神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla
「砥石の台」つうのを使ってみる_d0027243_18130960.jpg




以前はとくにこんな道具が必要ということはなかったんだが、あるときから包丁を研ぐとき包丁といっしょに砥石が動いて困るようになった。

そもそも砥石の下に雑巾を1枚敷いてその上に砥石を置いて研いでれば、それはそれで(微動だにしないというほどではないにせよ)別に問題なかったんだよ。

考えてみれば以前ずっと使ってた砥石はどれも大きくて重たかった。そういう、大きくて重たい砥石をふたつ使い潰したあと、違う砥石を使ってみようと思い立ってかなり薄くて小型のセラミック砥石を使い始めたんだけど、コイツには砥石の底四辺を包むような形のゴム製の台が付いてた。

これが滑るんだ。台所のステンレスプレートの上に、以前と同じように雑巾を置いた上にゴム製の台付き砥石を置いて使い始めると最初のうちは大丈夫なんだが、雑巾と台が濡れてくるにしたがって滑るようになる。

こりゃいけませんと、雑巾どけて試しに台所のステンレスのトッププレートへ直にゴム台付き砥石を置いて使ってみた。だけどこれも最初はいいんだけど、濡れてくると似たようなもんだった。

砥石が動かないように気遣いながら研ぐんだから、そんなの良いわけないよな。包丁を研いでんだか、包丁で砥石を押さえてんだかわかんない瞬間があったりする。

砥石を安定させる台のたぐいが何種類も売られてるのは前から知ってました。ここんとこAmazonでそいつらを見比べてたんだが、どれも似たような姿カタチで、こんなモンがホントに有効なのかちょっと疑問だった。でも仕方ないよな。実際困ってるわけだしさ。

あーでもないこーでもないと悩むこと半年(とにかくこういうことにウダウダしてんだよおれは)、今年に入って三が日が過ぎてからAmazonで注文したのが届いて早速試してみた。写真に写ってる黄色いのは砥石だ。これは最近使ってるシャプトンて会社の〈刃の黒幕〉つうなんだか剣呑な名前の砥石で、こいつをその「台」にセットしたとこである。

上に乗ってるのは100均で買った包丁だけど、試しに研いでみたのはこれじゃなくて木屋製の硬いステンレスの、ウチの包丁の中では一番重たい包丁を研いでみた。

重たくて硬い包丁は研ぎにくい。当然それなりにチカラも入れなきゃならない。だからそれで滑らなきゃ、あとはどんな包丁だって大丈夫だろうと踏んだわけだ。



「砥石の台」つうのを使ってみる_d0027243_10454779.jpg



ようするに砥石を太いステンレスの心棒が通ったクランプで挟み、ケツのほうからナットで締め上げる。そのクランプに滑り止めのゴムのブロックが付いてるわけだな。

どうもこの重さがキモな気がする。滑り止めのゴムといったって特別な素材のようにも見えないし、接地面になにか工夫があるという感じでもない。どっかに「魔法」がかかってるようにも見えない。しかし重量は719グラムある。

たしかに重たい砥石を使ってたときは滑らず、軽い砥石に替えたらゴムの滑り止めが付いてるにもかかわらず滑る。いま使ってる〈刃の黒幕〉にもケース兼用のゴム足付きの台が付いてるがこれも滑る。ようするに軽すぎたんだろう。

ついでに計ってみると〈刃の黒幕〉は571グラム。足したら1290グラムだ。現役引退した古い砥石(まだ使い道はあるのでとってある)は、たぶん新品のときの半分くらいにチビてると思うが、それでも924グラムもある。新品のとき〈刃の黒幕〉とこの砥石台を足したよりも重たかったのは間違いない。やっぱりなあ。

で、とりあえず使ってみたところ、重くて硬い木屋の包丁を研いでも動かない。これは伊藤製作所のGS-Sつう型番のものだが、Amazonで見ると似たような製品は山ほどある。もっといいのもあるかもしれないけど、これくらい安定してればおれ的には十分だ。あとは包丁を何本も続けて研いだときにこの状態を保てるのか、ゴムの台が(なにしろ水びたしで使うんだから)すぐに劣化したりしないものか。そのへんはしばらく使い続けないとわからない。

とりあえず年の初めに悩みがひとつ消えそうなのがメデタイことではあります。









by god-zi-lla | 2020-01-09 10:48 | 日日是好日? | Comments(0)

アルマイトの片手鍋

アルマイトの片手鍋_d0027243_8133969.jpg
東京のソメイヨシノの開花予想は明日(21日)だったかな。近所の児童公園のわりと立派な桜にはきのうすでに何輪か開いている花があったけど、しかし桜の咲くのを今か今かと待つにはちょっと残念なきのう今日の空模様だもんなあ(と思ってたら昼頃から晴れてきた)。

アルマイトの片手鍋ってのはベコベコしてていかにも安物っぽいもんだから、なんかきょうびのオサレなキッチンというような場所では小馬鹿にされてるようなところがありますけどさ。軽くて取り回しやすくてぺかぺかだから惜しげがなくて、ちゃっと出してぱっと使ってざざっと洗ってポイっと片付けるような簡便さと機動力でコイツに勝てるようなナベはないんだ。

ところがどうしたことか、さいきん直径20センチメートルを超えるアルマイトの片手鍋ってのがなかなか見当たらない。近所のホームセンターにあったのは18センチくらいのが最大で、それ以上になるともう両手鍋だ。こういうものはホントだったら商店街の荒物屋で買うのがいちばん似合ってるんだが、きょうび荒物屋さん探すほうがナベ探すよりずっと難儀である。仕方ないから渋谷のハンズの調理器具売り場なんか覗いてみたりもしたんだが、やっぱりないんだ。

どうも家庭用の台所道具つうのは女性が使うのが前提のようでさ。直径20センチを超えるナベにいっぱいのお湯なんてのは女の人には片手じゃムリってことなのかもしれない。

20センチあると、ちょっとムリすればほうれん草みたいにやや嵩のはる菜っ葉なんかを茹でたりもできるんだけど、18センチじゃ小さすぎてね。ちょっとした煮物やなんかでも3、4人分の夕飯の支度に18センチはやや辛いとこがあってさ。せいぜい2センチじゃんと思うかもしれませんけど、この直径の2センチが容積的には結構デカいんだ。

ウチには24センチ径の片手鍋ってのもじつはあるんですけど、コイツはいわゆる雪平鍋だから家庭用というのとはちょっと違う気がするし、じっさいコイツになみなみ水を張ったりするとナベ自体の重さも加わって片手で持つのは男でもちょっと大変なことになる。

で、もう多分20年以上使い続けてる直径21センチのアルマイト鍋が写真の右なんだけども、ちゃちゃっと野菜を茹でるとか、いつもより多めに豚汁をこさえるとか里芋煮っ転がすとかインスタントラーメン2人前やっつけるとか、とにかく出番が多い。

なにしろペラペラに薄いから火にかければお湯なんかすぐに沸くからね。

たとえば菜っ葉なんか茹でるとする。このナベに水張って火にかけてるうちに菜っ葉を水洗いするわけだ。そうするというと数分でお湯が沸くから菜っ葉をそこにばばっと放り込みます。菜っ葉だからすぐに茹で上がるのでザルに手早くあけなきゃいけない。流しのところまで右手でナベの柄を掴んで持って行き、左手に持ったザルに茹で上がった菜っ葉をざざざあーっとあける。

両手鍋だとこうはいかない。やってみりゃあわかるけど、両手鍋を片手で持つほうが(出来ないことはないけど)チカラがいる。

使いやすいもんだからこの20年選手の片手鍋は登板過多でベコベコである。取っ手の付け根のところがかなりヤバいし底もけっこう気になる状態だから、とにかくそろそろ「次」を探さなきゃマズいよなあと随分前から思ってたんだけど、これが見つからなかったんだ。

そしたらせんだって奥さんがネットでもって左のヤツを見つけた。商品写真を見れば、いやーこれですよ、これこれ。

だけど全然特殊なもんでもなんでもないんだけどね。たしかに新品のうちは左のようでもじきに右のようになります。みすぼらしいし安っぽいっちゃあ安っぽい(じっさい安いし)。だけど使いやすいといったらこれ以上使いやすいナベはほかにないんじゃあるまいかしら。ことに一般家庭のごく当たり前のゴハンの支度には(つまり、なんつうか『料理する』というような気張りのない日常的な感じね)やっぱりこれだろうって、おれなんかは思うんだけどね。

もちろん肉厚の重たいナベじゃなきゃ出来ないことってのもありますけど、毎日毎日のゴハンの支度にそんな大層なことばっかりしてるわけじゃないんだ。ささっと作ってぱぱっと出す。手の込んだ1品も大事だけどたったか作る3品のほうが大事なゴハンてのもある。そういうためのナベ。

だけどまさか、なんでもない「ゴハンの支度」ってのが廃れつつあるなんてことないよな。
by god-zi-lla | 2016-03-20 08:14 | 日日是好日? | Comments(2)
これを木漏れ日とは言わないんだな_d0027243_17153542.jpg
飯台、寿司桶のタガが外れたということをこのブログに書いたのが7年前、2008年の5月のことであった。そして上の写真は今朝がた撮ったものである。7年前のエントリーに登場したのはもちろん左のヤツだ。よーく見ると胴体をぐるっと形づくる板と板の継ぎ目にすき間が空いて向こうが見えているところがあるんだけど、わかりますか。それから胴と底の間もなんとなく浮いてきてるように見える。

つまりタガが外れてから7年、タガの外れた飯台をタガの外れたまんま我が家では使い続けていたわけだ。じつにまったく物持ちがいいというか吝いというかシミったれと申しますか。最初、タガが外れちゃうと胴がばらんばらんに壊れてたんなる木っ端の山になっちゃうのかと思ってたらそんなこともないもんだから。じゃあ、とりあえずもうしばらく使って様子をみようと思ったら、そのしばらくが7年になっちゃった。おれはせいぜい2年前かそこらのことだと思ってたから光陰矢の如しとはこのことだな。

だいたいこの飯台をいつ買い求めたのか、おれも奥さんもまるで覚えてないの。20年てことはないよねえ。もしかしたら30年くらいたつのかしらねえ。そのくらいかもしれないねえ。なんて調子でね。

とにかくタガが外れても7年間ばらんばらんにならずにきた飯台が、ついにばらんばらんになる日を迎えそうな様子になっているのをせんだってちらし寿司を作ろうと炊きたての白いゴハンを炊飯器からこの中に移そうとした瞬間に発見してしまったんである。いや、今夜はちらし寿司にしようと思って飯台を取り出したところで気づいてたら、おれは多分ちらし寿司はヤメにしといて炊き込みご飯にでも変更してたと思うんだな。そのくらい、向こうから日の射し込むようなこのすき間はインパクトありました。

いやまったくこれが風呂桶だの手桶だの、お湯や水を溜めたり汲んだりする道具だったらトンでもなかったよ。とりあえずゴハン炊いちゃったから今日はそおーっと使ってこれが最後ということにして、新しいのを買いに行ってこよう。

ところでこういう桶というのはサワラ(椹)という木で作られることが多いんだそうですね。自然に交雑することもあるくらいヒノキの近い親戚なんだそうで、桶などの材料にする木材としては木曽山地が主産地のひとつらしい。しかしこの古い古い飯台がそのサワラなのかどうか、今となってはもうわかんない。まあ新しいのを買うにあたっては、ここいらへんのこともアタマに入れときましょうかね。

つうことで、とりあえずAmazonで飯台を検索して眺めてみるとなるほど素材はサワラとなっているのが多い。お値段的にはウチの古いやつと同じ直径およそ30センチのもので下は1500円くらいから高いのは1万円を超えるようなのもあるんだけど、だいたい3千円ちょっとくらいのヤツが家庭用のごく当たり前のものらしいんだ。

ということがわかったから先日近所のホームセンターに行ったときに調理器具の売り場を見てみたら、ありましたありました木曽サワラの飯台が税込み3240円なり。しかもこれ1種類しかないので迷うこともなく洗剤の詰め替えやなんかと一緒にレジへ直行したのであった。

しかしこうやってあらためて新旧ならべて見ると、タガが外れたとかすき間が空いてきたとかいう以上に長年使い込まれて、昔は白木だったことがあったのかというような「枯れた」色合いに変わってたんだな。子どもたちが小さいときからコイツに山と盛られたすし飯で手巻き寿司なんてのをいったい何回やったもんだろうなんていう若干の感慨が、こんな古ぼけた飯台ひとつにさえなきにしもあらず。

ところでAmazonで値段その他を調べて実際に買い求めたのはさっきも書いたとおり近所のホームセンターだったんだが、以来Amazonのトップページにアクセスするとこのように飯台がラインダンスでも踊るようにずらずらっと出てくるようになってなかなかの奇観なのであった。これは買わずに見るだけ見たことへの、Amazonの祟りかなんかでしょうか(だけど逆をやるより、おれはずっといいと思ってるんだがな)。
これを木漏れ日とは言わないんだな_d0027243_9524325.jpg

タグ:
by god-zi-lla | 2015-07-06 10:12 | 日日是好日? | Comments(8)

簓【ささら sasara】

簓【ささら sasara】_d0027243_1253630.jpg
どれどれ貴殿の運勢を見て進ぜよう。おー女難の相が出ておりますなあ。
なにか心当たりでもおありかな?

それは筮竹でしょ。

町の中華屋さんで厨房を覗いてますとニラレバ炒めかなんかじゃじゃあーっと炒めた中華鍋をおじさんが流しのとこでガシュガシュ洗ってるとき手に掴んでるのが大概のばあいこのササラだな。アレをまあ長年あちこちの中華屋さんでチャーハンかっこみながら見てきたわけですけど、さて自分であのササラというのを使ってみたらどうだろうと思ったのはほんの数年前のことでね。合羽橋に行くついでのとき試しに買ってきてみたのが最初だったのだった。

でね。フライパンとか中華鍋で炒め物だの焼き物だのなんだので焦げ付きやすい調理をした直後、中華屋のオヤジと同じように流しのとこへ焼けたナベを持ってって蛇口からお湯なり水なり出すとジュワーっと蒸気があがるわけです。そこをすかさずガガガガガガっとササラでこそげると意外や意外、けっこうあっけなく焦げ付きが剥がれ落ちてくれるでないの。

こういう焦げ付きって冷めてからだとなかなか落とせなかったりする。クレンザー使ったりスチールウールでこすったり、お湯に浸してふやかしてみたりしてもね。これがなかなか困ったモンなわけだ。ちなみに冷めてからササラでこそげても、これがやっぱりあまりウマくいきません。冷めていく過程で焼き付いちゃうんでしょうかね。ところがナベがまだうんと熱いうちにササラであらかたこそげておけば、あとはそれほど大変じゃない。

そこでこのササラというやつの、ある程度長さのあるということが効いてくるわけだ。

もしかしたら亀の子タワシでゴシゴシやったっていいのかもしれない。だけど焼けたナベにお湯かけて水蒸気爆発みたいなことになってるとこへタワシあてがってこするのは相当やっぱりチャレンジングなことなんじゃあるまいかしら。そうするとササラの、ちょっと遠くからガシガシやるあの長さというのが料理人の身の安全を守るということになるわけです。

だからかどうか、茶筅みたいに短いササラというのはあまり売ってない。

ただしテフロンほかコーティングしてあるナベには当然のことながら使えませんし、食器なんか洗っちゃあもちろんいけません。やっぱり中華鍋でしょうね。ほとんど中華鍋専用といったっていいくらいなもんだ。

とくに回鍋肉と小松菜炒めと麻婆豆腐の3品つぎつぎ作って晩メシにするなんてときにこれがあれば、作っちゃあ洗い、作っちゃあ洗い、作っちゃあ洗い。いっぱし中華料理店の料理長にでもなったような気分になれること請け合いでございます。いやほんと(料理の味は別として)。
by god-zi-lla | 2015-02-10 06:59 | 日日是好日? | Comments(2)

黄色いヘッドフォン

黄色いヘッドフォン_d0027243_1441896.jpg
長いことヘッドフォンというのを持ってなかったんだが、思い立ってずいぶん久しぶりに買い求めて使い始めたのである。

いったい前はいつ買ったのかと思って考えてみると多分上の子どもが小さいときに、スピーカーから音を出して音楽を聴くのはちょっとムリなんじゃないかと思ってゼンハイザーの、値段でいうと上から3番目くらいのけっこう上等なやつを秋葉原でとっかえひっかえ音を聴いて選んで買った覚えがあるんだな。

で、しばらくはそれを使って音楽を聴いておりました。

しかし、しばらくするとあまり使わなくなったのでした。

なんでかわからないがとにかくヘッドフォンはおれの日常生活から、なんとなくフェイドアウトしてってそれっきりになってしまったんである。

もともとウォークマンとかiPodとかiPhoneでもって、外出したとき音楽を聴くという習慣がない。やってみようとしたことは何回かあるんだが、ようするにおれのカラダが求めないんだよ。外歩きながら音楽聴くとかそういうことをさ。まるで求めない。やってみるとかえってジャマで仕方がない。

なんでかわからないが、とにかくおれには必要がないんだ。いろいろ理由を考えればもっともらしいヤツをいくつか見つくろって書けないでもないが、ようするにいらないモノはいらないんだよ。

ところでこのたび求めたこの黄色いヘッドフォンもゼンハイザーです。前に使ってたゼンハイザーの音がとても気に入ってたから今回もゼンハイザーにしたのかというと、そんなことは全然ないの。いや、前に使ってたゼンハイザーはすごくいい音だった。それは間違いない。正直言ってこんなにいい音がヘッドフォンで聴けるなんて思わなかったと驚いたくらいの音で、そのときおれのステレオ装置のスピーカーよりもずっといい音がした。いやホントに。

しかしなんでまたヘッドフォンで音楽を聴く習慣のなかったヤツが再びヘッドフォンを買ってみる気になったのかっつうと、ひとつはテレビにじかに繋がってるDVDレコーダーでDVDを見るときにヘッドフォンを繋いでテレビの内蔵スピーカーよりマシな音で聴いてDVDを見てやろうっていう魂胆です(コンタンてほどのもんでもないか)。

テレビにユニバーサルプレーヤーのエソテリックDV60を繋げて絵を出し、音はステレオ装置から出せばもちろんちゃんとした音で鳴るわけだからそうすればいいようなもんだし、そのためにDV60なんてクソ高いAVキカイを買ったようなもんだからさ(ほんとは5.1chアナログ出力が付いてたからだけどね)。

それがあろうことか、おれはウチでDVDの映像作品(音楽であれ映画であれ)を見るとき高画質も高音質もとくべつ望んでたわけじゃなかったんだよ。テレビのイヤホン端子にまあまあのヘッドフォン突っ込んで、テレビの音声回路で増幅された音をテレビの付属スピーカーよりマシな音で聞けるくらいでおれにはじゅうぶんだってことにホント最近気づいたのだった。

だからこの黄色いヤツを手に入れてから、時間のあるときはテレビの前に寝転がって(このテレビがまた前世紀のブラウン管ですから)イヤホン端子にヘッドフォン刺してクラプトンのジャパンツアーのDVDとかグールド・オン・TVなんてのを眺めてたりするのであった。これがじつに気楽でいいんだよ(ただ、ヘッドフォンのケーブルが届く至近距離でテレビ見てるもんですから、ブラウン管の走査線がやたら気になって気になって、あーやっぱりボチボチいまどきの薄っぺらいテレビですかね、なんて思うこともあるんだけどね)。

それからもうひとつ、ヘッドフォンを再び買う気になった理由というのは休日の朝だな。

ようするに休日の朝はみんなゆっくり寝てるわけですけど、おれはもともと非常に寝起きのいいところへもってきてトシのせいで休みだろーがなんだろーが朝早くから起き出してしまうわけだ。まあハラが減るのは台所でこそこそお茶漬けでもかっこんでりゃなんとかなるが、音楽聴きたくなると何しろ居間がおれのオーディオスペースですから、寝てる家族の安眠をジャマしないようにするには音楽をガマンするしかないわけだ。なにしろ狭いウチだもんでね。

で、iPhoneにヘッドフォン刺してMusicUnlimitedで何か探してダラダラ聴くというのがもしかしたら非常に良いのではなかろうかとある日気づいたんでした。そうすれば家族は起こさないですむし、ステレオ装置いじるのにがさがさと物音立てることもないしね。

まあそんなわけで、つい2週間ほど前にゼンハイザーのモメンタムつうこのヘッドフォンを買い求め、休日の朝はいろんな音楽を適当に選んで楽しむという生活が始まったのでした。

そしたらこれだよ。今日(1月29日)になってソニーがMusicUnlimitedを3月いっぱいでやめるって発表するじゃありませんか。おいおいおいおいおいおい。しかもなんだか知りませんけどSpotifyと組んで始める新しいストリーミングサービスはプレステとソニー製のスマホで提供するってネットのニュースにあるじゃんか。んー。プレステと自社スマホと抱き合わせですか。じゃあおれらMacユーザーとiPhoneユーザーはサヨナラかよ。4月から休日の朝のおれの楽しみはどーすんだ。

こうしてまた大企業の身勝手に、わたしら名も無き消費者は翻弄されるのであった。

まあどーだっていいや、そんなこた。
とりあえずラジオを小さい音で鳴らしとくことにするか。
レコードやCDは売るほどあるんだし。
by god-zi-lla | 2015-01-29 14:04 | オーディオもねぇ… | Comments(0)
ルンバッテリー。あるいはメンテナンスがんばってねー_d0027243_13254691.jpg
秋分の日も近づいて、さすがにゆうべなんか風が肌寒かったりして秋ですね。なんだか今年の東京はすんなり夏が終わった感じがするな。

ルンバが台所を掃除するのが精いっぱいで廊下に移すと7分かそこらで止まってしまうようになってもう3か月はたつもんだから、さすがにこれはバッテリーの寿命が尽きたんだろうとルンバ公式サイトのネットショップから1個買い求めたのが背中にしょってる黄色いヤツなんでした。

バッテリーを交換するのはちなみにこれが3回目で、前のふたつを買うときには公式サイトのショップなんてのがまだなかったか、もしかしたらおれが気づかなかったかしてこういうサプライ品を扱う別のネットショップから買ったんだけどさ。今回は公式サイトを見たあとでamazon.co.jpを開いたところ公式サイトでは1万円のバッテリーが3千円ちょっとで出てんだよ。いやまたこれはどうしたことかと思ってたくさんあるコメントを見てみたところ案の定純正品じゃないらしいんだな。だけど商品説明には互換品とも純正品とも書いてないの。んー。

さすがにちょっとグラっときたんだけどさ。コメント見たら純正品と見劣りしないという評価と、純正品を3年使い古したのと同程度というような評価が入り交じってて、もしかしてこれは製品のバラツキを示してるんではあるまいかと判断してamazonで買うのはやめて正規品を買うことにしたのだった。

ウチのこのルンバは保証書の日付を見ると平成17年1月とあるから2005年、もう10年目に入ってるんだな。そのかんにバッテリーが3本、じつは説明書には1年目安で交換せよと書いてあるんだよ。まあ多分バッテリーが初期性能を保ってるのが1年程度ということなんでしょうけど、さすがに1年で1万円もするバッテリーを取り替えるのはちょっとね。たいして劣化してるわけでもないのにちょっとモッタイナイ。まあ3年くらいはなんとか持たしてやりたいもんではあるよ。
ルンバッテリー。あるいはメンテナンスがんばってねー_d0027243_13165715.jpg
つうようなわけでバッテリーが届くまでふつうに古いほうをチャージしてたもんですから、こいつを使い切ったところで交換してやろうじゃん。ついてはその前にちょっとあちこち掃除をしといてやろうと思ってルンバを仰向けにひっくり返したのが下の写真です。いやこれはもう、あらかた掃除が終わってから撮った写真なんだけどさ。やっぱり床のうえを這いずり回ってゴミかき集めてるわけだから、裏はかなりバッチイのであんまり人様にお目にかけられるようなものじゃあございません。

でまあ、いつ吸い込んだんだかクラフトテープのうんと細いやつなんかが回転ブラシの軸のとこにガッチリ巻き付いてたりしたのをハサミやカッターで切り飛ばして外したり、あちこちのすき間に潜り込んでるゴミを別の掃除機で吸い込んだりして清掃することおよそ30分。まあこのくらいにしてバッテリー君には最後のご奉公をしていただきましょうとしたのでした。

ところでこんかいはバッテリーを交換するわけだけども、写真に見えてるゴムタイヤのようなものは正真正銘ゴムタイヤで、こいつもじつは2回取り替えてる。ようするにプラスティック製のホイールにゴム製のトレッドのついたベルトが巻かれてるのを補修部品を買って巻き直すんです。

いまはそんなとこ掃除してないけど、以前住んでたところは床にパンチカーペットが貼り込んであるところとそうでないところの段差があったり、こっちもルンバがどのくらい働けるかについてよくわかってなかったこともあって床のうえにいろんなものがある状態で動かしてたりしたもんだから、このベルトが段差や障害物を何度も何度も乗り越えてるうちにだんだん劣化して切れることがあるんだよ。そうするといきなり直進してたルンバがぐわーんと大きなカーブを描きはじめて正常に動き回ってくれなくなる。

まあちょっとルンバにはかわいそうな使い方をしてたんだな。その後はべつに問題なく動いてくれてますけど、こういう家事をある程度自動化してくれる製品というのは、どこまでのことが出来て、どこから先のことは出来ないのか、それをちゃんと知っておくことがすごく大事なんだろうな。そうじゃないと、時間がかかりすぎるとか、部屋のすみっこのところは掃除してくれないとかって不満が出てきちゃう。

どだいこういう家電品は掃除機だろうが洗濯機だろうが食洗機だろうが人間さまの手伝いをしてくれる道具なんであって全部を肩代わりしてくれる魔法のキカイじゃないからさ。なんでもかんでもカンペキに機械がやってくれると思うのがそもそも間違いなんだよ(やってくれそうに言うメーカーの宣伝文句もいけませんが)。

このルンバは日本に入ってきたかなり初期の型だと思うんだけど、あのころはオモチャだの使い物になんないだのさんざんな言われ方だった。だけど使ってみると、おー、コイツそこそこやってくれんじゃんよ。まあおれが自分で掃除したほうがいいでしょうけど、こいつでじゅうぶんなところは任せちゃえば、そのぶんほかのことに時間割けるじゃんかっていう感じだった。

以来10年、過度な期待はしないでコイツに任せられるところは任せておくとけっこう役に立ってくれるんだな。しかも動きがぎくしゃくとかわいいもんだからキカイのくせしてヘンに愛着が涌いてきたりしてさ。
ルンバッテリー。あるいはメンテナンスがんばってねー_d0027243_1333954.jpg
なんてことを考えながらスイッチをオンして台所の床を掃除しはじめたら、いきなり音が静かになってんだよ。こう、けっこう頻繁に使ってると(充電するのにまる1日以上かかるから、毎日は使えない)、音の変化とかになかなか気づかないんだろうな。あれえ、ふだんもっとガーガーいってた気がするのにどうしちゃったんだろうと一瞬思ったんだけど、もしかしたらギチギチに絡みついてた細いクラフトテープの切れっ端を取り除いたのがよかったのかもしれない。

で、キモチよく台所が終わったもんだからそのまま廊下に持ってって続けて動かしたんだけどさ。最初に書いたとおり廊下に移ってものの5、6分もすると止まってしまってたのが、なぜか7分が10分に、10分が15分を過ぎても止まらないんだよ。ありゃりゃりゃりゃ、これはまたどうしたことなんざましょ。

さすがに完了はしないんだけど、せいぜいあと1分か2分で完了だろうというあたりまで行ってるから廊下はほぼキレイになっている。んー。こりゃあもしかして本体の掃除をしたらモーターにかかる負荷が減って、そのぶんバッテリーの持ちが良くなったってことか。それしか考えられない。いやー、だったらもう少し早く掃除してやってればよかったなあ。ゴメンよルンバ。

つうわけでこれが最後のご奉公と思ってたバッテリーを、もう少し使ってみることにしたのでした。そうはいっても古いバッテリーは初期状態のたぶん7割も持ってないと思う。だけどウチのいまの日常的な使い方だったら台所と廊下をキレイにしてくれりゃあそれほど文句はないもんだから、われながらシミったれたことするよなあと思いつつ新しいバッテリーをおろすのはもう少し先にすることにしたのでした。

いやーしかし、こういうキカイのメンテナンスっておろそかにしちゃいけません。
反省しきりな秋の夕暮れなのであった。
by god-zi-lla | 2014-09-19 18:34 | 日日是好日? | Comments(2)

ひみつ平気

ひみつ平気_d0027243_9553751.jpg
いやーウカツだった。ストライクゾーンをそれてたとはいえエアコン真下あたりの壁にレコード立てかけたりするんじゃなかったぜ。もうちょっとでウォーターダメージ盤を量産するとこだったよ。あと10センチズレてたら直撃だもんなー。

なんかポタポタきこえるよなあと夜エアコンつけてしばらくしたとこで室内機を見上げると水滴が床に落ちてるじゃんか。それから視線を床に落とせば、あたたたたたたー、壁に立てかけた20枚ほどのLPレコードの至近距離に漏れ落ちた水が溜まりつつあるじゃありませんか。

心臓止まるかと思った。いや一瞬止まった。間違いない。

んー、これはもう修理頼まなきゃなんないなあ、真夏のめちゃくちゃ暑い盛りじゃなくってそれは不幸中の幸いだったかもしれないけどまだまだ暑い日もありそうだし困ったなあ、すぐ修理来てくれるかなあなんてガックリきつつも近ごろは何かといえばネットで検索の時代ですからね。
エアコン 水漏れ
とキーボード叩いてみたんでした。そしたらたちどころにたくさんヒットするんだよ。もちろん「エアコンの水漏れは弊社にオマカセ」みたいのもあるんですけど、やっぱ調べてみるもんだねえ。

エアコンの室内ユニットから水漏れする一番多い原因はドレンホースになんらかのゴミなどが詰まって屋外に排水できず、室内ユニットに逆流して溢れ落ちるからなんだというんだよ。だからドレンホースの詰まりを解消してやれば水は正常に排出されて室内ユニットからの漏水も止まるということなんだそうです。なるほどそうだったのか。

でそのホースの詰まりが解消したにもかかわらず室内ユニットから漏水する場合は別の原因が考えられる、と。そうなったら業者に修理を頼むしかないんだな。というわけでベランダに出てドレンホースの先っちょを持ち上げてみると、先日降った強い雨のせいか半ば朽ちかけた落ち葉のカケラと泥がボロっと出てきた。んー、これかもな。だけど、これだけじゃなくてまだ奥にあるのかもしれないんだが、振っても何も出てきません。

で、実際には何をどうすりゃいいんだってことなんだが、これもまたいろんな情報をいろんな人がネット上に流してるんですけど(それだけエアコンの水漏れというのがFAQ化するほどポピュラーなトラブルだってことなんだろう)、なかでもこりゃスゴイぜ。スゴイけどぜってーやりたくねーよなーって対処法が、

ドレンホースを口で吸うと詰まったゴミが出てきます。
ただしゴミを吸い込まないように注意すること。

そりゃ注意するに決まってるだろ! つか、やらんて普通。

しかしまあ自分で吸い込むってのはアレだとしてもようするに吸引すればいいわけで、じつはなんかウチの中にそういう道具があるんじゃないかと考えてみたんだよ。たとえばデカい浣腸器とか馬用の注射器とか、あるいはいらなくなったけど完動品の掃除機とか。だけどウチには重症の便秘の人もヘンな趣味の人もいないし、馬もいないし完動品の掃除機がいらなくなるような富裕層じゃないし、そんなモノはどこを探してもないのだった。

でね。とりあえず、そういうブツがないものかと近所のホームセンターに出かけて掃除道具のコーナーから電気製品のコーナーからカー用品のコーナーから園芸コーナーからペットコーナーまでくまなく探してみたんだけど、使えるような道具はなかったんだ。

でもアマゾンにはあるんだよなあ。そこがイヤなんだよなあ。
というのが写真の、ようするに水鉄砲とか噴霧器とか、そういうタグイのヤツだ。
ただし水鉄砲も噴霧器もピストンを「押す」ときに仕事するところが、この「ドレンホース用サクションポンプ」つう物々しい名前のついたコイツは「引く」ときが仕事なんです。

エアコンのメーカーに修理依頼の電話したって翌日来てくれるなんてのはよっぽど幸運か、あまりに頑丈な製品ばかり作って修理部門がお茶引いてるのか、製品が売れなくて修理部門もヒマなのか3つのうちひとつしかないんだけど、アマゾンで注文すると残念ながら翌日コイツはやって来たのであった。で開梱する手もモドカシク、さっそくベランダに出てこのエアコン用浣腸器をケツの、いやドレンホースの先端にぐいっと突っ込んでピストンを勢いよく引くや少しの泥と水がジョロっと流れ出たのであった。んー、これでオシマイか。その後数回繰り返してみたもののあとは何も出てこない。

もしかしたらいちばん最初に出た落ち葉と泥が真犯人だったのかもしれませんが、その後試運転してみると漏水はもう完全に止まっているのでした。とにかくまあ、メデタシメデタシだな。これで今後エアコンから水漏れしてもあわてる必要がなくなったしさ。もしどこかの部屋のエアコンで水漏れが生じても、まずドレンの詰まりを疑ってこの「ドレンホース用サクションポンプ」突っ込んでブシュっとやってみればいいわけだ。それを知っただけでも大進歩というもんです。

(ちなみにアマゾンで2,729円、高いんだか安いんだか)
by god-zi-lla | 2014-09-05 09:55 | 日日是好日? | Comments(0)
さいきんのおだいどこ(その2)_d0027243_854203.jpg
ながいこと鉄のフライパンを使い続けてテフロン加工のフライパンを使うようになったのは、そんなに昔のことじゃないんだ。最初のひとつは香典返しの「選べるギフト」みたいなのでもらったやつで、ああいうのって自分でおカネ出して買わないけど、くれるんだったら使ってもいいみたいな選び方するじゃんか。だから最初はテフロンのフライパンもその程度のノリでね。べつだん昔ながらの鉄のフライパンで不便してるわけでもなかったしさ。

それが3年くらいでコーティングがハゲて近所のホームセンター初めて買ったのが写真右下のやつでたしか750円くらい。そのあとコイツがだいぶイカれてきたところでこんだはamazon.co.jpで買ってみたのが上のT-Falのヤツでこれは1500円くらいだったかな。

で、このたびT-Falのテフロンにもお迎えがきたので近所のホームセンターで買い求めたばかりのが左の450円のフライパンで、こいつで都合4台目ってことになるんでした。

最初の香典返しはコーティングだけのことだったらもう少しネバって使ってもよかったんだけど、トンでもないことに取っ手がボッキリと折れてしまったもんだから問答無用でおシャカにしてしまったんだけどね。そのあとホームセンターで買ったやつはT-Fal を買ったあとも控え選手としてテフロン加工がだいぶハゲてきたあともずっと使い続けてきたんでした。

このテフロン加工の寿命というようなものについてはいろいろギロンのあるところではございますが(笑)、T-Falのは長持ちしてホームセンターで売ってるヤツはダメみたいなことは全然ないというのがおれの実感だな。もっと高価なやつはどうか知りませんけど、あんまり高価な調理器具買うと根が貧乏性なもんだからさ。バシバシ使い倒すと傷みが早くてもったいないからヘンに大事にしそうでさ。テフロン剥げるのがイヤさに火力を手加減したりしてたら、なんのための調理器具だかわかんなくなっちゃう。だからそういうリッパな製品は使ったことがないのであくまでお安いランクのなかで比べただけですけど、750円と1500円のちがいだったらまあ五十歩百歩というのが実感だな。

ただね、今回新しいのを買うにあたっては使ってる期間の長い750円のホームセンターを現役続行させることにして、後から使い始めたT-Falのほうを引退させたんだ。

ひとつはフライパンのカタチで、これはやっぱブツを見ないで買う通販にありがちのことで、ようするにT-Falのフライパン自体の性能うんぬんじゃなくおれの選択が間違ってただけのことなんだけどさ。写真じゃわかりにくいでしょうけど平たいナベ底から立ち上がってくる部分にエッジが効きすぎてるっていうか、こういう形状でなきゃならない用途もあるんでしょうけど、炒め物なんかしたとき軽くちゃちゃっとナベを振りたいおれの使い方だと(ホームセンターで買ったやつのように)もっと大きなアールで立ち上がってなきゃならなかった。T-Falはナベを振って返してやろうとすると材料が周囲のカベにぶつかって止まっちゃうんだよ。これはきっと何か材料をじっくりソテーするような用途なんだろうな。だから、やっぱりこういうモノは店で見比べて持ってみて買わなきゃいけません。

それからテフロン加工の初期性能や、それを保ってる期間はじゃっかんT-Falのほうが上だった気がするんだけど、劣化しはじめてから劣化しきるまでの期間がT-Falのほうが短かいような気がした。これも割合高火力で使うことの多いウチの場合だけのことかもしれないけど(たしかT-Falのほうはあまり高火力で使うなと注意書きしてあったと思う)、ホームセンターで買ったやつのほうがしぶとい。写真撮った時点でりょうほうともテフロン加工フライパンとしてはもアウチな状態ではありますが、ホームセンターのほうがまだじゃっかん名残をとどめてるくらいで、劣化をグラフ化したとすれば右肩下がりの傾斜の角度がホームセンターのほうがユルイ。

なので引退したブランド品の三代目を尻目に、この門閥外の二代目はさらにしばらく控え選手としてベンチ入りすることになってのでしたが、ことにコイツはね、テフロンがハゲてからは揚げ物のナベとしてもなかなか重宝しててね。口径が28センチあるのでトンカツでもムリすればなんとか3枚いっぺんに揚げられていいんだよ。

つうわけで我が家のテフロン系フライパンはホームセンターで買った2台が残ることになったのでした。ちなみに750円と450円のちがいは高いほうがIH兼用で安いほうは直火専用、IHのやつは底面に鉄板が象嵌されているのでそのぶん重たくて熱の回りも遅いんだけど、ぎゃくに保温性が少し高そうだからこうなっちゃうと揚げ鍋に流用するのも悪くないかもね。

ところで我が家のフライパンといえばこのほかに昔ながらの本体から取っ手からすべて鉄製のヤツが大小2台あります。使用頻度はぐっと下がったけど、これじゃなきゃできないこともやっぱりあるので折に触れて使ってる。それ以外に直径18センチくらいの小型で深い、ナベのようなカタチのテフロンフライパンがひとつ。それからいわゆる炒め鍋といって売られている中華鍋ふうの鉄製で大型のヤツもひとつ。もともとホントの中華屋さんにあるような中華鍋があって愛用してたんですけど、女性には重すぎて使えないうえに取っ手も鉄で素手では持てず、そのうえ大きすぎて場所ふさぎだと評判すこぶる悪く、泣く泣く処分したのでありました。

まあ、今となっちゃあおれもトシだから、あれを振り回すのもホネが折れるしさ。それはそれで良い判断ではあったのだろうと思うんですけどね。あれで作る卵の炒め物なんてとてもシロート料理とは思えないくらいフワフワっと仕上がって最高の出来だったんだがなあ。
by god-zi-lla | 2014-06-27 11:57 | 日日是好日? | Comments(4)

パン切り包丁を研ぐ

パン切り包丁を研ぐ_d0027243_16424163.jpg
ゆうべは地下鉄日比谷線を人形町駅で降りて甘酒横丁をてくてくと浜町の明治座で染五郎の伊達の十役を見物した。弁当はあらかじめ仕入れて行ったんだけど人形町に降り立ったとたん、そういやこの町には今半があったではないか。しまったなあ。あそこの牛肉弁当がなかなかのモンなんだよと、しかし後悔というものが先に立った試しはないのであった(ちなみに当夜のおれの弁当は梅林の生姜焼き弁当。ブタかギュウかということである)。

それはともかくとしてだな。いやなかなか、染五郎大奮闘による伊達の十役を見ながらやっぱり歌舞伎ってのは日本でいちばん大がかりに馬鹿馬鹿しい大衆演劇だよなあ。あれだけ座長役者が身体張って汗だくになりながら休憩をはさんで約4時間出ずっぱりでお客にサービスしまくる芝居なんてめったにないよ。

まあ、あまりに大仕掛けに過ぎて主役を張る役者の消耗も並や大抵じゃないでしょうし、忠臣蔵の七段目とか曾我の対面やなんかと違って年に何回もやるような演し物じゃあ当然ないのはわかりますが、おれら一般大衆の万年初心者はああいう大仰なやつをたまには見物したいと思うよ。

染五郎が再演したら、また見に行こう。

というような歌舞伎とはなんの関係もないのがパン切り包丁であった。

ついせんだって包丁6本まとめて研いだばっかりなんだけどパン切り包丁は研ぎませんでした。これはやっぱりね、特殊なんです。だいたい使う場所が台所だけじゃなくて食卓の上だったりすることもあるくらいでね。いわゆるひとつの調理器具としての包丁というのとは用途からして違ううえに、とにかくこの刃の形状というのが何を置いても特殊だからね。

ずっとパン切り包丁を研いだことなんてなかったんだよ。なにせこのナミナミだもん。こんな波形になった砥石なんてないしさ。だいち、そんなものがあったとしたって、そこにうまいことナミナミの刃先が乗っかって研げるとは到底思えない。もしかして刃物研ぎのプロであれば専用の砥石などがあるのかもしれないけど、そんなモノは見たこともないし。だから切れ味が悪くなったらどっか研ぎ屋さんにでも出そうかと思ったこともあったんです。

でね、あるときパン切り包丁の刃をしげしげと眺めておりましたら、この波状の刃の部分というのは片刃なんだということに気付いた。ようするに刃の片側からだけ何か波形のグラインダーなどをあてがって刃を付けてるようで、もう片っぽうの面は平らだったんだ。

んー、もしかしたらこの平らな面を研げば少しくらいなら切れ味が戻るんではあるまいか。ちろん新品同様になってほしいなんてとこまではけっして期待いたしません(百円ショップで売ってる包丁だったら自分で研ぐだけで新品よりはるかに切れるようになるんだけどね)。だけど自分ちで研いでソコソコまで復活してくれりゃあ、それだけでもめっけもんだもんな。

で数年前おっかなびっくり研いでみたらうれしいことにそこそこ切れ味が戻ってくれたんです。まあふつうの包丁の研ぎたてみたいに思わずトマトを皮ごとみじん切りにしてやりたくなるほどスパスパ切れるまでにはならないんだけど、それはいくらなんでもパン切り包丁にはオーバースペックってもんですからね。いやもうじゅうぶんカンパーニュや食パンを押しつぶさずに切れる程度にはなるってことがわかっただけでいいんだ。

写真に写ってんのは刃が付いてる側なので、この面は研いだことありません。ただ、そうするとバリ(あるいは『返り』)がこの面の刃先に出ちゃったままになるから、最初のときは棒ヤスリ状の包丁用シャープナーの曲面側でナミナミをひとつひとつ撫でてたんだけど、今回はキッチンペーパーを固く何重にも折りたたんだのを試し切りするように何回か切ってみた。

ところで包丁の下に写ってる灰色のブツは砥石です。ふだんはふつうの赤茶色した砥石で研いでるんだけども、このパン切り包丁とあと1本、木屋の洋包丁の2本は非常に硬いステンレス製のせいか赤茶色の砥石だとなかなか研ぎ上がらない。なのでもう少し番手の粗いこの灰色をした砥石でもって研ぐことにしてるんです(荒砥とは別)。コイツを買った刃物屋のおじさんによると原料はアルミナを固めたもので、ふつうの砥石のように水に浸さないで随時水を流しかけるだけで使うよーにとのことだったので、そのように使って研いでいる。

まあパン切り包丁ってのはそれほど固いモノを切るわけじゃないし、ネギのようにヤワそうなフリだけしてじつは手ごわい繊維を断ち切らなきゃならないってこともない。そのうえ使う頻度からいってもほかの台所包丁ほど頻繁に研ぐ必要なんて全然ないの。そうはいっても包丁ってのは研いでりゃあちょっとずつでも刃がチビてくるわけです。ウチのその非常に硬いステンレス素材の木屋の洋包丁ですら気付いたらけっこうチビてきて、あと10年もすればペティナイフになるのは間違いない。だからヘナチョコ素材の百円ショップの包丁なんか数年研ぎ続けただけで、こんなことになっている。

とするとですよ。このパン切り包丁もあと何年か10何年か何10年かすると刃先のナミナミ部分を全部研ぎ切ってしまってさ。そうするとまあパンを切るにはちょっと不向きな、ただ直線の刃のついたやたら細長い包丁というようなモノになっててさ。もしかしたらコイツひそかに刺身包丁に転職してたりなんかするのではあるまいかなんて愚にもつかないようなことを思いながら、明日はこのナミナミのナミナミ残っているパン切り包丁で固いパンを切ってみようと思う夜なのであった。
by god-zi-lla | 2014-05-14 23:40 | 食いモンは恥ずかしいぞ | Comments(2)
イントロデューシング・ポップアップ・トースター(ポンと飛び出すやつ)_d0027243_6324220.jpg
考えてみたらこの焼けた食パンがジャンプするトースターってのを生まれて初めて買い求めたんだった。子どものころウチにあったのは覚えてるんだが、いつごろあのオーブントースターってやつに取って代わられたんだっけな。高校生の時分だろか。とにかくそのころには食パン2枚を四角い穴に突っ込んでレバーを押し下げスイッチを入れて時間が来ると両面キツネ色に焼き上がったトーストがポンと発射されるトースターというものをウチのなかで見かけなくなっていた。

それにしてもオーブントースターというのが登場してポップアップ式のトースターを蹴散らすのに、それほど時間かからなかったんじゃあるまいか。ちょうどその時代あたりからじゃないかと思うんだけど冷蔵冷凍設備の整ったスーパーマーケットが八百屋や魚屋、肉屋乾物屋に惣菜屋というような町の個人商店を駆逐しはじめて、生鮮品のほかに出来合いの惣菜やら冷凍食品やらの加工食品を温度管理されたショーケースに小綺麗に並べて売るようになってまさに高度成長の真っ盛り。日に日に豊かになってく日常生活のなかでヨノナカの奥さん母さん主婦の皆さまがこぞって日夜それらを買い求め、そうなるとそういうものを買って帰って食事のまえにちゃちゃちゃっと温めて出すなんて用途にオーブントースターっていう道具がピタっとハマっちゃったんだろうな。

いままでのトースターじゃそうはいきません。あの穴ぼこに冷凍ピザ差し込んで焼いてやろうっていう度胸は普通ない(多分やった人もいたでしょうが)。とにかく単機能のトースターが多機能のオーブントースターにしてやられたのは一般庶民における食生活の大きな変化が背景にあったと想像するに難くないってやつだな。なにせ食パン焼くだけだったら朝しか用のなかった道具が昼も夜も使えるようになったんだもん、稼働時間を考えたらどっちを導入するか迷う余地がないもんな。

でもさ。あれを名前のとおりちょっとしたオーブンの代わり(あるいはオーブン風のトースター)だなんて思って使ってた人はほとんどいなかったと思うよ。あのころオーブンなんて一般庶民にあんまり縁がなかったしさ。なんたっておれの親なんかアレのことを「オープントースター」って長いこと呼んでたもん。たしかに前面のドアーがオープンするからそう思っちゃったんだろな。

それからあと一般庶民における食生活の大きな変化というようなものが経済成長とともにあったとすれば、食パン以外のいろんな味やカタチや色や製法や国籍のパンを(まあ、そこに冷凍ピザなんてのも入れてかまわないかもしれない)わたしら日本人が食べるようになって、そうするとやっぱりあの四角い穴ふたつの食パン専用電熱炙り器はちょっと困ったことになってったってこともあるかもしれない。

とにかくまあそういわけで単機能で食パン焼くしか能のないポップアップ式のトースターというものがどんどん隅に追いやられてってしまったんだろうと思う。

それをいまさら買い求めたというのはいったいなんなのかと申し上げますと、ウチに現在オーブントースターというものがないんです。ないんだけど食パンをたまには食べるわけだ。じゃあ食パンをトーストするために何を使ってたかっつうと、じつはガスコンロについている魚焼きグリルで食パン焼いてたの。

あ、いま笑ったでしょ。

あのね。オーブントースターというものを置く場所がないんだよ。台所狭いもんですから。オーブントースター置いてもよさそうなところにはもっとずっとデカい電子オーブンレンジというようなものがドンと座ってるわけだ。そうすると、あとはそんなスペースどこにもありません。炊飯器も置かなきゃいけないしね。マホービンだって大事だ。というわけでまあとりあえずグリルだって食パン焼けないことないからこれでガマンしとこうってね。

しかしなにしろ直火でトーストするわけだから火のそばを一瞬たりとも離れるわけにはいかない。しかも両面同時に焼いちゃくれませんから時々ひっくり返さなくちゃならないんだ。そして上手に焼くためにはそれなりのコツや年季といったものも必要だったりするかもしれない。とにかくね。うっかり目を離してグリルを引き出してみたらそこにあったはずのトーストは跡形もなくて、いきなり真っ黒で四角い硯のようなものが姿をあらわしたこなんてともあったからな。

まあそんなこんなで前々から奥さんと、やっぱりトースターかオーブントースターがあったほうがいいよねえ、なんて言ってはいたんだけどさ。ただまあ、あればあったでそれなりにオーブントースターってのも便利なんでしょうけども、グリルで食パンが焼けるんだから冷凍ピザだって冷めた揚げ物の加熱だってこの魚焼きのグリルで出来ちゃうわけだ。だけど思い出してみると、子どもがデカくなって独立してっちゃったりすると老夫婦で冷凍ピザを食べるなんて機会はまずないんだ。

そして子どもがデカくなって独立すると冷凍ピザも食わなくなるが、ご飯炊く量も断然減ってしまいます。かつて子どもが食べ盛りだったころ、おれもたいへんな食べ盛りでした。わははは。だからわが家の炊飯器はずっと1升炊きを使ってたんです。それが子どもの独立とともにおれの食べ盛りも終焉を迎え1升炊きの炊飯器なんてものはもう必要なくなってしまったんだな。

じつはね。ずうーっと長い間それこそ30年近く1升炊きの炊飯器を台所で見慣れてたもんだから、それがけっこうデカい代物だってことを意識したことが一度もなかったんだ。そしたら半年くらい前にその1升炊きの炊飯器がとうとう壊れてしまったのを汐に、ひとまわり小さい5.5合炊きの炊飯器に買い換えをしたんだけどさ。それを有楽町のビックカメラから持ち帰って1升炊きの後に据えてみたら、スカスカに空くんだよねスペースが。いやあ、それなりにデカかったんだねえ。さすが1升炊き。

いやそれでさ。1升炊きの後釜(!)に五合炊きかと思って買いに行ったら5.5合炊きだっていうじゃんか。なんなの、そのコンマ5合ってのは? と訝って一瞬考えたらよーするに5.5合≒1リットルってことなんだね。5合じゃ0.9リットルでやや中途半端だから5.5合にして1リットルってことらしいな。だったら1升≒1.8リットルはどうしてくれるのよ? じゃあ2リットル≒1.1升炊きにすりゃいいじゃん、っていう詮索はまあ置いといてですね。

とにかく1升炊きから5.5合炊きへ買い換えたところ炊飯器のとなりにスペースができたの。でね。メジャーで計ってみるとオーブントースターはその空き地の形状と寸法の両面からどうもムリなんだけどトースターだったら大丈夫そうなんだよ。じゃあ昔ほどオーブントースター使うわけでもないから、いっちょう食パンがポンってなるやつを買いましょうと衆議一決したのでした。

それでこんだはビックカメラで実物をためつすがめつするでもなくamazonで写真とお値段と評価の星の数と役に立ちそうなレビューを見ただけで、つい一昨日届いたばかりなのがクロームメッキも誇らしげな英国メーカーの中国製トースターなのであった。

to be continued (しないと思う)
タグ:
by god-zi-lla | 2014-04-22 06:33 | 日日是好日? | Comments(9)