなんてカタギの衆は誰も知りませんから、これを全員に覚えさせた張本人の芸達者がリーダーになって面白おかしく「解説」をしてから、やおらチームの試合ジャージに着替えたメンメンが固まってアレをやるんである。

ウケて大喝采のこともありましたけど、場内完全に固まって呆然となってたことのほうが多かったかもしれない。いや絶対多かったな。

そしていよいよ、その「張本人」の結婚披露宴のときには、新郎席から無理やり引きずり下ろしてその場で白いタキシード脱がせ隠し持ったジャージを着せて、本人を一番前に出してやったモンです(まあ覚悟はしてたみたいだけどね)。

しかしまあ、ハカを「宴会芸」にしちゃっちゃあニュージーランドの皆さまにまことに申し訳ないとは思うんですけど、ラグビー部員が大勢でなんかやるという機会に、これ以上の「演し物」はちょっと考えられない。

ちなみに一人でやっても情けないだけだからヤメたほうがいいです。せめて最低3人はいないと気合いが入らない。



最後のワールドカップ現場観戦で誠実な敗者を見た_d0027243_12022341.jpg


ところでこれはくだんのゲームのノーサイド後の光景なり(これも奥さま撮影)。青いジャージに白パンツがナミビアで上下まっ黒がオールブラックスだけど、なかに黒ジャージに白パンや青ジャージに黒パンもいるのはジャージを交換したから。

両チーム少し入り交じりながら22メートルラインに並んでる。左のほうの黒ジャージを見るとわかりますけど、彼らはスタンドに向かって並んで「お辞儀」をしている。このあと全員で今度はバックスタンド側に移動してまた「お辞儀」、さらに反対の22メートルラインに動いて「お辞儀」。そしてスタンドの大観衆が大きな拍手を返す。

ニュースでオールブラックスが試合後スタンドにお辞儀してから退場したっていうのは知ってたけど、両チーム一緒に並んでそれをするとは思わなかったね。

ナミビアはこの試合、なんとなく規律が乱れぎみのオールブラックスから先制PGを奪い、しばらくの間リードを保って前半はあと2つPGを決めて前半なかばまでは大善戦。

その後は徐々に離されて最後は大差をつけられたものの、ナミビアは最後まで果敢に攻めて守りクリエイティブなゲームを最後まで続けたから、スタンドからはナミビアコールが何度も起こってね。あー点差が開いてもダレない試合はダレないもんだなあと、ちょっと感心してしまったんであった。

ノーサイド直前、オールブラックスのスクラムハーフが二人のナミビアディフェンスを振り切って左ゴールフラッグにトライ。もう勝敗にもボーナスポイントにもなんの影響のないトライだったけども、そもそもゴールフラッグに身体ごとぶつかるようにして飛び込むトライってのが、ラグビーでは最高に素晴らしい得点の仕方なわけだ。

なんとなれば、ピッチのいちばん遠くのすみっこにやっと手を伸ばすということは、敵のディフェンスがボールキャリアをそこまで追い込んできたということの裏返しなわけで、攻守どちらに転がるか最後の最後までわからない局面ってのは、攻守両方が全力を出し合って拮抗するときにしか生まれないものである。

トライを決めたオールブラックスのスクラムハーフもたいしたモンだが(ナミビアディフェンスに押し出され、身体全体がほぼタッチライン外の空中にある状態で、手を伸ばしてボールをインゴールにつけた)、大量失点で敗北直前にもかかわらずそこまで追い詰めて食らいつくナミビアもほとんど同じくらいたいしたモンだってことだ。

すごいぞ、ナミビア。

で、思い出してしまったことがあるんだが、それは言わない。
とにかく誠実に試合を捨てずに戦えば、どんな大敗をしても敗者に送られる拍手は必ずあるということだ。

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by god-zi-lla | 2019-10-08 14:54 | 物見遊山十把一絡げ | Comments(10)
ラグビーボールについての、どーだっていい話題(ワールドカップ便乗企画)_d0027243_10545513.jpg
ジャパンの予想を超える健闘で意外に盛り上ってるラグビーの今日このごろでございます。

なんだか、おれのようにすみっこのほうでチョロチョロとラグビーかじってただけのモンですら少しくすぐったいようなうれしいような、晴れがましいようなもったいないような、そんな気持ちのするワールドカップ開幕以来の日々なんでした。

しかしまあ、ラグビーのサポーターはサッカーのサポーターの6倍もビール呑むとかいってハイネケンだらけのスタジアムに食い物はほとんどないとかさ。実際行ってみたらフランス人てこんなにビール飲むんかー、ワインの国のヒトビトじゃなかったんかーとビックリするくらいなもんであったのですが、あの日飛田給の駅出たとこのピザ屋が店先で売ってたピザを買った人びとは一体どうしたのであろうか。

その時点ではまだ飲食物すべて持ち込み禁止だったからね。

おれんちの息子なんか持ってたペットボトルの清涼飲料を捨てるか飲んでしまうかと言われ、その場でぐいっと一気飲みしてきたと豪語してたんであった。

あのピザもきっと捨てるか、ここで食うかと言われたんだろうなあ。おれんちの息子なら(いや、おれもだが)きっとその場で食い尽くしてたに違いない。

まあそんなこんなで、直接間接かかわらずラグビーが話題になってわけでございますが、よくある街ネタで洋食屋さんがラグビーボール型のオムライスをワールドカップ記念で出してるとかね。

あるいはラグビーボール型のお菓子だとかアメちゃんだとか、そういうのが話題になってたりするわけだ。

でそのばやいの「ラグビーボール」なんですけど、たいがい冒頭の絵のようなことになっている。大体が茶色とかオレンジ色のボールのまん中らへんに何やら縫い目のようなモンが数本描かれている。

そしてときには下の絵のようにそのボールに白線が入ってたりしてさ。
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んー。話題にしてくれるのはとってもありがたいことなんですけど、こういうの見ると、あーフツーのニッポン人のラグビー観つうのは〈スクールウォーズ〉じゃなくて〈青春とはなんだ〉のころから基本的に変わってないんだろうなーなんて思っちゃうんであった。

たぶんね。いまのジャパンの連中はこの革製のような色をした縫い目のようなもののあるボールというのを知らないと思うね。見たことあったとしても、たとえばクラブハウスのショウケースに飾ってある古き良き時代の記念のボールとかさ。そういう「歴史的」なナニカ。

この2つめの絵のように白線の入ってるのはアメリカンフットボールのボールなんだろうな。同じだと思ってる人も少しはいるでしょうし、ほとんど変わらないんだろと思ってる人はかなり大勢いるんでしょうけどアメリカンフットボールとラグビーはスパゲッティーカルボナーラと釜揚げ讃岐うどんよりも遠い。

だから、こういう姿で表現されちゃうと「これは間違ってます。ラグビーボールじゃありません」と言うしかないんである。

だけど最初のほうの絵のようになってると、んーむ、これは昔のことなんですよねー「青春とはなんだ」ですよねー、と。

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そして〈スクールウォーズ〉のころのボールはこんなだったはずです。「縫い目」の間にヘソがある。

半世紀近く前までのラグビーボールってのは「縫い目のようなもの」が実際縫い目だった。上の絵だと4対だけど、実際はたしか6対の穴が開いていてここに革紐を通して「縫う」。

ボールの外側は4枚の牛革が糸で縫い合わされ楕円球に形作られてるんだが、1か所だけ糸で綴じ合わされてないところがあり、その両側に6対の穴が開けられている。

そこから「ゴムチューブ」を入れる。自転車のタイヤチューブのような材質で膨らますと楕円球のカタチになる、なんつったらいいのかぶ厚いゴム風船のようなものをその綴じ合わされてないスリットから牛革のボールの中に入れるんです。

このゴムチューブからヘソの緒のようなゴムホースが出ていて(長さ10センチくらいだったかなあ。太さはたしか1センチ内外)、このホースをスリットの外に出しておきポンプに挿してギコギコと空気を入れて膨らます。

そうするとゴムチューブは牛革の外皮を内側から圧して楕円球になる。

ちょうどいい具合に膨らんだら(これがムツカシイ)飛び出たゴムホースを二つ折りにして輪ゴムできつく縛る。そして縛ったヤツをスリットの牛革とゴムチューブのすき間に押し入れる。

しかる後にこんだはそのスリットを、革紐を穴に通して縫い合わせて閉じる。思いっきりチカラを入れて革紐を締め付けないとボールはいびつなカタチになるのでぎゅうぎゅうに締め付ける。この一連の作業をする道具を『ニードル』と呼んでた。非常に大ざっぱな言い方をすれば裁縫道具の「ゴム通し」のすごく大きいヤツだな。

だから大きな「縫い目」があったのね。

高校生のときはこのボールだった。ボールを膨らませるのは当然下級生の仕事です。うまく膨らませて縫い目のところがデコボコにならないようにキレイに仕上げないともちろん叱られる。うっかりすると練習後100ヤードダッシュ10本(10往復)なんて罰を性格の悪い先輩に課されるから必死である。

最終段階、ニードルで革紐を締め付けてるときにウッカリ手が滑ってゴムチューブを破裂させたりしたらもちろん地獄が待っている。でもよくやっちゃうんだこれを。

まあボールの管理についちゃ想い出ボロボロありますけどそれは置いといて、〈スクールウォーズ〉が放送される何年か前、たぶん70年代のおしまい頃から三つめの絵のように「縫い目」のまん中にヘソのあるボールになった。革紐の縫われているものの中のチューブと外の牛革部分は一体になって、サッカーボールなんかと同じようにバルブから空気をポンプで入れるだけになった。

革紐の縫い目は飾りというかダミーというか、まあそういう存在になってしまったんではあるが、たぶん牛革のボールは非常に滑りやすいのでこの縫い目がないとハンドリングがうまくいかなくなるから残されたんじゃあるまいか。とくにラインアウトのスロワーはここに指をかけて投げるから、ないと滑ってどうしようもない。

で、その後80年代のある時期から外側にボツボツと滑り止めがモールドされた合成ゴムボールになった。途中あと数段階の変遷があった気もするが、基本的にはボールの全面に滑り止めのボツボツが施されるようになってダミーの縫い目を残す必要がなくなったんだと思う。それでこうなった。




ラグビーボールについての、どーだっていい話題(ワールドカップ便乗企画)_d0027243_11555196.jpg



このゴムボールになってラグビー自体が大きく変わりましたね。なにしろよっぽど手のデカいやつじゃないとボールを片手で鷲づかみにして走るなんて出来なかったのが、ボール全面を覆う滑り止めのおかげで中学生でも片手でボールが扱えるようになった。

ワールドカップなんか見てると片手で背中からパスを放るとか、タックルされながら片手でパスを出す(オフロードパスというヤツ)とか、昔だったら「曲芸」である。それをちゃんとコントロールして意図的に出来る、そういうパスが来ることをまわりのプレイヤーが当たり前のように想定してフォローする(あるいはディフェンスする)。

スポーツってのは往々にして「道具」の変化がそのスポーツそのものを変質させていくもんでしょうが、ラグビーの場合はプレースキックのときに使う「ティー」の出現とボールの変化がすごく大きかった。

そもそもラグビーはルールの変遷もほかのスポーツに比べると圧倒的に大きいから、それと合わさって現代のラグビーはおれが高校生の頃とはほぼ別のスポーツである。

まあ、讃岐うどんと伊勢うどんくらいの違いは平気であるんじゃあるまいか。






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by god-zi-lla | 2019-09-30 13:06 | 日日是好日? | Comments(0)
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9月21日 16:15 東京スタジアム

14分 0 - 3  アルゼンチンPG
17分 7 - 3 フランスT/C
21分 14 - 3 フランスT/C
29分 17 - 3 フランスPG
40分 20 - 3 フランスPG

41分 20 - 7 アルゼンチンT/C
53分 20 - 15 アルゼンチンT
60分 20 - 18 アルゼンチンPG
68分 20 - 21 アルゼンチンPG
69分 23 - 21 フランスDG


つうわけで期間中、味の素と呼んではいけない東京スタジアムだが南千住じゃなくて調布の飛行場の近所のほうである。

このカードは絶対接戦の面白いゲームになると踏んで高いチケットを先着順販売になってから、つまり予約抽選で売れ残ったのを買い息子を誘って行ったんだが、前半なんだかアルゼンチンのディフェンスがバタバタで機能せず、フランスに勝手気ままに走りまくられて20対3の一方的なペースになっちまった。

なんか、これじゃあまるでおれがウソついたみたいじゃんかと息子に向かってボヤいたくらいである。

しかし後半開始早々アルゼンチンはフランスゴール直前のラインアウトで形成したモールを押し込んだ。チームにとってこのゲーム初めてトライを決めてからのアルゼンチンFWは、世界屈指の名に恥じないパワーでフランスを圧倒しはじめ、ディフェンスでもフランスに翻弄されることがなくなった。

そしてとうとう終了12分前になってアルゼンチンはPGを決めてフランスを逆転したもんである。

おれはどっちを応援してるわけでもないけど、やっぱこういう展開になってくれないと、このゲームはぜってー見応えあるぜなんていかにもワケ知り顔でずっと言ってたおれの立場ってモンがありません。

でもまあ、こんなに面白いゲームってのはそんなにあるもんじゃないよといえる展開になったのは間違いない。

いやしかし、ホントに面白くなったのはここからなのであった。

アルゼンチンがPGで逆転した直後のキックオフからフランスがアルゼンチン陣内中央付近に入り、22mライン上くらいの(このへんうろ覚えだけど)ラックから出たボールをフランスSOがDGを決めて再逆転してしまったんである。

ドロップゴールなんてものはこういう1点を争う接戦の、しかも後半時間のなくなってから狙うもんだと相場は決まっておるわけでありますが、おれはそれを初めて眼前でしかもこんなビッグゲームで見たもんだから、ちょっとじゃないくらい興奮しちゃってね。

いやもう、4万4千の大観衆も後半の後半はもう大興奮でスタジアムが揺れている。

で、ここらあたりで残り時間は10分を切ってきた。フランス逆転したといったってわずか2点差。

そして残り時間2分を切ってフランスは自陣やや深いところでボールを得てラックを形成。

終了まで2分を切ってんだから、これはもうラックサイドをFWが数度突いてボールを保持し続ければタイムアップのサイレンが鳴り(あーいや、このワールドカップではヘンな銅鑼のような音が響くんだけど)、それを聴いたところでスクラムハーフがタッチに蹴り出せばノーサイドっつう、それがフランスの勝利へのフツーの段取りだと思って見てたらなぜかその銅鑼の鳴る前にフランスSHはボックスキックをアルゼンチンへ向かって蹴り上げたんである。

なにかの勘違いだったのか。

もうこのへんで終了1分前くらい。ボールはハーフウェイラインをややフランス陣に入ったあたりのところでアルゼンチンに渡る。しかもこのボールへの寄りでフランスがオフサイドだったかキャッチャーへの危険なタックルだったかでペナルティ。

おいおいおいおい、なにやってんだフランス。

こうなればアルゼンチン。敵ゴール直前のタッチを切って最後のワンプレイでマイボールラインアウトから自慢のFWがモールを押し込んで逆転つう筋書きだろうなと、おれは疑いもせず固唾を飲んで見てたんである。

そうしたらアルゼンチンのゲームキャプテンはショットのジェスチャーじゃんか。つまりゴールキックを狙いますとレフェリーに申告している。

だけどハーフウェイラインを少しフランス陣に入ったややメインスタンド寄りの位置だから、ゴールポストまで直線距離ならゆうに50メートルはあるっつう位置だからさ。こういうインターナショナルなレベルのゲームだったら入らない距離と角度じゃないけど、外す可能性だって半分くらいはある。

んー、これもまたいかなる判断によるものなりや。

で、そのペナルティゴールを蹴るところか蹴ったところかあたりでタイムアップの銅鑼が鳴るんである。

入ればアルゼンチンが24対23と逆転勝利、外せばそこでフランスの2点差勝利が決まってノーサイドの笛。

と思って見てたらボールはポールの右にそれた。しかしゴール失敗したのにレフェリーはノーサイドの笛を吹かない。そこでおれはやっと気づいたんである。ゲームを終わらせるためにフランスチームはドロップアウトを蹴らなければいけない。なにしろアルゼンチンに与えられたペナルティのプレイはこの時点では完結してないんである。

そしてドロップアウトというのは直接タッチに蹴り出してはならないとルールブックに書かれている。

あーそういうことだったのか。アルゼンチンは逆転勝利へ2プレイあるほうを選んだわけだ。PGが入ればそこで勝ち。よしんば外れてもボールがゴールラインを越えさえすればフランスはドロップアウトでリスタートせざるを得ない。しかもそのボールを直接タッチに蹴り出すことが出来ない以上、もう一度アルゼンチンにボールが戻る。

もうタイムアップですから、アルゼンチンは絶対にマイボールをキープせねばならない。だけどキープし続けるのであれば明日の朝までだってゲームは終わらない。そうだったのかー。勉強になるなあ。

しかし残念ながらアルゼンチン必死の猛追もドロップアウト処理後、たぶん3フェイズ目くらいのラックをフランスがターンオーヴァーしてSHがタッチに蹴出したところでおわってしまう。そこでノーサイド。

たぶんアルゼンチンにしてみれば依然フランス陣内にいるわけで、そこで愚直にマイボールラックを形成し続けていれば、そのうちフランスのディフェンスに穴が開いてトライチャンスが巡ってくるか、そうでなければフランスの焦りを誘って再びペナルティを得て、先ほどの繰り返しのようにゴールキックを狙って決まれば逆転勝利、そうでなければまたもやドロップアウト…。

ノーサイドの笛が鳴ると、アルゼンチンのFWがフランスのFWにつかみかかって乱闘になりかけた。あれは多分ラックのなかでフランスが「不正に」ターンオーヴァーしたと見えて怒りを爆発させたんだろうな。ちょっと後味は良くないが、まあノーサイドの笛が鳴れば敵も味方もないなんてのは所詮絵に描いたビールみたなモンだからね。

でもすごいゲームだった。

それにしてもワールドカップってのは別物ですね。もう雰囲気から何から、最寄り駅の飛田給(とびたきゅう)を降りた瞬間から普通の国際試合とは全然違う。

冒頭の写真は駅前でビール呑んで踊るアルゼンチンのサポーターの皆さま。左隅にちょこっと見えるブルーの人たちはフランスのサポーターで、この時点ではアルゼンチンの圧勝だったんだけどね。

スタジアムはもうお祭り状態でフランス・アルゼンチン入り乱れてコスプレというか仮装行列というか、まあそういう人たちがハイネケン呑んで(ビールはハイネケンしか売ってない)歌い踊ってる。二つめの写真のかぶり物のフランスおじさんなんか大人しいほうである。ナポレオンは推定百名はいましたね。馬に乗ったオジサンとか(もちろん馬の着ぐるみですど)。

試合終了後はフランスのサポーターがあちこちでフランスの六甲おろしを歌いまくって全然帰らない。ハイネケンは試合終了後も外の通路で売れまくっている。

ちょっと思いましたね。こりゃあ今度オーストラリアとかニュージーランドでワールドカップがあるときには、わざわざ飛行機に乗って行ってもいいかなって。そう思えるようなお祭りです。

もうひと試合、チケットを買ってある。大散財だけど、この日のようなゲーム見られるんだったら惜しくない。しかもこのお祭りだもん。

4年に一度じゃない。一生に一度だ。

ですよねー。




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写真3枚目は試合開始のキックオフ(仏キッカーはSOヌタマック)。
その次はファーストスクラム。
以下、仏SHデュポンがボックスキック蹴る瞬間。
アルゼンチン、スクラムからの攻撃。

ちなみに同夜奥さんと娘が渋谷に出かけておったところ、水色と白のシマシマのガイジンとブルーのジャージのガイジンが多数スクランブル交差点付近で歌い踊っていたそうである。

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by god-zi-lla | 2019-09-22 09:03 | 物見遊山十把一絡げ | Comments(5)
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関東地方も今日


梅雨明けとみられる


と発表したみたいね気象庁。

とみられる今日は暑いねえ。まさに「とみられる十日」つう暑さっすよねえ。

ボールである。ラグビーボールといいます。かなり「甘め」に空気を入れてあるからシワ寄ってるけど、ふつうにラグビーやれるボールです。

つか、ふつうにワールドカップで使う、いわゆるひとつの「公式試合球」ってヤツである。

つい買っちゃったのよね。ワールドカップの公式試合球をネットショップで売り出すっつうメールがだいぶ前に来て、あたしら一般大衆の手に入れられる記念の品としてこれ以上のものはないんじゃあるまいかって思ったら矢も盾もたまんなくなっちゃってね。

試合ジャージは選手にしか配られないでしょ。あたしらに買えるのはレプリカジャージのみだからね。

ぢつはボールも「レプリカ」は売ってた。同じようにGILBERTつうイングランドのメーカーが作った同じデザインの、しかしレプリカなボール。

GILBERTのボール自体はべつに珍しくもなんともない。だいたい日本の草ラグビーレベルだって使うボールっちゃあGILBERTか国産のセプターくらいなもんである。ほかにはあんまり聞かない気がしますね。まあ、サッカーボールなんかとちがってそんなに需要があるとも思えんしな(大昔はTACHIKARAとかのボールもあった)。

で「公式試合球」なのでボール自体にOFFICIAL MATCHBALLとプリントしてある。

してあるんですけど、持った感じはなんちゅうか普通のGILBERTの市販品と変わらない気がする。が、普通のボールのたぶん3倍か4倍のお値段である。

特別に高級な、たとえばカシミヤのセーターのすごいいいヤツとかなんかだと、もう触っただけで全然ちがう風合いなのがガサツ者のラグビー選手にだってわかります。でも、これはよくわかんない。もしかしてフツーのボールに2019ワールドカップのデザイン施してOFFICIAL MATCHBALLとまで刷り込んでしまうという、組織的犯行なんてことはありゃあしまいか。

それに麗々しく木製の台座(これ福島県産の木材だと書いてある)を付けて、おれのようなミーちゃんハーちゃん騙かして売りつけてんじゃあるまいか。ひょっとしてお高いのは台座のぶん? なんてことをニンゲンの小さいおれは一瞬疑ってしまったりなんかしてしまうんであった。

でもさ。考えてみたら普段使ってるボールと大舞台の公式球が違う感触じゃあプレイヤーは困っちゃうもんな。指のかかりが良すぎるとか軽すぎるとかしたら、それはやっぱ困るよな。ワールドカップのここ一番って局面でボールぽろぽろやったりしたら目も当てられません。だからまあ、これはこういう「フツーの感触」でなきゃいけません。

だから大事にしよう。門外不出。

ウチから持ち出して昔の仲間に見せたりなんか絶対しませんからね。ヤツらはぜってーこれを見た瞬間手を伸ばして屋外へ持ち出し(そこが芝生のピッチだろーが銀座四丁目交差点だろーが)、投げるわ蹴るわの乱暴狼藉を働くに決まってんだ。ほんでもって記念の品はボロボロのドロドロ。間違いないね。断言できる。

何故断言できるかってソレは、おれが逆の立場だったらぜってーそうするに決まってるから。

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そうこうしてるうちに、昨日遠くのほうでお泊まりして帰宅したところ下のブツがとうとう届いていたのであった。


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いやー無事届いてよかったよかった。

当初より7月下旬発送とアナウンスされてましたけど、だいたいあのチケット販売サイトが詐欺サイトだったらどーしようって、ニンゲンの小さいおれはずっと心配してたのよ。なんか、すっげーややこしかったしねチケット予約する(つか、予約抽選にエントリーする)までの段取りが。ホントにこれでいいんだろうか。表示の日本語がヘンテコリンだったりしてないか。マジで不安でした。

あとはこれ持って東京スタジアム(ラグビーワールドカップ期間中は『味の素スタジアム』って言わないらしい)の入場口で「これってニセモノっすよー」ってモギリの兄ちゃんに言われませんよーにと祈るのみ。

それにしてもこの券面の「和テイスト」はなんなんだ。なんか明治の錦絵みたいだぞ。江戸の浮世絵じゃなくて。さては薩長の段袋どもの好みか。

そして、チケット袋の内側にはなぜか光琳の「燕子花図屏風」まであしらってある。

まあいいんだけどさ。

とにかくワールドカップ開幕まであと○○日(お読みになる時点での残り日数テキトーに入れといて下さい。2019年9月20日開幕)。




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by god-zi-lla | 2019-07-29 14:49 | 日日是好日? | Comments(0)
ワールドカップはこれからです_d0027243_10302956.jpg
なんかさ。ラグビーのワールドカップも日本じゃあ終わっちゃったみたいな気分になってますけど決勝は11月2日だかんね。ニュージーランドとオーストラリア。その前の31日にはアルゼンチンと南アフリカの3位決定戦もありますし。

しかしアルゼンチンとオーストラリアの準決勝もタフなゲームだったなあ。アルゼンチンのやっぱりどっかラテンぽい、キチっとしたゲームプランとか(始まる前は当然あったんでしょうけど)合理的な判断とかを一瞬すっ飛ばしてヒラメキでプレーするようなとこが随所にあってね。それをしかし真っ正面から受け止めてくるオーストラリアのディフェンスのすごさっていうかさ。ディフェンスしながらぐいぐいとゲインラインを切ってくるあの圧力はとんでもないよ。

アルゼンチンはボールをキープしてるのに後退してて、余裕がなくなるからよけいヒラメキに頼らざるをえなくなってミスしちゃう。よしんばミスしなくてもオーストラリアのめちゃくちゃ早いポイントへの寄りとパワーでターンオーバーされて逆襲を喰らうってパターンも多かった。

それにしたってどっちのチームも死ぬ気でやってくるからがっつんがっつん真っ正面からヘッドオンタックル連発で、みんな血だらけじゃん。ふつうちょっとでも出血するとレフェリーがゲームを止めて出血したプレイヤーを一時的に退場させて止血するまで戻らせない(その間だけの交代プレイヤーが出る)んだけど、ぜんぜんゲーム止めないんだもんな。ゲームが止まったときにメディカルサポーターが駆け寄って止血するだけで続行。ゲームは止めずに血だけ止めろ! みたいな。

それにしてもいまのトップレベルのゲームってのは本当にハンドリングミスが少ない。不用意なパスをしてノッコンするとか、キック処理をしくじるとか、ラインアウトでマイボールを確保できないとか、そういうシーンがほとんどない。だからゲームは切れずにどんどん動いていくから、見てるほうはいっときも目を離せない。

ハンドリングミスが少ないってことはスクラムによる試合再開の機会がうんと少ないってことでさ。たしかアルゼンチンとオーストラリアの準決勝のファーストスクラムってキックオフから20分以上経過してからじゃなかったっけね。もうスクラムがないんですからフロントローも走って当たって走って当たって、おれのような古い古いフロントローのようにスクラムから次のスクラムまでのったらのったら走ってんだかあるってんだかわかんないような遅さで移動してるだけ、みたいなプレイヤーはもう存在すら許されない。

ところで話は変わりますが、ジャパンと南アフリカのゲームでおれがいちばん印象強烈なプレイは南アフリカがジャパンゴール前のラインアウトをモールにしてそのまま押し込んでトライを奪った直後、こんだはジャパンが南アフリカゴール前のラインアウトからモール形成して押し切ったあのトライ。

あれに、なんというか今回のジャパンの意識というかプライドの高さと自信と、それを裏付ける実力を見た気がしたし、同じものを南アフリカのプレイヤーも見たんじゃあるまいか。

なにしろ敵ゴール間際のラインアウトからモールに持ち込んで押し切るというのが南アフリカの持ち味のひとつと言われてたわけだから、その自信たっぷりの得点の直後に同じことをやり返されることによる動揺ってのは相当なもんじゃなかったか。たぶんあそこでコイツらを侮ってたら大変なことになるかもしれないとヤツらは絶対思ったはずだ。そりゃあ侮ってないと口で言ってもココロの底のほうじゃそんなことはなかっただろうからね。

しかし、たぶんそこから意識とゲームプランをゲーム中に完全に修正していくだけの余裕がなかったんだろうと思う(時間的にも心理的にも)。

あそこでラインアウトモールを押すというプレイは敵陣深く入った位置でのマイボールラインアウトからの攻撃としたら真っ当すぎるくらい真っ当な選択のひとつだと一般的には思うんだが、それを〈小柄で非力な〉ジャパンが〈世界屈指の強豪〉南アフリカ相手に選択するということになると、一転奇襲の様相すら帯びてしまったということじゃなかったか。

まあそれはともかくとしてだな。ワールドカップはいよいよ佳境を迎えるわけです。知らなかったけどワラビーズとオールブラックスがワールドカップの決勝で戦うのは初めてのことだっていうじゃないか。そりゃあ絶対すごいゲームにならないわけがない。それこそ両チーム全員死ぬ気でタックルしにくるだろう。見る前から震えがくるよ。

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〈付け足し〉
ヘンなこと言いますが、今回ジャパンが南アフリカに勝ったことによってワラビーズとオールブラックスにジャパンが勝つ日はさらに遠のいたと思わざるをえないわけだ。だってもう世界中でジャパン相手に気を抜いてくる国はあの日を境になくなったんですから。
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by god-zi-lla | 2015-10-28 10:30 | 日日是好日? | Comments(6)

祝ワールドカップ2勝

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ワールドカップで2勝めを挙げるのはそう遠くないだろうと思ってたけどさ。ジャパンが南アフリカ・スプリングボクスに勝つなんてことは正直言って未来永劫ないと思ってたわけです(もちろん同様にオールブラックスやワラビーズ、それからフランスに勝つことだって)。

60年代にジャパンが秩父宮ラグビー場でイングランドに3-6の僅差で敗れ、80年代にはウェールズに敵地アームズパークで24-29のやはり僅差で敗れたことがあったから、もしかするとジャパンはイギリス4代表(イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ)にはいつか勝つ日が来るかもしれないと考えてた日本のラグビー好きはけっこういたと思うんだよな。

そしてついに90年代宿沢ジャパンが秩父宮でスコットランドに勝ち、おととしはとうとうウェールズにも勝ってしまったわけだ。

だけどね。それでもやっぱり南半球3か国とフランスにも勝てる日が来るとは思えなかったね。もちろん不明を恥じよと言われれよろこんで恥じますともさ。いくらでも恥じますよ。だってウレシイもん。恥じるくらいどってことないさ。

南アフリカと日本代表はこれが初対戦で、彼の国が長年アパルトヘイトを国の政策にしていたことによって国際スポーツの世界からボイコットされていたことを差し引いて考えても、それ以降いままで一度も対戦がない理由はワールドカップで同じ組に入ったことがなかったのと、もうひとつは南アフリカの眼中にジャパンがまったく入ってなかったってことなわけだ。

それが目の中に入ってグリグリやってしまった。眼中にないどころか目の上のタンコブのようなもんである。これはもうね、ワールドカップが終わって遠くないうちに呼ばれますよ、体育館のウラじゃなくて南アフリカに。なにしろ負けるなんてツメの先ほども思ってなかった日本に、キッチリ仕事されて負けたんだから。ご招待して完膚なきまでに叩きのめさなければ国民が納得しない。

だから次回の対戦はヨハネスブルグで10万人の大観衆の前でやることになるね、きっと。

だけど実現すればそれはすごいことだよ。好敵手として認められたんだから。

写真は秩父宮でウェールズに勝ったゲームを見に行ったとき(もちろん勝つとわかって見に行ったわけじゃありませんけど)入り口でもらった2019ワールドカップの前宣伝用ピンバッジなり。

そういえばあのゲームも五郎丸のプレースキックが当たりに当たってさ。まあもともと五郎丸のキックがいいのは有名だったからそれはべつにいいんですが、じつはジャパンがスクラムで試合中ずっと優位を保ち続けててね。おれはその日かなり暑くなってきたもんだから、ははあー、こりゃあウェールズはスクラムであまりゴリゴリやって体力を消耗しないようセーブしてきてんだなと思っちゃったんだ。でもそうじゃなくって今回のワールドカップ見てるとジャパンのスクラムがすごく強くなってたんですね。これはまったくどうもすいません。不明を恥じるのみ。

でも、いっくらでも恥じちゃうもんね。ウレシイから。
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by god-zi-lla | 2015-10-05 16:11 | 日日是好日? | Comments(3)
祝! 日本代表(6月15日秩父宮ラグビー場 日本代表23-8ウェールズ代表)_d0027243_7382984.jpg
暑さが思いっきりジャパンの味方してたとはいえ、IRBオリジナルに勝ったってことはすごいことだよ。いやまったく、こういうゲームを現場で見られてホントうれしいっす。

23-8つうほとんどトリプルに近いスコアも考えてみりゃスゴイ。
フルバック五郎丸がゴールキックを全部決めたのが大きかったな。ぎゃくにウェールズはコンバージョンを外したことがあって、あれがやつらの士気を削いだところもあったかもしれない。

スクラムはたぶん普通に実力を出せばウェールズに歯が立たないんじゃないかと思うんだけど、おそらくやつらは猛暑を考慮して体力温存を図るためにスクラムでジャパンに圧力をかけるのを控えたのではあるまいかね(スクラムがタフなゲームってほんとにフォワードは消耗します)。たぶん結果としてそれもジャパンに味方したんじゃないかと思う。

後半の後半ウェールズに危険なタックルの反則があったけど、暑さで足が止まってタックルポイントまで辿り着かないようになってたんだろうな。いやーしかしね。きのうの秩父宮ラグビー場はそれほどの暑さだったんでした。まあ、こういうゲームになりますとジュニアからプロまでニッポンラグビー伝統の猛暑の夏合宿が役に立たんともかぎらないってことですかね。

だけどね。せっかくの初勝利にこんなこと言うのもナンなんですけどジャパンのゲームづくりを見てると、あのウェールズの本拠地カーディフのアームズパークで83年ジャパンが24-29とあと一歩までウェールズを追い詰めたテストマッチのほうがイマジネーション豊かでクリエイティヴなゲームを、あの日の日本代表はやってたと思う。まあ、追う立場だったからいろいろやってみなきゃ道が開けないってことは当然あったんだろうけどね。

それとあの松尾雄治のジャパンはピッチにいる全員が日本人だった。時代もルールも違うっていえばそうだから、それがどうだってことはないんだけど、やっぱりキモチとしてはね。

つうわけで83年のそのゲーム。御用とお急ぎの方は18分過ぎからご覧になりますとウェールズは1点も取らず日本代表だけが得点します。
松尾雄治がスタンドオフでキャプテン。平尾と大八木はたしかまだ同志社の学生。チームの中心は全盛時の新日鐵釜石のメンメン。つまんないミスもいっぱいしてるんだけど、このゲームを深夜衛星中継で見てたときは正直震えが止まらなかった。きのうのゲームは現場で見てたのに、そういう気分にはならなかったな。

しかしあれだな。きのうのゲームのあとこのYouTubeの動画見てみると(ウチにもヴィデオをDVDにして保存してあるんだけど)、プレースキッカーの小林(明治大のち新日鐵釜石)がきのうの五郎丸のようにコンバージョンかたっぱしから決めてたら対ウェールズ戦初勝利は83年、しかもアウェーで達成されてたかもしれないんだなあなんて、ちょっと思ってしまったのだった。

つまりまあ、いっぺん勝てばそういうゼータクなことも考えるようになるってことだ。
とにもかくにも、めでたやめでたや。
by god-zi-lla | 2013-06-16 07:38 | 物見遊山十把一絡げ | Comments(2)