神はどーだっていいとこに宿る


by god-zi-lla
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ウチには本棚というのがほとんどない。置いとく場所がないんだから読んだ本はどんどん処分してくしかない。ちょっと前までは子供たちに古本屋へ持ってかせて小遣いの足しにしてやってたんだが、敵も自分で稼ぐようになってきたのでヤメにしていたところ、ちょうどおれたち夫婦が卒業した学校が卒業生から古本かき集めて売り飛ばし、その上がりを給付奨学金の基金の足しにするっつう事業を始めたと聞いたもんだから、近ごろはもっぱら溜まった本をそこへ送りつけている。

それが貸し付ける式の奨学金だったらやらなかったんだけどね。

とにかくそうやって本さえ片っ端から処分してるくらいだから雑誌なんてのは読んだ先から捨てている。まあ、もともと雑誌をそれほど買うほうじゃないからそうモッタイナイという感じでもないんだが、それでも昔はステレオサウンド誌なんてのを30冊くらい(つまり7、8年分か)取り置いてたこともあったんだ。だけどある時突然バカバカしくなって全部捨てた。

ミュージックマガジンて雑誌を買うようになったのは多分80年代のおしまいくらいのことで、それ以前のアタマに「ニュー」のついてる時代からしょっちゅう本屋で立ち読みはするもののめったに買うことはなかった。それを毎月買うようになったのはスイングジャーナルって雑誌を毎号買って読むことをやめたからで、それはただなんとなくというようなことじゃなくキッパリ決めてそうしたのでよく覚えてる。ようするにスイングジャーナルという音楽雑誌はもう毎号買って読む意味がないと思ったわけだ。

そのミュージックマガジン、年に一度の恒例の特集が〈年間ベストアルバム〉ってヤツである。

この雑誌を定期的に買って読むようになった頃にはすでに雑誌を取っておくということを一切しなくなってたもんだからマガジンも用済みになればすぐに捨てるようにしてたんだ。それがある年ふとこの〈年間ベストアルバム〉の号だけは取っとこうと思い立った。それが写真いちばん左の1992年2月号だった。

多分89年か90年くらいから毎号買って読むようになっていて、ということははじめの1年か2年はベストアルバム特集の号もかまわず捨ててたわけだ。とにかく取ってあるのは92年のこの号からで、この特集を何年か後で見返したら面白いんじゃないかと思ったからだ。

そしたらとうとう25年分の〈年間ベストアルバム〉が並んでしまった。
それが写真である。25年はしかしわずか1メートルにも満たない。

(to be continued)
by god-zi-lla | 2016-01-16 22:25 | 音楽つか屁理屈すね | Comments(0)
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原題は20 FEET FROM STARDOM。
その、手を伸ばせば届きそうなわずか5、6メートルがほとんど宇宙の果てのような距離でもあるのだっていう映画全体をつらぬく気分が、能天気な邦題にはまるでないのがじつに困ったもんなのだが、言ってしまえばそういう映画なんだ。

とにかくいいドキュメンタリー映画だから、終わらないうちに見に行ってください。
おれは渋谷のbunkamuraル・シネマにかかってるのを見損ない、あわてて韓流映画の牙城シネマート六本木へ走って韓流おばちゃんかき分けかき分け見てきました(もちろん韓流おばちゃん御一行様はこの映画を見に来てるわけではない)。

写真、ひとりでマイクに向かってるのがダーレン・ラヴ、あのフィル・スペクターのクリスマスアルバムで歌ってるダーレン・ラヴ。うしろの右端はリサ・フィッシャー、スティングとかストーンズのツアーのサポートメンバー。まん中はTHIS IS ITでマイケル・ジャクソンとデュエットしたジュディス・ヒル。

スターの後方20フィートで歌うのが仕事だった彼女たちの歌が映画の全編にわたってたっぷり(過去の記録も、この映画のためのパフォーマンスも)聴ける。しかも、あのね、たんに聴けて堪能できますっていうようなモンじゃないの。いやほんとに鳥肌が立つくらい、みんなめちゃくちゃすごい歌をうたう。うまいっていうのを超えて、すごいんです。だけど、すごいとしかいいようのない凄まじい才能の持ち主たちなのに、ステージのまん中でマイク独り占めして歌うスターにはなれないのね。

だから、すごい歌を全編で聴かされれば聴かされるほど、なんつうかこのヨノナカの不条理っていうか、これだけの才能に恵まれてても、つか恵まれてるからこそ余計にツラい人生になっちゃうのかとか、人生における「成功」っていったいなんなんだろうか、それは持ってる才能がどの程度影響するんでしょうか(もしかして影響しないんじゃ?)、なんてことを真剣に考えさせられるんだよ。

彼女たちについておもに証言するスターはブルース・スプリングスティーン、ミック・ジャガー、スティング、ベット・ミドラー、スティーヴィー・ワンダー、パティ・オースティンなんていうひとたちで、それぞれが意外にストレートに彼女たちの実力への讃美だけで終わらない、なにがその20フィートを隔ててるのかってことにも言及してたりして、それがまたスターだからエラそうにっていうのじゃない説得力があってさ。

そして証言してるだけじゃなくブルース・スプリングスティーンはエンドロールでダーレン・ラヴたちとステージで歌ってるシーンがあり、スティングはリサ・フィッシャーの入ったリハーサルのシーンが挿入され、ミックはストーンズのステージで同じリサ・フィッシャーと歌ってるシーンが出てくる。いやまあ、はっきり申し上げてゴーカだ。

だけどさ。ゴーカであればあるほど悲しい。いや悲しいってのとは違うな。とにかくそういう手放しでいいよねえというのとは違ってモヤモヤとしたものが、なんとなくココロの中にわだかまってくるというかさ。うまく言えないんだけど、この映画の文脈のなかで見ると少し別のものが見えてしまう感じがするんだ。

ところでダーレン・ラヴが昔を語るとすれば当然フィル・スペクターに触れないわけにはいきません。ブルース・スプリングスティーンはウォール・オブ・サウンドへの憧れも合わせて語ってたりするんだけども、いやーさすがにダーレン・ラヴはいまでも怒ってるね、フィル・スペクターのことを。映画のなかでは豪快に笑い飛ばしながらしゃべってるけど、過去の仕打ちについてはいまもぜったい恨み骨髄。そりゃそうだよなあ。

ダーレン・ラヴはフィル・スペクターにさんざんな目に遭わされた後、いちど歌手をあきらめて故郷で家政婦さんをやってた時期があったんだそうだ。

それから。
クラウディア・リニア。
この人はいまスペイン語の先生をしていて、この映画のなかに出てくるシンガーのなかで唯一うたうのをやめてしまってジミなおばさんになっているんだが、登場人物のなかでいちばん物悲しい雰囲気を醸し出してるのは当時と今のルックスの大きすぎる落差のせいばかりじゃなくて、うたうのをやめてしまったっていうそのこと自体なんだろうな。おれはこの人の語る言葉がいちばん印象的だった。


いっぽうメリー・クレイトンはいまも意気軒昂なおばさんなのだった。
by god-zi-lla | 2014-02-05 10:23 | 物見遊山十把一絡げ | Comments(0)
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かんじんの娘は家に寄りつかないひいなのまつりであった。

でエアロン・ネヴィルの新しいアルバムすね。

去年5月六本木のビルボードライブで見たエアロンはいつものマッチョなジーンズにぶっとい腕と首でもって、兄貴のチャールズ・ネヴィルを含むバンドでニューオーリンズ風味むんむんのステージだったんだが、このジャケット写真ではピンストライプの上着に白いシャツと帽子なんてスタイリッシュというよりどっちかっつうとギャングみたいな格好で写ってる。

しかしちょっと照れてるようにみえるのは気のせいですかね。
てへへへ、みたいな。

ところでこんかいのアルバムはレーベルがブルーノートに変わり、エアロンが若いころから好きだったドゥーワップの名曲を歌いまくりそこにキース・リチャーズが加わるという趣向なのだった。

それがね。買ってみますとドゥーワップアルバムといいながら1曲、あのビー・マイ・ベイビーを歌ってるんです。ロネッツの、つかフィル・スペクターのあの大ヒットソングのビー・マイ・ベイビーね。それをなんとまあイカツいエアロン・ネヴィル72歳がかわいく歌ってんですけど、これがもうなんともいえずいいんだよねえ。

だけどこの曲はふつうドゥーワップとはいわないよな。いわゆるひとつのオールディーズって括っちゃえばべつにかまわないんでしょうけど、ドゥーワップつうより60年代のアイドルポップ。だけどそれをエアロン・ネヴィルが歌うとこがいいの。

はっきりいってエアロン・ネヴィルがドゥーワップアルバム作ったっていわれてもぜんぜん意外な感じはしない。世代的にもそうだけどなによりあの甘いファルセットヴォイスだもん。いままでなかったのが不思議なくらいなもんでね。だからアルバムとしたらとくに驚くような内容じゃないとは思うんだ。

だからよけいにビー・マイ・ベイビーがきらきらしちゃってるっていうかさ。

考えてみりゃエアロン・ネヴィルとロネッツって同世代だもんな。だからどーしたって言われても困るんだけど、とにかくまあこの1曲だけでもおれ的には「買い」です。だけどワガママいえば、あとちょっとニューオーリンズっぽさがあってもよかったよなあ。

はなはだ簡単ではございますが、ニューアルバムご紹介コーナーでした(笑)




この人たちもいまや70代。
*尻切れトンボなのが残念なり
by god-zi-lla | 2013-03-04 08:26 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)
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いかにも横着な写真ですまんね。

去年引き続きウチにあったグラミーウィナーズね。
さすがに部門が多いから、なんかかんか引っ掛かってるもんだな。

LPがボニー・レイットのSlipstream(BEST AMERICANA ALBUM)、右ドクター・ジョンのLocked Down(BEST BLUES ALBUM)。CDは左のロバート・グラスパー・エクスペリメントのBlack Radio(BEST R&B ALBUM)とブラック・キーズのEl Camino(BEST ROCK ALBUM)でございます。

左下にハミ出してんのはHD Tracksでダウンロードして買って実物のジャケットってのがないからデータに付いてたJPEGを写真に貼り付けたんです、すいません。あやまるこたないか。左がポール・マッカートニーのKisses On The Bottom(BEST TRADITIONAL POP VOCAL ALBUM)で右はエスペランザ・スポールディング(BEST JAZZ VOCAL ALBUM)のRadio Music Societyすね。

しかしボニー・レイットの「ベスト・アメリカーナ・アルバム」ってのもよくわからんジャンルだなあ。このボニーのアルバムと「ベスト・ブルーズ・アルバム」のドクター・ジョンが入れ替わってたって全然違和感ないっつうか、どうなんですかねこのへんのジャンル分けというようなものは。

まあいいんだけどさ。どっちもいいアルバムだもん。
すなおに「おじさん、おばさんおめでとー!」って叫んであげようね。

ブラック・キーズはたくさん賞取ってたけどおれが買った理由はドクター・ジョンのこのアルバムをブラック・キーズの人(なんていうんだっけ?)がプロデュースしてて、あーこんなサウンドにドクター・ジョンを乗っけちゃうなんて一体全体どーゆープロデューサーなんだって興味津々だったから。

そしたらプロデューサーとしても賞取ってんだもんなー。

このCDを聴いててアタマに浮かんだのがメジャーリーグのピッチャーみたいなバンドだよなーってことで、なんつうか決め球はぶっ速い100マイル級のストレートなんだけど微妙にボールが動いてるというようなね。そういう感じのサウンドにきこえた。

ロバート・グラスパー・エクスペリメントはアルバム中エリカ・バドゥの歌うアフロブルーにヤラれちまってこの1曲のためだけにCD買っちゃったんでしたが、1曲だけならiTunesででもダウンロードしてすませりゃいいと思うのに出来ないのがもしかしてオッサンなところなのかとも思う。

だけどこのアフロブルーのクールさにはまいったぜ。
あとのトラックにはとくにまいらない。

エスペランザ・スポールディングはYouTubeで動画見てかっちょいいなと思って、ふだんはほとんど興味ないんだけどたまにはこういうJazz系の若いのも聴いときましょうと買ってみた。この人ってすでに来日したことあるんだね。ちょっとライヴ聴いてみたい人だぞ。

ポールはまあ、おれなんかがなんか言うこともないやね。
(聴いて思ったことはいろいろあるけど、またあらためてね)

つうわけで今年はLPとCDとハイレゾデータがそれぞれ2つずつってことになりまして、これもまた時代ってヤツですかね。
by god-zi-lla | 2013-02-13 14:49 | 常用レコード絵日記 | Comments(4)
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テデスキ・トラックス・バンドのライヴアルバムのLPを買ってみたら3枚組だった。
んー、たしかにCDだと2枚組だからLPなら3枚になるのは仕方ないけど、あらかじめわかってたらLP買わなかったかもしれないよなあ。

キース・ジャレットのレコードでさ、2枚組のケルンコンサートはときどき聴いても3枚組のソロコンサートはめったなことじゃ引っぱり出さないじゃんか。それってやっぱ3枚組だからってのあるでしょ。とっかえひっかえがメンドくさい。そんなことないすか。

まあしかしそれはいいんだ。

おれはこのバンドすごく好きなんです。デレクひとり名前のデレク・トラックス・バンドも良かったしスーザン・テデスキだってなかなかなもんだなと思って楽しんできたけど、この夫婦和合バンド(あはは)は1+1が2以上になってると思った。

夫婦で似たような方向性の音楽やってんだからなんで一緒のバンドやんないのかとみんな思ってたんじゃないかと思うんだけどさ。まあ二六時中夫婦でツラ付き合わせてたら煮詰まっちゃうとかバンド合併したらメンバーの人員整理しなきゃなんないのが忍びないとか、いろいろあったんでしょうけどね。

でもこのブルース・ロックを基本にカントリー風味とかジャズ風味とかいろいろ効かせたところにデレクの超絶ギターとスーザンのボニー・レイットをワイルドにしたようなヴォーカルが乗っかって、せこせこしたりミョーにインテリぶったり理屈っぽかったりしない直球勝負のアメリカ音楽バンドになって、このほうがどちらにとっても絶対よかったと思うよ。

だからこのライヴ盤だって中身に文句ありません。
だからもう3枚のレコードしょっちゅうかけかえるメンドさを乗り越えて、キースの3枚と比べものになんないくらい何度も繰り返しくりかえし聴いてるんだ。

しかし好事魔多し(ちょっと違うな)。

3枚組のレコードをハコじゃなく三つ折りジャケットに入れるんだから1枚目と3枚目は外側ふたつのスリーブに写真の左右それぞれの外側から入れるからべつにいいんだけど、2枚目のやつはまんなかのスリーブにこうやってそおーっと滑り込ませて入れるという段取りにならざるをえないんだな。

そうするとこいつをジャケットから出し入れするためには必ずこの写真のごとくジャケットを平らなとこに広げてやんなきゃならない。

だけど広げると1メートル近いわけだ。まあ広いお邸なんかにお住まいでしたらなんてこたぁないんでしょうけど、こちとら庶民でございますから狭いとこでつい横着してジャケット横からみたら「Z」とか「Π」とかにしてムリヤリレコード出し入れしたりしてね。

そんなこと繰り返してりゃすぐにジャケットぶっ壊すのなんて目に見えてる。いや、ことによったら横着してなくったって遠くない将来まんなかのスリーブの口が裂けるのはもう必至じゃないですか。

だから仕方ないのでレコードはジャケットと別にしましたけど、もうちょっとお客のこと考えてくれないかなと思うよホント。いいレコードなんだから余計な手間取らせないでよね。

ハイレゾデータなんか登場したら、そっち行っちゃうからな。
って、それじゃかえって敵の思うツボじゃんか。
by god-zi-lla | 2012-06-05 06:48 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)

ディスクガイド本

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音楽聴くのは大好きなんだけどいつまでたってもモンガイカンなうえにもともと音楽聴くのより文字読んでるほうがたぶんもっと好きなもんだから、ディスクガイド本というのにはかなりお世話になってるほうなんじゃないかと思う。

とにかくモンガイカンにはこういう本はとってもありがたい。

きょうまでそうしたディスクガイドのおかげでどれだけ多くのレコードやCDを知ったかわからないくらい、とにかく本を道しるべにしてこの30数年わが家のレコードは増え続け、すみからすみまで穴の開くほど読んで用を果たし切ったガイド本はそこに載ってるレコードと入れ替わるように退場してもらってきた。

ディスクガイドのなかには役には立つが面白くはない本というのと、役には立たないが面白い本というのと、役に立たないうえ面白くもない本と、役に立ってなおかつ面白い本という4種類があってそのうち役に立たず面白くもない本というのは本屋で手に取っても必ず棚に戻してしまうから、買ったことのあるのは3種類ということになる。

さらにそのうち役には立ったけど面白くないディスクガイド本というのがまず退場してしまう。
それから役に立たないけど面白いガイド本というのも、やはりなんとなく退場してってしまう。
ただ何をもって役に立つ立たないというのかは各自のヒミツってやつである。

役に立ってなおかつ面白いディスクガイドというのはもれなく独断と偏見に満ちている。
それだけは間違いない。だから読むこっちもモンガイカンとはいえ、というかモンガイカンはモンガイカンなりに堅固な独断と偏見をそなえて立ち向かうべく日夜鍛え続けなきゃ楽しめない。

写真上の段右から2番目、マーシャル・マクルーハン広告代理店 ディスクガイド200枚(小西康陽)の表4にある惹句のなかに
そもそもディスクガイド本を買う人間に音楽がわかるはずがない。
ってある。
おっしゃるとおりっすね(しかしよくそんなこと印刷するよ)。
だから逆にこっち側からするとディスクガイド本てのはディスクガイド本単体として楽しめるように書かれてないと困る。そこで紹介されてるレコードなんか1枚も聴かなくったってね。

たったいま気づいたんだけど小西さんのマーシャル・マクルーハン広告代理店とバラカンさんのアフリカから世界へ(写真下の段まん中)って同じ200CDつうシリーズだったんだ(だよな)。だって見かけはぜーんぜん違う本なんだもん。作るほうもクセ者だぜ。

いちばん左上のmondo musicはガイド本じゃないかもしれないけどここに出てるレコードのうちたった1枚、或る7インチ盤だけはどうしても欲しい。その1枚が欲しいというだけでおれもmondoファンなのでしょうか。そんなことはないよな。
by god-zi-lla | 2012-05-17 17:05 | 本はココロのゴハンかも | Comments(0)
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なんかこう黄金週間を絵に描いたよーな天気になって今日はうれしい東京なのであった。

奥さんといっしょに御成門の東京プリンスホテルでやってる骨董市(っていうと叱られるかね)を覗いてきましたが、もちろんなにも買えずに手ブラで出てきました。くやしいからそのまま歩いて赤レンガ通りのタミヤ・プラモデル・ファクトリーでアクリル塗料の溶剤を買ってさらに新橋のライオンで遅いお昼食ってから銀座のヤマハを覗き、銀座コア6階のブックファーストで本を買って松屋のデパ地下、松屋はデパートに決まってんだからわざわざデパ地下って言う必要はないか。でもデパ地下っていえば何か食い物を買ったんだろうって説明不要でわかるしさ。まあとにかくデパ地下で買い物してそのまま地下鉄でウチに帰ったんでした。

ごくろうさん。
よく歩きましたね。

それはともかくとしてだな。
Dr. Johnの新しいアルバムLocked Downが出たというので買わなきゃと思ってとりあえずamazon.co.jpを見てみたらLPも発売されてることに気がついた。

あー、LP買うのもいいかもなあと思ってよく見てみたら「w/bonusCD」とか書いてある。ただこれだけじゃよくわかんなかったので、ネットであちこち覗いてみたらどうもこのボーナスCDってのはLPとおんなじものらしい。ようするにボーナストラックが収録されてんじゃなくて、まるまるおんなじアルバムがLPとCDふたつのフォーマットで同梱されてるらしいってことに気がついた。

しかも2070円だって。
CD単独だと1440円。

そりゃもう迷わずLPクリックしましたけど、いったいどうなってんでしょうか、というかいったいどういう魂胆なんですかね。LP買うヤツはたいがいCDも買うからこの際抱き合わせにして少し安くしといてなるだけ多くのヤツラにLPとCDりょうほう買わせるように仕向けて売上金額を伸ばしてやれ。というようなことなんでしょうか。

まあいいや。
で、届いてみるとLPジャケットの中にぺらぺらのパッケージに入ったCDが無造作に放り込んであって、聴いてみるとたしかにおなじものだった。面白いねえ。

ちなみにもうすぐ国内盤のCDが出るようですけど、CDだけで2500円くらい。
よく考えて買いましょうね(笑)

それにしてもこのアルバム、Dr. Johnとは思えないくらいロックだ。
ニューオーリンズ・ブルーズぽい感じはあんまり、つか、ほとんどない。

おれもまあ、ドクター・ジョンのアルバム片っぱしから全部聴いてるマニアックなファンとかじゃないですけども、それにしたってこれは相当いままでとは感触の違う仕上がりなんじゃないかと思う。

LPのファクトリーシールの上に貼り付けられたステッカーにはDan Auerbachという人がプロデュースしたって特筆大書してあって、恥ずかしながらおれ全然この人のこと知りませんけど、それでもこの人のプロデュースだからこのサウンドになってると考えるしかない、いつものドクター・ジョンとは全然テイストの違ったアルバムになってる。

だけどすごくいいねえ。ドクター・ジョンていままでジャズっぽいアルバムもけっこう作ってたりするけど、むかしはともかくいまのおれはこっちの路線のが断然好きだな。

非常に大雑把な感じの、たぶんバンドはスタジオで一発録りしたっぽいサウンドで一瞬ドクター・ジョンのあのダミ声がバンドの音にうずまってしまいそうになったりもする。ちょうど、なんつうか狭いライヴハウスでガーンとプレイしてるような音の混ざりかたとでもいいますか、じゃあそんなことになって聴き取りにくくてイカンのかっていえばそんなことは全然なくてむしろそれがまたすごくこの方向性に合ってる感じでもあって、そのへんもいままでのDr. Johnのアルバムとはずいぶん違ってるなあと思う。

老境に入ってこういう路線に来たかってやや感慨深し。
それにしても音楽的幅の広いひとだなあ。

そしていつものように詞は辛口のメッセージを山ほど含んでるみたいだ。
英語が苦手でおれにはよくわからんのが残念なんだけど。

で。
ちなみに音のほうはもう、なんで毎度毎度こうかと思うんだけどLPのほうがいいです。

たぶん細かい音はCDのほうがきこえてます。それは間違いないんだ。
だけどこういう音楽って、細かい音がこまかくきこえることにどれほどプライオリティがあるんだっつう、ようするにそのへんのところでキッチリ重要な情報をどかんと聴かせてくれるのはやっぱLPっていうことになっちゃうのかなあってね。

まあ聴く側がプライオリティをどこに置いてるかってことも当然あるけどね。
おれにとっては、ここでもやはりLPの音なんでした。
by god-zi-lla | 2012-04-29 23:09 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)
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どちらさんもオメデトさんにござりまする。

アデルの右がティナリウェンのタッシリでワールドミュージック(だったかな)、その真下がご存知パット・メセニーのワッツ・イット・オール・アバウトでニューエイジ・ミュージック。アデルの下はテデスキ・トラックス・バンドのリヴェレイターでブルーズ。

ウチにあったことしのグラミーウィナーはこの4枚だったのでした。

そういえばブログに書いたの1枚もないすね。
アデル以外は日頃どれもよく聴いてるんだけどさ。

アデルは買ってしばらくしたらラジオでガンガン流れるようになってきたもんだからCDかける必要がなくなっちゃったんだよ(笑)

ティナリウェンはこの人たちなりのアンプラグドつう感じではあるんだけど、おれは前作までのエレキのほうがいいな。芥川賞や直木賞が作家のベストじゃないやつに贈られたりするのと似てるかもしんない。

テデスキ・トラックス・バンドは来日中だけど惜しくも行けず。
今回渋谷公会堂だったけど、これで次回はもっとデカい会場になっちゃうかな。
夫婦ものの双頭バンドでダンナのデレク・トラックスはオールマン・ブラザーズのギタリスト。
親方グレッグ・オールマンのロウ・カントリー・ブルーズも同じ部門にノミネートされてたんだけどね。

おれだったらグレッグ、かな。
いやテデスキ・トラックス・バンドもすごくいいんだけど、強いて言えばってやつ。

パット・メセニーは止まっちゃいそうなイパネマの娘がサイコー。
グールドの二度目のゴルトベルクも真っ青つう超低速。

全曲あの調子の突拍子もないアレンジで押し通せばよかったのにって思うんだけど、なんかごくありふれたイージーリスニングっぽいっつうか歌のない歌謡曲っぽいっつうか、とにかくそういう編曲のトラックもいっぱいあって全体としてどーゆーコンセプトなんだかちょっとわかんないとこがね。

まあしかし、どれもなかなかなモンでございます。
by god-zi-lla | 2012-02-14 23:38 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)
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ちょっと思い通りに時間が使えないもんだからやや気分下降気味だったりしてます。

べつだん忙しいわけでもなんでもないんだけどさ。こういう段取りでこうしようと思ってたら、どうやったってそういう段取りでそうはいかないっつうか。なんかやり始めてから、やり忘れてた大事なことを思い出すとかさ。この時間に床屋に行っといてあの時間にこれをやればオッケーと目論んでたら、いつもはヒマな床屋さんが年末で混んでたりしてその時間にアレはやれなかったりとかね。

んー、まあそれだけっちゃそれだけのことなんだけど。
いったんウマく噛み合わなくなると、どんどん噛み合わなくなってくるんだ。

年の瀬だから仕方ないんだけどね。

このジェフ・ベックのミニアルバムってamazonからCD-Rで出てたんですってね。それをあらためてプレスしたらしい。ぜーんぜん知りませんでした。たまたまワーナー・ミュージック・ダイレクトのネット・ショップをほかのなんかを探すために眺めてたらあって、こういうのってまた後で買おうなんて思ってるとそれっきり忘れたり、思い出したときには売り切れてたりするんだよなーなんて思いながら即プチっとやったのでした。

そしたらその瞬間、肝心の探しものがなんだったか忘れちゃったの。
トシを取るってのはほんとにヤだねえ。とほほ。

キーボードがさいきんのジェフ・ベックのバンドのレギュラー的なジェイソン・レベロ(って読むんですか)、ドラムスがWIREDのころは天才少年といわれた懐かしい懐かしいナラダ・マイケル・ウォールデン。ベースはあのロニー・スコッツのライヴDVDですごくかわいかった女の子じゃなくてローンダ・スミスって、このひとプリンスのバンドでベースやってた人ですか。

なんだか非公開のライヴだったんだか、ちょっとラフな感じもしてジェフ・ベックも「へへへへ」みたいなね。わりかしリラックスしてギンギンに弾きまくってるとかいう感じじゃないんだけど、そこはそれ神様ジェフ・ベックですから。

いいっすね、これ。
8曲入りで短いから、ちょっと聴くときにいいです。
Corpus Christi Carol
Hammerhead
Over The Rainbow
Brush With The Blues
A Day In The Life
Nessun Dorma
How High The Moon
People Get Ready
ただ、モトがCD-Rだったから仕方ないんでしょうけど曲間が拍手のフェードアウト、フェードインの繰り返しでいかにも当日録ったのをぱぱっと仕上げてCD-R焼いて関係者に配りました、つか、ぶっちゃけブートみたいな感じなのがね。そこだけなんとかして欲しかったと思わないでもないのでした。

楽天のワーナーのショップでしか売ってないみたい。
by god-zi-lla | 2011-12-28 08:19 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)
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順番待ちの山に埋もれたまま半年近くたつ「ふしぎなキリスト教」(橋爪大三郎・大沢真幸/講談社現代新書)が、置いといたらいつのまにか読書会のお題になっちゃって、きのう読み始めたのでした。

いやー在庫処分て意味でも助かりますね読書会ってば(笑)

しかしまあなんだな。
こういう本を読もうってニンゲンがキリスト教徒なわけはないんです。

だけどおれを含めたニッポンじゅうのかなりな数の人たちがクリスマスつう年中行事に大なり小なり浮かれたり浮き足だったりしてるのも不思議っちゃあ不思議ではあるよ。毎年毎年もしかするとその数を減らしてるのかもしれないけど、それでも間違いなく大勢の日本人がなんだかんだいいながらふわふわとしたクリスマス気分にひたってたりするのではありますまいか。

たとえばの話これがですよ。キリストの降誕祭ってのは6月23日なんですなんて仮になってごらんなさいな。たぶんクリスチャンでもなんでもない日本人の大半はべつに気にも止めないでその日を通り過ぎてっちゃうんじゃないですかね。

年末年始のあれこれのなかに埋め込まれてこその、この国のクリスマスと申しますか。

聞くところによれば史実としてのキリストの誕生日がこの日とはいえないそうですから、日本といわず世界じゅうのどこの国どこの民族でも珍しくない年末年始あるいは冬至のあれこれの行事に引っかけてっつうか習合させるようにして、クリスマスというお祭りを年の瀬のこの時期へ布教戦略上持ってったってことなんだろうね。

年の瀬になってなんとなく神妙に来し方行く末のことを考えてついしんみりとしたりするところに、そういう敬虔な祈りを捧げる日ってのが隣り合わすいかにも当たり前な感じとでも言えばいいんでしょうか。そこにおびただしい数の極東の多神教の異教徒がお相伴に与ってるってことでね。

以上たんにクリスマスアルバムを聴くことについての言い訳でした。
なんのこっちゃ。

写真のたいがいのアルバムが過去1回はどっかに登場したと思いますけど、左上は説明不要のビーチボーイズ(88年米盤、初CD?)。そのつぎもあまり説明いらないヴィンス・ガラルディ・トリオのチャーリー・ブラウン・クリスマス。そのつぎはマイケル・ボウルトンのクリスマスアルバムでプラシド・ドミンゴとアヴェ・マリアを歌うトラックあり。デュエットつうより二重唱ですかね。それからよくわかんないオルゴールのクリスマスキャロル。いやもうオルゴールがクリスマスキャロルを奏でてるわけです。

つぎの段にいくとこれは以前触れたイギリスの古いキャロル。それからせんだって書いたばっかりの今年唯一新入荷なピンクマティーニ由紀さおり入り。つぎはまた説明不要なフィル・スペクターの名盤すね。2009年リマスター盤。そのつぎが見ればわかるエラ・フィッツジェラルド。

いちばん下の段。これはたしか去年買ったアレサ・フランクリン。そのつぎはイッツ・クリスマス・タイムってタイトルの、「有名人!」つうだけで寄せ集めたようにしか見えないコンピレーションでまあ悪いわけはないんですけど駅の構内でワゴン出して500円で売ってそうなCDす。

それからこれも説明不要なナット・キング・コールで、最後はまたコンピレですけどもスティーヴ・ヴァイ監修で本人含む12人のギタリストによるインストアルバムでMerry Axmas。これは15年くらい前のアルバムですかね。ジェフ・ベックがアメイジング・グレイスやってます。あと日本代表で布袋寅泰がレノン&ヨーコのHappy Christmas(War Is Over)、とか。

それにしてもと毎年聴いては思うんだけど、ビーチボーイズはほんとにうまいよねえ。
おれこの人たちのファンでもなんでもないんだけど心底これはいいクリスマスアルバムだと思う。

いまのオンボロJBLに変えてから(つか戻してから)ビーチボーイズのクリスマスアルバムを聴くのもこれが2度目の冬ですが、アルバムとスピーカーが同じ国の産によるものだからとしかいいようのないくらいゆったりと太く暖かいアメリカンポピュラーミュージックという感じに鳴ってくれるので、じつはちょっと感激してたりする。

もう子どもたちもオトナになっちゃってクリスマスに何やるってこともなくなった我が家ですけども、せめてクリスマスアルバム聴いて楽しむ習慣くらいは、これからも続けたっていいかな。キリスト教徒じゃないですけど、そのくらいは大目に見といてくださいませ。
by god-zi-lla | 2011-12-13 15:57 | 常用レコード絵日記 | Comments(0)